【今月の1本】藤井 翔(副店長) 34㎜のサイズ感とエンジンターンドベゼルが魅力のシンプルロレックス『オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501』
誰でも扱いやすいロレックス
1960年製のロレックス『オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501』がとてもいいです。オススメのポイントは、まず、メンズサイズで一番小さい34㎜というところで、誰でも扱いやすいロレックスと言えるでしょう。
現在、私は同じサイズの『エアキング』を使っているのですが、とても収まりが良く、使い勝手がいいのです。
もうひとつ魅力的なのが、現行のロレックスには使われていないエンジンターンドベゼルです。これは凹凸のあるベゼルで、5分毎にある凸部分に鏡面加工が施されています。その間の凹部分には無数の線が入り、艶消しのようになっています。凹凸がコントラストをつくり出し、独特のアンティーク感を演出しています。 “エンジンターンド”という名称は、旋盤を使って金属の表面に模様を施す技法をそう呼ぶことからつけられた、と言われています。
このエンジンターンドベゼルは『オイスター パーペチュアル』や『エアキング』に採用されてきましたが、2010年以降は姿を消しています。現行モデルに存在しないのもアンティークならではの魅力です。
日常使いができる60年製モデル
また、60年代製のポイントとしては、ドルフィン針があります。70年代になるとバー針になるので、ドルフィン針は、一段古い感じのロレックスという感じでいいのです。
この『オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501』は62年前に製造されたモデルですが、日常生活で使用してもまったく問題ない状態です。もちろん、メンテナンスをしてからお売りしますし、定期的にメンテナンスをすれば、防水検査もしますし、パッキンも交換します。
もちろん、ダイバーズウォッチではないので、泳いだり、潜ったりはできないですが、多少、水がかかるくらいでは問題ないかな、と思います。デザインも、エンジンターンドベゼルなど多少装飾はありますが、シンプルなので、どんな服装にも合わせやすいと思います。
価格は49万8000円です。ロレックスは現在とても人気が高い腕時計なので、一昔前と比べると高額に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、これからいい時計を1本持ちたいと思っている人には、いい価格だと思っています。
ロレックスは市場に出ている本数が多いので、コンディションはまちまちですが、ファイアーキッズに置いているこのモデルは、とてもいい状態です。それはショップスタッフという目線ではなく、いちユーザーとしての感覚としても、そう思えるのです。
先にも述べましたが、このサイズ感は『デイトジャスト』や『サブマリーナー』では味わえない着け心地です。日常で気軽に使える、シンプルなアンティークロレックスです。