【IWC vs. ロレックス】ヴィンテージ時計ファンに人気のブランドはどっちだ!
出演:遠藤×宮崎
今回のYouTube企画は、IWCとロレックスのガチンコ勝負! どちらの時計がより魅力的かを語る。ファイアーキッズCEOの遠藤さんはIWC派、アンティークウォッチ歴1年ほどのスタッフ宮崎さんはロレックス派で話を進めていく。
王道のロレックスに比べ、初心者にはIWCの魅力が伝わりにくい?
宮崎さんは「IWCは初心者には優しくない」と語る。その理由は『ヨットクラブ』など名前の付いたモデルもあるが、そのほとんどが『ラウンドケース』と呼ばれ、違いはムーブメントで語られることにあるという。
「最初に手にする時、ムーブメントを言われてもわからないでしょう? ただ、時計を好きになりムーブメントを知っていくと『IWCもいいかも』と徐々にイメージが良くなってくるブランドだと思います」(宮崎さん)
「入門としては厳しいイメージなんですね」(遠藤さん)
「ロレックスの良いところを一つ挙げるならば、圧倒的な認知度! 『高級時計を買った』と言ったら『ロレックス?』と返ってくる。それくらいナンバーワン」(宮崎さん)
「確かに良いメーカーではあることは間違いないですね。僕は逆にIWCはビギナーの方に優しいと思っているんですよ。ロレックスはたくさんのモデルとリファレンスがあって、どれを選んでいいのかわからない。一方で、IWCは手巻きか自動巻きかによりますが、例えば1960〜1970年代は自動巻きで括れる。ある程度絞りやすいのかなと思っています」(遠藤さん)
「ただ『ラウンドケース』と書いてあっても『何が違うんだろう?』と。ムーブメントがCal.853、Cal.854、Cal.8541Bとか言われても同じに見えてしまうし、時計好きな方がIWCを持っているイメージがあるので、玄人向けと思ってしまいます」(宮崎さん)
「確かにそうですね。その場合は聞いてください(笑)。魅力はいくらでもお伝えできます。ロレックスはビギナーの方にどういう風におすすめしますか?」(遠藤さん)
「まずは、スポーツモデルか否かでお聞きしたいです。その後、ステンレスがいいのか金がいいのか。でも、デイトジャストひとつにしても在庫がたくさんあるので、実際に着けてみてのフィーリングもあります」(宮崎さん)
実際に着けてみてのフィーリングでいえばロレックスかどうかは関係なく、「IWCも同じですね」と笑う宮崎さん。王道が好きだという宮崎さんの“最推し”はロレックスの『デイトジャスト』だ。何かとスポーツモデルがフォーカスされがちだが、『デイトジャスト』はロレックスを代表するモデルである。
「遠くから見てもデイトジャストだとわかるフォルム。5連のジュビリーブレスにフルーテッドベゼル。そしてサイクロプスレンズが付いていることでロレックスだとわかる。高いお金を払って買った満足感を周囲に気づいてもらえる嬉しさも、ロレックスにはあるのではないでしょうか」(宮崎さん)
「デイトジャストやオイスターパーペチュアルのケースは、ヴィンテージ時計として見た時、磨きがかかっていないエッジが立っているケースが良いとされているじゃないですか? でも僕は少し丸みを帯びているものも嫌いではないです。ギラギラ感が減るのはヴィンテージの良さかなと思っています」(遠藤さん)
ヴィンテージ時計ファンが選んだのはどっち?
今回の対決にあたり手元に用意した時は、IWC『ヨットクラブ 1971年製 純正ゲイフレアーブレス ペラトン巻き』と、ロレックス『デイトジャスト 1973年製 Ref.1601 リネンシルバーダイヤル』だ。いずれもケース径は36mm、シルバー色のダイヤルでデイト付きという共通点がある。

比較的似ている時計だが、どちらの方が人気を集めているのか——。ファイアーキッズのX(旧Twitter)にてアンケートを取ったという。
ロレックス派の宮崎さんだが「ファイアーキッズのファンの方なので時計を知っている方々」と前置きしたということは、IWCの方が人気なのだろうか。
結果は……
ロレックス『デイトジャスト』——33%
IWC『ヨットクラブ』——67%
IWCが過半数を上回った。
「時計好きはIWCが好きといわれつつも、ずっと水面下にいてトップに躍り出ることはなかったから、そういう意味で今回のアンケート結果はすごく嬉しいです」(遠藤さん)
「一歩引いた良さを感じるブランドではあるので、こういうアンケートでロレックスに勝つのは嬉しいですよね」(宮崎さん)

「Cal.85系といわれるペラトン式の自動巻きになってからムーブメントの改良を重ねているんですけれど、どんどん良くなっています。緩急針のところで精度を出やすくなっているとか、本当に技術者のこだわりが改良に現れていているのが好きな理由です」(遠藤さん)
「神は細部に宿る。ムーブメントが綺麗ですよね。よく野村さん(ファイアーキッズ顧問)も言いますけれど、雲上ブランドにも負けない仕上げがしてある」(宮崎さん)

「本当にそうなんですよ。確かにパテックフィリップは綺麗です。本当に芸術。宝石箱みたい。でもIWCのCal.89も並べてみると構造は似ているし、設計自体もかなり近いんですよ。面取りの具合もきちんとされている。勝てないけれど負けてはいない」(遠藤さん)
「それがこの価格(39万8千円)でゲットできるのが魅力。ずっと狙い目?」(宮崎さん)
「それでも最近は価格が上がったなと思います」(遠藤さん)
質実剛健のIWCと華やかなロレックス
「デイトジャストの好きなところは華やかさ。よく上の世代の人は『おじさんくさい』と言うじゃないですか。でも僕は思わない。先入観をなくすと、こんなに完成されたデザインはないと思います。ロレックスの中でもデイトジャストは玉数もありますし、生まれ年で探すのもおすすめです」(宮崎さん)
宮崎さんは洋服が好きでファッションにもこだわりがあるが、デザイン的にはデイトジャストのどこに惹かれているのだろうか。
「言葉にするなら華やかさやサイズ感。でもそういうことを抜きにフィットした感じ。『俺の時計かも』と思ったんですよね。実際に着けてみて、みなさんにもそういう感覚を体験してみてほしいです」(宮崎さん)

「自分の中では時計の重さが大事。この頃のIWCは“質実剛健”をテーマにしているので、ちょっと重さがあるんですよ。たぶん数グラムだと思うんですけれど、僕はそれを感じます。そして、ヨットクラブをはじめポロクラブやインヂュニアなど、IWCのネームがついているモデルはテーマが明確なんです。ヨットクラブはヨットをするときに、ポロクラブはポロをするときに。わかりやすいですね」(遠藤さん)
遠藤さん曰く、IWCのブレスはロレックスのブレスよりも探すのが難しいという。紹介している個体に限る話だが、ゲイフレアーの純正ブレスが付いているのはポイントが高い。もちろん革ブレスに付け替えて楽しむこともおすすめだ。

「このデイトジャストは名作といわれるCal.1570が入っていて、メンテナンスしやすいそうです。ということはずっと使える。製造から50年以上経っている時計がいまだに評価されているのは素晴らしい」(宮崎さん)
「技師の方に一番メンテナンスしやすい時計を聞くと、ロレックスと言います。パーツの流通量も多いですからね」(遠藤さん)
ヴィンテージ時計においてメンテナンスのしやすさは外せない安心要素である。しかし、今回の対決ではIWCに軍配の上がる結果となった。
デザイン的に似ている要素もあるが、それぞれに違う良さがある。知識やブランドイメージも大切だが、やはり実際に腕に乗せたときの“フィーリング”も大切にしていきたいところだ。
writer
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