腕時計の正しい着用方法とは? プロが教える定番の位置や向き
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
腕時計を着用する位置には明確な決まりがなく、個人の好みによるところが大きいため、「あれ? 腕時計の正しい着け方って?」と、ふと疑問に思う方もいるのではないだろうか。そこで今回は、ヴィンテージ腕時計屋スタッフの普段の着け方をチェックしながら、おすすめの着用方法を解説する。
手首の出っ張った骨よりも「手の甲側」と「肩側」どちらがベスト?
腕時計を着用する定番の位置としては、手首の外側にある出っ張った骨(尺骨頭)よりも、手の甲側に着けるのが良いとされている。
「例えば長袖を着ている時は、袖が被らない位置なので時計が見やすいですよね。時計を見せたい方にもおすすめです」(宮崎さん)
手首の1番細い箇所になるため、多少文字盤が大きい腕時計を着けたとしても違和感を感じにくい装着位置だ。しかし、サイズがかなり大きいモデルの場合は手の甲にリューズが当たってしまったり、手首が動かしにくくなったりと、調整が必要となる。
「難点としては手首が曲げづらい場合がありますね。手首の稼働箇所に腕時計のヘッドがある状態なので、曲げる時にどうしても引っかかってしまって、その時は1回下ろしていますね」(宮崎さん)
もう1つ定番とされている着用位置は、手首の外側にある出っ張った骨よりも肩側の手首だ。長袖を着ている場合は腕時計が隠れてしまうが、手首に引っかかることもなく着用ストレスのない位置となっている。
「手首の可動域もしっかり取れるので、本当にオーソドックスですね」(佐藤さん)
ただし、腕時計が手首にぴったりのサイズでないと動いてしまったり、逆に動かないように装着するとキツすぎたりするため、自分に合ったサイズ調整が重要となる。
利き腕とは逆に着ける? 女性は文字盤を内側にする?
一般的に腕時計は、利き腕とは逆の手首に着けるのが良いと言われているが、右利きで右の手首に装着する方もいると言う。
「手首を曲げた時にリューズが手に刺さらないようにだったり、リューズへのダメージを少しでも減らしたい方だったりは、右手に着けていますね」(宮崎さん)
「利き腕は関係なく、右手にApple Watchを着けて左手に機械式などの腕時計を着けているという方もいますよね。改札とか通る時、右にICタッチが設置されていることが多いので、右手にApple Watchを着けているとスムーズにいくらしいですね」(佐藤さん)
利き腕に腕時計を着けると仕事や作業の妨げになることがあるため、逆の手首が推奨されているが、マナー違反ということではないので、自分のスタイルや好みに合わせてOKだ。
「女性の方に多いと思うんですけど、手を返して時間を見る方もいらっしゃいますよね」(佐藤さん)
「非常に上品ですよね、手首の内側に着けるスタイル」(宮崎さん)
かつての日本では和装文化の名残から、女性は文字盤を手首の内側に向けて着けることがマナーとされていたが、現代では女性もファッションアイテムとして腕時計を着けるようになったため、文字盤を外側に向けている人がかなり増えている。
一般的な腕時計の着用方法はあるが、男女ともに明確なルールはない。服装やシーンに合わせて、自分が使いやすい好みの着用感を探すと良いだろう。