チューダー イカサブ(スノーフレーク)完全ガイド|針の形状・ベゼルカラー・薔薇サブとの比較

2026.03.22
最終更新日時:2026.03.22
Written by 編集部

チューダー(TUDOR)のサブマリーナにおいて、独特の針の形状から日本では「イカサブ」、海外では「スノーフレーク(Snowflake)」の愛称で呼ばれるモデルがあります。1960年代後半から1990年代にかけて製造されたこのシリーズは、ロレックスには存在しないブルーベゼルやスノーフレーク針を備え、チューダー サブマリーナの中でもひときわ個性的なポジションを占めています。

本記事では、リファレンスごとの特徴、ベゼルカラーの違い、薔薇サブとの比較、そしてコンディションの見方を詳しく解説します。チューダー サブマリーナに興味をお持ちの時計愛好家に向けた内容です。

イカサブ(スノーフレーク)とは

名前の由来

「イカサブ」という愛称は、時針と分針の形状に由来します。イカのような独特な形状の針が特徴で、日本では「イカサブ」、海外では「スノーフレーク」の愛称で呼ばれる人気モデルです。通常のメルセデス針とは異なる幅広い形状は、暗所での視認性を最大限に高めるために設計されたもので、ダイバーズウォッチとしての機能美を体現しています。

ロレックスとの決定的な違い

イカサブの最大の個性は、ロレックス サブマリーナには存在しないブルーベゼルとブルーダイヤルの組み合わせです。この配色はチューダー独自のもので、ロレックスにはないカラーリングとして高い人気を誇ります。また、36mmの「ミッドサブ」というサイズ展開もロレックスには存在しない独自のラインナップです。

チューダー サブマリーナ イカサブ スノーフレーク

リファレンス別 イカサブの特徴

Ref.7021/0(1960年代後半)

項目スペック
年代1968年製の個体あり
ムーブメント自動巻き / Cal.2484
ケースサイズ40mm
ケース素材ステンレス
ラグ幅20mm
ベゼルブルー
ブレスレットオリジナルリベットブレス7206/FF75

Ref.7021/0は初期型のイカサブで、ベゼルの褪色や夜光の焼けが味わい深い個体が多く見られます。リベットブレスが装着された初期のイカサブは特に希少です。

Ref.9411 / Ref.9411/0(1970年代)

項目スペック
年代1976-1980年製の個体あり
ムーブメント自動巻き / Cal.2784
ケースサイズ40mm
ケース素材ステンレス
ラグ幅20mm
ベゼルブルー / ブラック
ブレスレットオリジナル巻きブレス9315/FF380 B

イカサブの中で最も人気の高いリファレンスです。ネイビーブルーの文字盤はブラックダイヤルと比べると生産数が少なく、希少性の高い仕様として知られています。

ノンデイト仕様のRef.9411も存在し、ベゼルの退色が味わい深いスノーフレークのノンデイトとして根強い人気があります。

チューダー サブマリーナ Ref.9411 イカサブ ブルーベゼル

Ref.94010(1980年製)

項目スペック
年代1980年製
ベゼルブラック(退色でグレーに変化した個体あり)
特徴ノンデイト

ブラックベゼルが退色してグレーに変化した個体も存在し、独特の雰囲気を持っています。ブラックベゼルのイカサブは、ブルーベゼルとは異なるシックな印象です。

Ref.79090(1980年代後半-1990年代)

項目スペック
年代1992-1993年製の個体あり
ムーブメント自動巻き / Cal.2824-2
ケースサイズ40mm
ケース素材ステンレス
ラグ幅20mm
ベゼルブラック
ブレスレット純正巻きブレス9315/FF380B

後期型のサブマリーナです。王冠リューズを備え、90年代の製造でありながらフチなし夜光に巻きのダブルロックブレスという組み合わせが70年代を思わせるヴィンテージな表情を持つモデルです。ロレックスRef.1680に通じる雰囲気があり、90年代製でありながら70年代のヴィンテージ感を漂わせる独特の存在です。

Ref.75090 / Ref.75190(ミッドサブ)

項目スペック
年代1988-1993年製の個体あり
ムーブメント自動巻き / Cal.2824-2
ケースサイズ36mm
ケース素材ステンレス
ラグ幅18mm
ベゼルブラック
ブレスレット純正ステンレス各種

「ミッドサブ」と呼ばれる36mmケースのサブマリーナです。ロレックスには存在しない36mmサイズのサブマリーナで、腕に装着した際の収まりが良く、ブラック文字盤で使いやすいモデルとして人気があります。Ref.75190には希少な純正巻ブレス仕様が存在し、ダブルロック式の三連ブレスは入手困難な状態が続いています。

イカサブ全リファレンス比較テーブル

リファレンス年代ケースサイズベゼルカラームーブメント特徴
Ref.7021/01960年代後半40mmブルーCal.2484初期型、リベットブレス
Ref.9411/01970年代40mmブルー/ブラックCal.2784最人気、ブルーダイヤルが希少
Ref.940101980年頃40mmブラック自動巻きノンデイト
Ref.790901980年代後半-90年代40mmブラックCal.2824-2後期型、ロレックス1680の雰囲気
Ref.750901988年頃-36mmブラックCal.2824-2ミッドサブ、ロレックスにないサイズ
Ref.751901993年頃36mmブラックCal.2824-2ミッドサブ、希少な巻ブレス仕様

イカサブ vs 薔薇サブ 比較

項目イカサブ(スノーフレーク)薔薇サブ
年代1960年代後半-1990年代-1970年代前半
スノーフレーク(イカ)針メルセデス針
ロゴ盾ロゴ薔薇ロゴ(デカバラ/小バラ)
ベゼルカラーブルー / ブラックブラック
ダイヤルカラーネイビーブルー / ブラックブラック
キャラクタースポーティ、個性的クラシカル、端正
サイズ展開40mm + 36mm(ミッドサブ)40mm

イカサブはスノーフレーク針とブルーベゼルによる個性的なスポーティさ、薔薇サブは薔薇ロゴとメルセデス針によるクラシカルな端正さと、同じチューダー サブマリーナでありながら全く異なる表情を持っています。

コンディションの見方

針のオリジナル性

イカサブの中には、夜光が塗り直されていたり、針に補修が施されている個体が存在します。スノーフレーク針が交換されている個体や、夜光が入れ直された個体もあるため、針のオリジナル性は重要な確認ポイントです。

ベゼルインサートの退色

ブルーベゼルのイカサブでは、ベゼルインサートの退色が味わいとして評価されます。均一に褪色したベゼルは「フェードベゼル」として好まれており、夜光の焼け具合と合わせてヴィンテージの雰囲気を高める要素となっています。

チューダー サブマリーナ イカサブ ベゼルインサートの退色

ケースの痩せ

40mmのオイスターケースは堅牢ですが、研磨歴によってはエッジが痩せている場合があります。ケースの小キズの有無だけでなく、痩せの程度や目立つ損傷の有無を個体ごとに確認することが大切です。

よくある質問

チューダー イカサブ(スノーフレーク)について、よく寄せられる質問をまとめました。

Q: 「イカサブ」は日本だけの呼び名ですか?

A: はい、日本独自の愛称です。海外では「Snowflake(スノーフレーク=雪の結晶)」と呼ばれるのが一般的で、どちらも針の独特な形状に由来した名前です。

Q: ブルーベゼルとブラックベゼル、どちらが人気ですか?

A: 一般的にブルーベゼル×ブルーダイヤルの組み合わせが最も人気が高いです。Ref.9411のブルーダイヤル仕様はブラックダイヤルと比べると生産数が少なく、希少性の高いモデルとして知られています。ロレックス サブマリーナにはないブルーの配色は、イカサブの代名詞です。

Q: ミッドサブ(36mm)はイカサブに含まれますか?

A: 一般的に「イカサブ」と呼ばれるのはスノーフレーク針を持つ1960年代後半-1980年頃の40mmモデルを指すことが多いですが、後継のRef.75090やRef.75190の36mmミッドサブもチューダー サブマリーナの系譜です。ただしミッドサブにはスノーフレーク針ではなくメルセデス針が使われています。

Q: イカサブとロレックス サブマリーナの具体的な違いは何ですか?

A: 針のデザイン(スノーフレーク針 vs メルセデス針)、ベゼルカラー(ブルー展開あり vs なし)、ムーブメント(ETA製 vs ロレックス自社製)、文字盤ロゴ(盾ロゴ vs 王冠ロゴ)が異なります。ロレックスにはないカラーリングとデザインがイカサブの最大の魅力です。

Q: 現行チューダーのブラックベイとイカサブの関係は?

A: 現行のチューダー ブラックベイやペラゴスに採用されているスノーフレーク針のデザインは、ヴィンテージのイカサブから受け継がれたものです。イカサブは現行チューダーのデザインDNAのルーツとして、歴史的にも重要なモデルです。

まとめ

チューダーのイカサブ(スノーフレーク)は、ロレックスには存在しないブルーベゼル、独特のスノーフレーク針、そして現行ブラックベイにまで受け継がれるデザインDNAを持つ、チューダーのアイデンティティそのものと言えるヴィンテージ・サブマリーナです。1960年代のリベットブレス付き初期型から、1990年代の後期型まで幅広い世代が存在し、それぞれに異なる個性と魅力があります。

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