パテック フィリップから四半世紀ぶりに誕生した新コレクションはスクエア型

2025.02.05
Written by 編集部

まぎれもない真のエレガンス

 パテック フィリップから、新コレクションが誕生した。このコレクションは、1999年の『Twenty~4』以来四半世紀ぶりとなる。コレクションの名は『CUBITUS(キュビタス)』。ラテン語で肘や前腕を意味する言葉。腕時計の場合、ちょうど腕時計が置かれる場所である。パテックフィリップの公式サイトでは“まぎれもない真のエレガンス”と表現されている。

 このモデルの最大の特徴は、なんといってもスクエア型のケースが採用されているということだ。これには「スクエア型の時計をいつかは作らなければならない」というティエリー・スターン社長の意向が大きく影響しているようだ。

 とくに強く印象に残ったのは最上位モデルの『CUBITUS(キュビタス) Ref.5822P-001』。スクエアケースなので直線的ではあるが、ベゼルは八角形。文字盤には大型の日付表示やムーンフェイズ、スモールセコンドなどが配置されている。それでもバランスがいいのは流石である。

キュビタス Ref.5822P-001
自動巻き(Cal.240 PS CI J LU)、プラチナケース、45×45㎜ 30m防水
1399万円

 そのデザインはブランドの人気モデル『ノーチラス』を彷彿とさせる。それについてパテック フィリップに聞いてみると「ノーチラスの従兄弟という感じです」とのことだ。

 手に取るとケースサイズが45㎜と大型なのだが、腕に乗せるとそれほどの大きさは感じない。ケース厚が9.6㎜と薄いからか、それが大きさを和らげているように感じられる。装着感も心地よく、快適に着けられるだろう。

スポーティーな雰囲気を纏う

 ケース素材がプラチナなので、重量感はあるのだが、薄くてバランスのいいケースと幅広いストラップによる効果もあってか、それほどの違和感を感じさせない。

 文字盤には『ノーチラス』や『アクアノート』と同じような、水平のエンボスパターンが入っており、スポーティーな雰囲気となっている。インデックスには中央に夜光塗料が入っており暗所での視認性も十分である。ケースサイドのデザインは『ノーチラス』と同じように“耳”がついている。6時位置には、パテック フィリップのプラチナモデルではお馴染みのダイヤモンドが埋め込まれている。既存モデルはブリリアントカットなのだが、この『CUBITUS(キュビタス)』にはバケットカットが装着されている。

 搭載のムーブメントは新開発の「Cal.240 PS CI J LU」。『CUBITUS(キュビタス)』のプラチナモデルのみに採用されており、これは名作キャリバー240の派生形ということだ。このムーブメントには、薄型ケースを実現するためにマイクロローターが採用されている。また特徴的なビッグデイトはどの時間帯でも操作可能な機構が導入されている。いつでも時刻合わせができるというのは、とても便利な機能なのである。

 エレガンスなスクエアケースの新作は、装着感もよく、機械も含めて実用性を感じさせてくれる。『CUBITUS(キュビタス)』新しい“ラグジュアリースポーツ・ウォッチ”である。

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