ホワイトゴールドが映えるヴィンテージ腕時計。おすすめ三大雲上モデルを厳選

2025.05.13
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

ヴィンテージ腕時計の世界において、ホワイトゴールドは特別な存在感を放つ素材だ。ステンレスともイエローゴールドとも異なる、控えめながら確かな高級感。今回は、FIRE KIDSの松浦と三好がホワイトゴールドの魅力を解き明かすとともに、三大雲上ブランドのおすすめモデル3本をチェックしていく。

ホワイトゴールドとは? 素材の魅力

「イエローゴールドに銀やパラジウムといった白い貴金属を混ぜると、ホワイトゴールドになるんですよ」と語る松浦さん。その言葉通り、ホワイトゴールドは金をベースに、白系の割金を加えて白っぽく仕上げた貴金属だ。

さらに松浦さんは「ホワイトゴールドはパラジウムなど高価な素材が使われているので、金属としての価値も高いんです」と説明する。見た目の控えめさとは裏腹に、贅沢さと希少性を兼ね備えている人気の高い素材だ。

1.オーデマ・ピゲ『エクストラフラット』

まず紹介するのは、1970年代製のオーデマ・ピゲ『18金無垢ホワイトゴールドケース エクストラフラット』。

「この時計、ペラッペラなんですよ(笑)」と松浦さんが言えば、「でもラグとの一体感がすごくて、技術力が感じられますよね」と三好さんも納得の様子。極薄ケースに収まる手巻きムーブメントは、まさに雲上ブランドの底力を感じさせる一品だ。

バウハウス調のバーインデックスと直線的なデザインは、シンプルながらも高級感に溢れている。「着けてみると軽くて上品で、清潔感もある。長く使いたい人にぴったりです」と三好さん。

この時代のオーデマ・ピゲは、まだロイヤルオーク以前。まさに知る人ぞ知る、通好みの1本だ。

2.パテック・フィリップ『カラトラバ ホワイトローマン』

次に紹介するのは、1990年代製のパテック・フィリップ『18KWG ラウンドケース ホワイトローマンダイヤル 手巻き 純正中古革ベルト付き Ref.3520/D』。ラウンドケースにホワイトローマンダイヤル、そして美しいクルドパリの装飾が施されたベゼルが特徴だ。

「このベゼルの幾何学的な直線美がたまらないんですよ」と三好さん。「エナメルダイヤルも経年変化で少しポーセリン風になっていて、ブラウンの革ベルトとも好相性」と続ける。

ホワイトゴールドの柔らかい輝きと、細部に宿る工芸的な美しさが融合したモデルだ。「白さを出すために外にメッキをかけるんですよね。意外と白さはメッキの効果だったりします」と松浦さん。

素材の特性を活かしながら色味の調整を行うことで、よりパテックらしい芸術的な1本になっている。

3.ヴァシュロン・コンスタンタン『ラウンドケース』

最後は、2000年代製のヴァシュロン・コンスタンタン『ラウンドケース 2000年代製 Ref.33093 18金ホワイトゴールド 革ケース付き』。ホワイトローマンダイヤルに二針、薄型ケースと正統派ドレスウォッチの1本。ケースからブレスレットまで、すべてがホワイトゴールドという贅沢な仕様だ。

「ベルトのしなやかさが意外でしたね。一体型って固そうなイメージがあるんですけど、着用感が最高でした」と三好さん。松浦さんも「最近この一体型のニーズが高まっていて、ヴィンテージに限らず注目されています」と語る。

ブレス部分はロウ付けでカット調整されており、サイズが合えばまさに運命的な出会い。「サイズ感がピッタリなら、もう買ってください(笑)」と松浦さんも太鼓判を押す。バックルにはマルタ十字、ムーブメントはジャガー・ルクルト製。雲上らしい完成度の高い1本だ。

ホワイトゴールドは、単なる素材ではなく、その落ち着いた美しさ、控えめな高級感、そして長く使える実用性を兼ね備えている。ヴィンテージ腕時計探しの選択肢のひとつとして、ぜひおすすめしたい。

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