ヴィンテージ時計歴36年。店長自慢の“私物時計”を公開!

2024.03.28
Written by 編集部

出演:野村店長×クリス(販売スタッフ)

ヴィンテージ時計を愛して36年。ファイアーキッズ野村店長の私物時計を2本紹介する。ロレックス嫌いを公言している野村店長だが、ロレックスから1本、そしてシチズンから個性的な1本をピックアップした。

短めの秒針が特徴。ロレックス バブルバッグ

まずはロレックス 『バブルバック 1940年代製』をチョイス。

「ロレックスを持っていないと思われがちだけれど、古いロレックスは嫌いじゃないです」(野村店長)

「私も1930〜1950年代のロレックスは好きですね」(クリスさん)

「俺は1960年代前半まで。ブルースチールの針とかアルファハンドとか。その辺が好きなんだよね」(野村店長)

野村店長がこの時計を手にした理由は、個人ディーラーとして仕入れたものの売れ残ってしまったから。30年ほど前にバブルバックブームがあったが、この時計を仕入れた10年前ほど前は“デカ厚ブーム”の名残があり、まったく注目されていなかったようだ。

「特徴は針が変わっている。秒針がやけに短いのが付いているんだよね。僕は基本的に長針がメモリに届いていないと嫌なんです」(野村店長)

「では、国産で言えばシチズンは苦手な方?」(クリス)

「苦手な方……。でも、シチズンも古い時計は長くて先がシュッとした針が付いていて好きなんだよね」(野村店長)

「本当に好みですね」(クリスさん)

「デザインとしてバランスが取れていれば良いけれど、(短い針が)気になって仕方ないときもある。でもそれが自分の時計だって気がするときもあって、可愛くなってくるんだよね」(野村店長)

「可愛いですよ。夜光の焼け具合も緑がかった感じがして良いですね」(クリスさん)

「砲弾方のラジウム夜光」(野村店長)

ベルトは、高級感を演出できるファイアーキッズオリジナルのクロコに付け替えてある。油が塗ってあるため、使い込むと馴染んで光沢感が出るという。裏面は汗を吸わない防水レザー仕様(スコッチガード)で長持ちもするベルトだ。

「正直、メルセデスハンドって好きじゃないけれど、これについてはバランス良いかなと思う。やはり尾錠も付くとテンションが上がるよね」(野村店長)

葛飾北斎の絵があしらわれた、シチズン エース

2本目の私物時計は「文字盤で買いました」と語る『シチズン エース 1961年製』だ。誰もが一度は目にしたことのある、葛飾北斎の『富嶽三十六景』が描かれている。

「当時、エースと言えば価格の安い一般ラインでしたよね。その上に人気のデラックスのラインがありました。こういった綺麗なデザインが多いですよね。これは富嶽三十六景」(クリスさん)

「これ、相模湾でしょ?」(野村店長)

「神奈川県から見た富士山(※諸説あり)。荒々しい波の奥に静けさのある富士山。このコントラストが絵の特徴です」(クリスさん)

先月(撮影時)買ったばかりで、野村店長の私物の中では新顔の時計だという。

「仕入れから帰ってきたらニコニコして『クリスこれ買ったんだ!』って言っていましたもんね。ちょっと良いなと思っちゃいました」(クリスさん)

「これ、文字盤がかすれていてシチズンのロゴも消えている。売り物にはならないなと思って買いました。コンディションが良かったら好きな人に売りたい時計ですね」(野村店長)

「中野ブロードウェイ店だと外国籍のお客様も多いので、これはグッときますよ。細かいところがオシャレですね。インナーのところにエンジンターンドじゃないけれどメモリがあって、針も野村さんが好きな山針」(クリスさん)

「あまりシチズンは好きではないけれどヴィンテージは別」と語っていたように、この時計の針は長くてシュッとしており、野村店長の好みだ。

野村店長が推測するに、お土産として買われることを意識して売り出された時計ではないかという。10万円以下で購入したが、それ以上の価値が感じられる作り。状態が良ければ20〜30万円くらいするだろう。

ロレックスにシチズン——。

野村店長としては意外?と思われる私物時計をお届けした。

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