ロレックスデイトジャスト|「30歳になる前にいい時計がほしかった」編集者が24年間愛用する腕時計
時計好きに「あなたの時計、見せてください」とお願いする企画。今回、時計を見せてもらったのは、IT企業の自動車メディアで編集者をしている森庸行さん。業界人らしく実年齢よりもだいぶ若く見える森さんが愛用しているのは、「ロレックス デイトジャスト」。現在53歳である森さんが、29歳の時に購入した一本だ。
「30歳になる前に、いわゆるいい時計を持っていたかった」という思いで、30歳の誕生日直前にデイトジャストを手に入れたという森さん。20代のうちに購入したのは、「これから結婚したりすると自分で自由に使えるお金が限られることもあるだろうし、今買っておかないと自分が本当にほしいものが買えなくなるかもしれない」という考えがあったからだそう。
キムタクも身につけていた、カッコよくていい時計
普段から腕時計を身につける習慣はあったものの知識は乏しかった29歳が、いい時計を買うために向かったのは家電量販店。「当時の自分の感覚だといい時計と言えば、ロレックスかオメガという認識。種類とか値段、売っているお店についても全然分からなかったので、とりあえずさくらやのウォッチ館に行きました」。いくつか見せてもらった中で、ロレックスを選んだのは、「ロレックスといえば“時計の王様”のイメージ。キムタクもつけていたし、とにかくカッコよくて一度は身につけてみたいと思っていたから」。
1997年の大人気ドラマ「ラブジェネレーション」で主演の木村拓哉が腕につけていたのが、ロレックス。世の女性を虜にした国民的アイドルの影響もあって、当時ロレックスは一大ブームになっていた。ところで、キムタクと言えばエクスプローラーのイメージだったが、森さんが選んだのはデイトジャスト。なぜ、デイトジャストにしたのだろうか。
さりげなく身につけられるファッションの一部として愛用
「もちろん予算もあるけれど、ロレックスの中でも派手でキラキラしたものじゃなく、さりげなく身につけられるものがほしかった。だから全体も文字盤もシルバーで落ち着いたデザインのこの時計が目を引いたんです。唯一こだわったのが文字盤の数字で、アラビア数字じゃなくギリシャ数字がよかった。その日はデイトジャスト以外にもいろいろ見せてもらったと思いますが、このギリシャ文字の文字盤と全体がシルバーでさりげないデザインが気に入って、即決したはずです」
「日付が入っているのもポイントだったかな?」と、もう20年以上前のことではっきり覚えていないと頭をかく森さんだが、30歳手前で購入して以来24年間、浮気はせずにデイトジャスト一筋だという。
「俺にとっては、いくら高級だといっても腕時計はアクセサリーの一つで、ただ時間を見るというだけのものではなく、ファッションの一部。この時計は主張しないデザインなので、どんな服装にも合わせられる。外出するときはいつもこれを身につけているので、何度も傷つけてしまって修理にも複数回出しています」
一生使うつもりで購入した、愛着たっぷりの相棒
購入当時の箱を今も大事に取ってある森さん。
「24年間も身につけているので、今ではなくてはならない自分の一部みたいな感覚。投資目的で購入する人も多い今は、デイトジャストも購入時よりも高額になっているみたいですが、誰かに売るつもりはないですね。一生使うつもりで購入しているし、もう愛着もたっぷりなので、たとえ100万円と言われても無理!」
「ずっと一緒なので、相棒みたいなもの」と、デイトジャストをかわいがる森さんに、これから相棒を探す、どんな人におすすめかを尋ねると、「デイトジャストは、エクスプローラーのように一目でロレックスとわかるタイプではないと思うので、さりげなく、でもいいものを身につけたいという人におすすめ。ロレックスをつけています、と主張したい人には向いていないかも」との答え。一方で、身につけていてよかったことは?の問いには、「矛盾するけれど、時計の存在に気付いてもらえたときはどこかうれしい」と回答。つまり森さんにとってデイトジャストは、相棒でもあるが、褒められるとうれしいかわいい我が子のような存在なのかも。 流行りすたりがなく、ずっと使い続けられることもロレックスの魅力。森さんの左腕には、これからもずっと、相棒のデイトジャストがさりげなく巻かれているはずだ。
取材・撮影=編集部