【インスタグラム・ライブ掲載16】2022.8.07 スタッフが「自分へのご褒美に」よ選んだ時計3本は、1950年代以前のアラビアインデックスだった
出演=野村一成(店長)藤井 翔(副店長)鈴木雄士(顧問)
オススメの3本
1. IWC 手巻きラウンド Cal.89 1950年代製
2. ホイヤー 2レジスタークロノグラフ 1940年代製
3. ロレックス『バイセロイ』 1934年製
今回は「自分へのご褒美に購入したい腕時計」。こういう場合は、少し変わった、思い切った選択をするのもいいのではないだろうか。
好みの時計を集めました
野村:今日は自分へのご褒美に購入したい腕時計3選というテーマです。自分へのご褒美、どんな時計ですかね。今日のテーマで行くと、時計屋が欲しい時計3選みたいな感じですかね。
藤井:そうなっちゃいますかね。
野村:まあ、ほぼそんな感じです。好みの時計を集めました、みたいな形なんですが、是非、最後までお楽しみください。みなさんのコメントもお待ちしております。よろしくお願いします。
藤井:よろしくお願いします。
野村:では1本目行きますか。1本目は。
藤井:まずはこいつです。
野村:インターでこれは耐震装置もついているし、センターセコンドだすね。誰が選んだかというと、私です。いい時計です。こちらは1950年製のインター。IWCの18金無垢、ピンクゴールド。いい時計ですね。キャリバーは89が入って、お値段は、なんと42万円。高いか安いか。自分へのご褒美がテーマなので、単純に金だろうなと。
藤井:はい。
野村:ご褒美っぽいので。行くとやっぱり金時計が欲しいなと。なかなか若い方には金の時計は入りづらいかと思いますが、40代、50代になると、1本いいやつを持っておきたいなという気持ちがあると思いますんで。40代、50代、60代の方にオススメです。サイズ的にも結構ボリューム感あるんですよね。
1950年代はやや大振り
藤井:結構、大振りですね。
野村:1950年という時代背景もあるのか。1940年代までより、やや大振りになっていく年代なんですよね。ロレックスでいうとわかりやすいんですけど。バブルバック、大体30、31ミリくらいのが、セミバブルバック、33、34ミリのタイプに替わっていく年代になるんですけども、ややインターでも大きめにしていると。これは1950年製ですね。それまでの40年代の実用的なサイズと言われてた30ミリ前半ぐらいから、30ミリ中盤、後半くらいまでボリュームアップしたという時計です。まあ、単純にお金持ちの時計はちょっと小さめという時代から、実用重視、見やすい時計っていう時代に変わっていってるのかな、というところと。これなんか、センターセコンドのキャリバー89、アラビアダイヤル。アラビアダイヤルもね、40年代のアラビアダイヤルというと、夜光入り。第二次大戦以降の影響で、ミリタリーぽいのが多かったんですが、アラビアダイヤルでちょっとオシャレな感じですよね。ラグもオシャレ。
藤井:そうですね、このラグの。
野村:ティアドロップって言っていいですかね。ティアドロップラグ。可愛いっすね。アラビア数字が入ると一気に柔らかい雰囲気になったりもするので、自分へのご褒美では金が欲しいなという気持ちでチョイスしました。機械も抜群にいいですね。
藤井:いい機械ですよね。キレイですし。
野村:これは耐震装置もついているし、センターセコンドだし。実用度はスゴく高いなと思います。インター好きの方は是非!文字盤の作りなんかは抜群にいいですからね。で、2本目がホイヤーです。これ、某スタッフが選んだんですが、なんでご褒美かという答えにしどろもどろなんですよ。ただ欲しいという(笑)。そんな感じですね。格好いいです。これもサイズが37ミリくらいかな。
藤井:そうですね、36、7くらいですかね。
インダイヤルが大きな時計
野村:いいサイズ感で、オールドクロノグラフのいいところが詰まってるような感じがしますよね。これは1940年代。ホイヤーの手巻き、2レジスタークロノグラフですね。47万8000円。高いと見るか、安いと見るか。
藤井:ヴィンテージクロノでいったら、この価格帯は決して高いとはならないんじゃないですかね。
野村:はい、ならないですね。むしろ安いくらいじゃないかと。ちょっと大振りなやつほど値段は高めな傾向はあるんですけど、このホイヤーは47万8000円。買えそうな感じですよね。
藤井:そうですね。
野村:この時計の何がいいですかね。
藤井:このインダイヤルの大きいところですかね。
野村:いいですね。目がデカいですね。
藤井:デカいです!
野村:バランスがいいんですよね、オールドクロノグラフって。積算計って、老眼には意外と見えないんですけど。このくらい長めの針にしてくれると、読み取りもいいですかね。
藤井:そうですか。
野村:ホイヤーって、もともとパイロット用の時計を多く生産しているので、実用という部分を重視した結果、これ、目が大きい、ぱっちりお目目な感じになってますね。現行のクロノグラフって、機械は小さいのが入ってるんで、キュッと真ん中に寄った感じになるんですけど、オールドクロノグラフは離れ目な感じが、バランスがスゴくいい。格好いいバランスですよね。
藤井:格好いいですね。
ムーブメントはランデロン
野村:今日は腕にしないんですか?
藤井:あ、しましょう。それから先程のインターにですが、14金ですか?というコメントが。
野村:これはなんと18金です。18金のピンクですね。これはいいですよ。文字盤の作りも抜群にいいです。エンボスのアラビアにパールドット。最高級な仕上がりですね。では、ホイヤーをつけた感じはどうですか?
藤井:大きいなという感じはします、やっぱり。存在感ありますよね。
野村:ベゼルがないからシンプルで、余計な大きさもないし。ちなみにこれ、ムーブメントがですね、ランデロン13。ピラーホイールを使ったランデロンです。ランデロンというとカム式のイメージが強いんですけども、40年代なんかのやつはピラーホイールのもあるという形で。針もブルースティールなんで格好いいですよね。あと、センターのクロノ針はスゴい細い。3、40年代にあるね。クロノ針がリセットした時、戻る時にあんまり針が重いとズレたりとか、故障の原因になったりしやすいので、すごく軽量化されてますよね。バランスがいい。プッシャーは、ラウンドプッシャー。40年代には少ないですよね、ラウンドプッシャー。裏蓋は?
藤井:裏蓋はスクリューですね。
野村:スクリューバックのラウンドプッシャーという形で、当時としては防水仕様のつくりとなってますんで。日常使いとかでは、それまでのプッシャーに比べると使いやすいかな、という作りになってます。いいっすね。ミリタリーの雰囲気もあり、積算計も見やすく。なんか質問ありますか?
藤井:ホイヤー、注射針の長針と短針とクロノ針のブルースティール針。なんともいえない雰囲気ですね、ってきてますね。
野村:格好いいっす。ポイントを抑えてますね。相当好きですね。
藤井:ヴィンテージホイヤー、渋いっすね、ってきてますね。
野村:そうですね、ホイヤーって言われても、いまでいうタグ・ホイヤーの前身という形ですね。この辺はパイロットウォッチっぽい作りですね。次は?
藤井:最後!
アンティーク屋らしい時計が欲しい!
野村:最後はですね、鈴木さんん方でチョイスしていただきました。ご自分へのご褒美とする理由はなんでしょう?
鈴木:格好いいですねぇー。
野村:一言(笑)。渋い!ホント大人の時計ですよね。
鈴木:つけて帰りたいですよね。
野村:だいぶ狙われてる感がありますね。鈴木さんの方で欲しい理由として、アンティーク屋らしい時計が欲しいというのが大きいのかなと思います。こんなのしてたら、只もんじゃないですよね。
藤井:なかなかこれはないですよね。
野村:ロレックスの『バイセロイ』。これは14金無垢ですね。1934年製。『バイセロイ』でも初期の初期ですね。文字盤の作りもすごく良いですよ。で、ブレスの方はボンクリップですね。イギリス軍なんかで採用したボンクリップ。
藤井:刻印がありますね。
野村:筆記体だから40年前後くらいかな。時計の年式よりもちょっと後くらいですけども、かなり古めのボンクリップの金貼り。ロールゴールドっていう表記なのかな。厚めに貼ってあるんで、簡単なことでは剥がれませんというような作りですね。ブレスもいいです。なかなか出てこないんですけどね。ロレックスの純正のバンブーブレスというと、ゲイフレアーっていって、ゲイフレアーは欲しいって声を聞くんですけど、はっきり言って、ゲイフレアーのブレスよりボンクリップの方が格段に作りはいいですね。伸びとかも出にくいですし、糸が引っかかったりとか、袖口に引っかかったりとか、そういうのもないですし。ボンクリップ持ってる?
藤井:ボンクリップは、ステンレスのタイプを1本持ってますね。
野村:袖に引っかかったりとかしない?
藤井:うーん、わりと夏場に使うことが多いですね、自分は。引っかかりそうですね、確かに。
オイスターケースと違った雰囲気
野村:ちょっとね、ボンクリップの方が角が立ってる感じがしてですね。それがいいのかもしれないんですけど。シャツの袖口が痛んだりとか、そういうのはあるかもしれないですね。なんで、僕はボンクリップ派です。個人の見解が別れると思うんですが、抜群に僕は1本欲しいです。この時計、サイズ的には29ミリくらいかな。バブルバックなんかより、やや幅は狭いんですけど。ケースは長い作りなので、普通のオイスターケースとはまた違った雰囲気でつけられる時計ですかね。サイズ的なものは、バブルバックとかもそうなんですけど、見てるとすごいちっちゃいなって感じがするんですけど、使ってみるといいサイズなんですよね。僕も普段、30ミリくらいの時計をしてたりするんですけど、使いなれると、たまに35ミリくらいの時計をすると、すごく大きく感じるようになったりしますけどね。格好いい!
藤井:こんな感じですね。時計自体は小さいんですけど、腕に乗せた時のバランス感は、全然小さいなという感じはしないですね。
野村:腕にした時の存在感ってね、スゴイですよね。文字盤のつくり、いいですね。今日のやつはみんなアラビア?
藤井:そう言われてみたら、そうですね。全部アラビア数字です。
野村:妙な共通点がありますね。
藤井:ありますね。気づいたら、全部アラビアだったっと。
野村:ただの偶然ですが。時計らしいっていったら、アラビアが時計らしいのかな、って感じはしますね。おんなじアラビアでも、またちょっと雰囲気は違いますし。こういうのも偶然なのかもしれませんが、アラビアダイヤル、可愛らしいです。でも、これ98万円っていう値段がちょっとネックかな、という気がしますが。自分へのご褒美は奮発したいなっていう気はしますよね。このインターは、24回とかで買うと、月2万円以下かなと思って。買っといてもいいかな、と本気でしてきますね。ピンク、42万円。なかなか魅力的な。一応、24回まで金利手数料無料というのをやってますんで。40万円台だと月2万円台とかで支払える、というとちょっと現実的かなと思います。ちょっと自分へのご褒美を考えてみようかな。(ロレックス『バイセロイ』は)98万円。98万円を24回かぁ。そうすると結構な金額ですね。それでも月4万円くらい。頭金を入れようという感じがするなぁ。
藤井:あとボーナスを併用したりとかですかね。
野村:そういう使い方もできますんで、是非、ご検討ください。ボーナス時10万とかね。そういうふうにすると全然。
藤井:毎月の支払いが変わってきますからね。
野村:腕時計って、なくても生活できちゃうものなので、無理はしないで買うっていうのは大事かなと思いますんで、是非、そういったお支払いも検討ください。