クロノグラフとスーツの相性は? ビジネスシーンにおすすめのヴィンテージ腕時計3選
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
「クロノグラフ」とは、ストップウォッチ機能を備えた腕時計・懐中時計のことを言う。スポーティー感のある機能性やサイズの大きさから、カジュアルな印象を与えるクロノグラフは「スーツには合わない」と言われることもある。
しかし、比較的シンプルなデザインで適切なサイズのクロノグラフを選べば、フォーマルスタイルにもぴったりとはまる。今回は、FIRE KIDSの中根と宮崎が、ビジネスシーンに相性の良いヴィンテージ・クロノグラフについて解説していく。
クロノグラフの代表。オメガ『スピードマスター プロフェッショナル』
スーツに合うおすすめのクロノグラフ1本目は、オメガ『スピードマスター プロフェッショナル 1997年製 Ref.3450808 裏スケルトン 箱、ギャラ付き』だ。

「クロノグラフの中でもかなりメジャーなモデルですよね」(中根さん)
「ムーンウォッチとも言われています。ケース径は40mmと、現行品も含めると一般的なサイズかなと思うんですけども、実際スーツにこのモデルを合わせている方はいっぱいいらっしゃるじゃないですか」(宮崎さん)
一般的には、あまり大きすぎない時計の方がスーツには良いと言われているが、40mmは日本人の腕にもしっかり収まるサイズだ。マットブラック文字盤と、針やインデックスの色合いが非常に良い1本。
「クロノグラフですけどスピードマスターの手巻きなので、厚みはそこまでないのもスーツに合わせるポイントです」(宮崎さん)
「クロノグラフって男のロマンというかカッコいいじゃないですか。クロノグラフを着けているだけで話が盛り上がったりとかもあると思うんですよね」(中根さん)
程よい焼け感と小ぶりなサイズが使いやすい。ホイヤー『カレラ』
2本目は、モータースポーツ系の時計としてつくられたホイヤーの『カレラ 1990年代製 Ref.CS3113.BC0726 純正尾錠付き』。歴史としてはビジネスシーンとは真逆のモデルだが、ケース径は36mmとコンパクトで非常に使いやすい。1960年代のカレラを復刻。

「ヴィンテージでいうと36mmはデイトジャストとかと同じぐらいのサイズなので合わせやすいですね。黒文字盤もスーツと良く合いそうです」(中根さん)
「スーツにすごくしっくりきます。夜光にトリチウムが使用されてるので、程よい『焼け感』があって、ヴィンテージのクロノグラフとして良い雰囲気を出してくれますね」(宮崎さん)
3レジスタークロノグラフでレマニア Cal.1873を搭載した本格クロノグラフモデル。スーツを着用するシーンでラップタイムを計測することは中々ないかもしれないが、使い方を工夫している人もいるという。
「自分も『この仕事どのくらいかかるんだろう』みたいな感じでカチッとやったことがあります」(中根さん)
「生産管理とかにも使ってるというのは聞いたことがありますし、現代社会でも使える機能が付いてるというのは嬉しいですね」
上品な金無垢がスーツにぴったり。ルクルト『3レジスタークロノグラフ』
3本目は、ジャガー・ルクルトの『18金無垢防水ケース 3レジスタークロノグラフ バルジュー72搭載 1960年代製トリプルサイン』だ。

「これまでの2本と打って変わってきらびやかなモデルですけど、おしゃれですよね」(宮崎さん)
「そうですね、日本だとあまり『スーツに金無垢』というイメージはないかもしれないですけど」(中根さん)
「海外の方は金時計を着けてスーツ、という方はたくさんいらっしゃいますよ」(宮崎さん)
モバードやミドーの1950年代クロノグラフを感じさせる防水ケースを採用した、名作キャリバー「バルジュー72」搭載のクロノグラフ。
「革ベルトもスーツに合う1つの要因かなと思いますね。やはり前提として、クロノグラフでスーツとなると、サイズはそこまで大きくない方が良いかもしれないですね」(宮崎さん)
「小ぶりなので着けていても全然邪魔にならないです。スーツの袖からチラ見せしてもカッコいいですね」(中根さん)
ビジネスシーンでは特に、日本の場合は3針でステンレス、薄型でシャツに収まることが基準になっていることが多いため、「大きい・分厚い」というイメージがあるクロノグラフは避けられることもある。しかし、比較的小ぶりでシンプルなデザインのモデルも存在する。TPOに合わせて適切な時計選びをすれば、「スーツ×クロノグラフ」も選択肢の1つとなるだろう。
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