ヴィンテージ腕時計スタッフがリアルに愛用する1本を紹介
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
何事もその道のプロに聞くのが1番ということで、ヴィンテージ歴20年以上のベテランから1年目のフレッシュなスタッフが「最もよく使う」「愛用」している腕時計を、その理由とともに紹介する。腕時計屋は、普段どんな腕時計を身につけているのか? 何を基準に選んでいるのか? スタッフのリアルな私物腕時計をチェックしていく。
1本を愛するスタイル。通称・青サブ『サブマリーナーデイト』
「浮気しない男」こと、FIRE KIDSで最古参のスタッフ中根さん愛用の腕時計は、ロレックスの1997年製『サブマリーナーデイト』。コンビケースにブルーのベゼルと文字盤が特徴的な、通称「青サブ」と呼ばれる人気モデルだ。
「自分はブルーコンビが好きなので、まず最初にデイトジャストとスピードマスター オートマチックのブルーコンビを買って、その2本体制でしばらくは過ごしていたのですが、最終的にはその2本を売って6〜7年前に『青サブ』を買いました」(中根さん)
「カッコいいですね。毎日使っているんですか?」(髙橋さん)
「毎日使っていますね、休みの日も着けています。これじゃないとテンションが上がらないというか」(中根さん)
「実際今となっては得しているんじゃないですか? 今は倍くらいあるって言うじゃん」(髙橋さん)
「当時買った値段で多分80万円くらいでしたかね」(中根さん)
サブマリーナーは、ロレックスのなかでも1、2を争う人気コレクション。鮮やかなブルーに洗練されたデザイン、そしてロレックスらしいラグジュアリーな雰囲気漂う青サブに憧れる人は多い。
「あと自分は少し腕が細すぎるので、シングルバックルに交換してあるんですよ」(中根さん)
「フリップロックだよね」(髙橋さん)
「特別、中根仕様になっています。自分はたくさんある時計をローテーションしていくというよりかは、わらしべ長者みたいに少しずつランクを上げて、1本でやって来ているみたいな」(中根さん)
「歴代の時計の思いも背負って?」(髙橋さん)
「そういう使い方もありかなと。毎日使っても全然問題ないですね。ロレックスは精度も良いし頑丈だし、サブマリーナなので防水性も高いので、安心して使える時計かなと思います」(中根さん)
どんな服装にも合う万能なロレックス『エアキング』
ロレックスにおいて現存する最古のペットネームを持つモデル『エアキング』を愛用するのは、ヴィンテージ腕時計歴1年の佐藤さん。ロングセラーを誇るRef.5500はシンプルなノンデイトで1958年製、スムースベゼルの使いやすい1本だ。
「今時計は何本くらいお持ちですか?」(中根さん)
「今は数本しかないですね。売って買ってとやって結局これが残りました。ノンデイトなので使いやすいですし、どんな服装でも違和感なく着けられると思います。汗とかもあまり気を使わなくて済むので」(佐藤さん)
「Cal.1030なのに、さすがロレックスですね」(髙橋さん)
文字盤は楔型のインデックス、3、6、9にアラビア数字が入ったエクスプローラーダイヤルが目を引く1本。
「ブレスもリベットで、それでも毎日使う?」(髙橋さん)
「毎日使うと伸びてきますが、でも逆に自分のものみたいな」(中根さん)
「愛着が湧きますよね。着け続けることによって馴染む」(髙橋さん)
腕時計は毎日同じものを使うと摩耗や経年劣化が進むこともあるが、佐藤さんは「そこも愛用していく中の楽しみの1つ」だと言う。服装はパーカーやTシャツ、スーツでも何でも合うエアキング。1本を大事にしたい方や、複数本をローテーションするにはまだ時間がかかりそう…という方には万能なモデルだ。
手放して買い替える選択肢も。1本にこだわらないスタイル
「愛用はあまりない」と言うヴィンテージ歴20年以上の髙橋さん。その時々良いと思った腕時計を着けることが多く、ずっと同じものを所有するということは少ないと話す。
「今は何本くらい持っているんですか?」(中根さん)
「2〜3本。2本を順番に使うというスタイルです、気候に合わせたりします。雨が降ってる時は古いものは止めて新しめのものを使うとか、風防がガラスのものにするとか」(髙橋さん)
「数本あればある程度網羅できるのかなという印象ですね」(佐藤さん)
「革ベルトは今持っていないので欲しいな」(髙橋さん)
今持っている3本のうちで1番気に入ってるのはカルティエの『サントス』だと言う。1980年代製のYGコンビ、LMサイズ、カルティエらしい人気のホワイトローマン。
「結構気兼ねなく使えますし、白いシャツを着た時とかに着けています」(髙橋さん)
「爽やかですね」(佐藤さん)
1本の時計を長く愛する人もいれば、固定せずに、その時の気分に合わせて売ったり買ったりする人もいる。楽しみ方は人それぞれのヴィンテージ腕時計は、自分のスタイルに合った形で、無理なく愛用してもらえると嬉しい。