【オーナーインタビュー】物語のある時計が好きなラガーマンの念願は、生まれ年のロレックス『GMT マスターⅡ』コークモデル‼︎ ~ラグビー選手 津岡翔太郎(コカ・コーラ ボトラーズジャパン)
時計好きに「あなたの時計を見せてください」という企画に登場いただいた
津岡翔太郎さん(https://www.hakuhodody-sportsmarketing.co.jp/athlete/shotaro.tsuoka.html)は、現役のラガーマン。古い時計が好きという彼が、次に欲しい時計とは?
名門校を卒業する
ファイアーキッズにはじめてスポーツ選手が登場する。現在、7人制ラグビー(セブンス)で活躍する津岡翔太郎選手である。
簡単に彼のことを紹介すると、福岡県出身で、佐賀工業高校、そして、大学選手権優勝10回を誇る帝京大学と、高校、大学ともにラグビーの名門校を卒業している。ポジションは快足を必要とするトライゲッター、ウイング。花形ポジションである。
大学卒業後の2018年にコカ・コーラ レッドスパークスに加入し、その年にトップリーグにデビュー。翌19年には、セブンズのユニバーシアード日本代表として金メダルを獲得している。
「ユニバーシアードをきっかけにセブンズをはじめ、21年にコカ・コーラ レッドスパークスが活動停止になったのを機に、セブンズ1本に専念することにしました」
現在はコカ・コーラ ボトラーズジャパンの所属アスリートであり、日本ラグビー協会とも契約しているプロフェッショナル。15人制へは登録せず、セブンズに特化したラガーマンとなっている。
もちろん、現役選手なので若い。1996年生まれというから、現在26歳である。その若きラガーマンは、どのようなキッカケでアンティークウォッチに興味を持ったのだろうか。
「社会人1年目、コカ・コーラ レッドスパークスに入ったタイミングで、父からセイコーの『キングセイコーバナック』をいただきました。その時計は、もともと祖父が持っていたもので、それを父が譲り受け、そして、僕が受け継ぐ形になりました」
“バナック”は、カットガラスの風防やグラデーションダイヤルなど、個性的な意匠を持ち、『キングセイコー』とは少し趣の違う魅力的なモデルである。そんな渋めの時計を、津岡さんはとても気に入っていたという。
自分で時計のパーツを集めた
「ただ、残念ながらスペイン遠征中に盗難に遭い、その時計自体はもうないのです。でも、どうしてもこの時計だけは忘れられなくて。とはいえ、同じものはないので、自分でパーツを探して組み立てました。カットガラスはなかなか見つからず大変でしたが、それもアメリカのオークションで手に入れて、無事につけることができました。それで、ホントにそっくりな時計になったのです」
ここまでやる人は滅多にいない。それほど『キングセイコーバナック』が気に入っていたのだろう。それでも「古いものが好きで、とくに歴史、ストーリーがあるものが好き」な津岡さんは、どうしても祖父から受け継がれてきた時計にこだわった。
「それで父にもう一度頼み、74年製の『セイコーQZ』をもらいました。これは、まだ壊れたことがないらしいのです。錆だらけですが、ベルト以外はいじっていません。オーバーホールだけはやっていますが。壊れたことがないということもあって、いま一番つけている時計ですね」
そして、今後欲しい時計は?との質問にも明確な答えがあった。
「カルティエの『サントス』、もしくは生まれ年のロレックス。96年製の『GMTマスターⅡ』コークモデルが欲しいですね。探してはいるんですけど、僕は腕が太いのでブレスのコマが必要なのです。ないものが多く、それも困っています。できれば予備のコマがあるものがいいですね」
嬉しいことに、ファイアーキッズのインスタグラムもよく見てくれているという。
「ファイアーキッズさんで、96年製のロレックス『デイトジャスト サンダーバード』を見つけたので、いいなぁと思っていたのですが、その時海外にいて、帰国して確認したらもう売れていました。残念でしたね」
このように、現在は、とにかく生まれ年の時計が欲しいそうである。最近は記念に時計を購入することが多いということなので、24年のパリオリンピック出場が決まった暁には、念願の96年製『GMTマスターⅡ』コークを手に入れているかもしれない。
その時は嬉しい土産話とともに、生まれ年の時計をここで紹介させていただければ、と願っている。