【インスタグラム・ライブ再掲載1】2022.5.31 ロレックス『デイトジャスト』は、誰がつけても、どんな服装でつけても格好いいという、一番使いやすいモデルです。
出演=野村一成(店長)、福留亮司(ファイアーキッズマガジン編集長)
オススメの3本
1.オメガ『コンステレーション』1970年製
2.ロレックス『デイトジャスト』 1971年製
3.ジャガー・ルクルト『ポラリス』1960年代製
ファイアーキッズでは、5月31日からインスタライブを実施しています。野村店長を軸にスタッフが、店舗にあるモデルをピックアップして週2回のペース(日、水曜日19:30~)で紹介しているのです。ファイヤーキッズマガジンでは、収録時の話を再度掲載して、その時計についてさらに知ってもらおうと考えています。
横浜最古参のアンティークウォッチ店
野村:お店が創業27年。27年目というと横浜では老舗のお店になります。横浜エリアには、以前はちょこちょこアンティーク屋さんはあったんですけど、27年も続けているお店は横浜にはなくて、いまでは最古参。在庫数が約300本という形でやらせていただいています。品揃えの方も、初心者向けからマニアの方まで対応できるようにしていますので、是非、遊びに来てください。とくにうちのお店は、スタッフが全員時計好きが揃ってます。私が最初にアンティークの時計を買ったのが、高校生、16歳でした。いま50歳なので、アンティーク歴34年になります。前オーナー、前店長の鈴木(現・顧問)も、かれこれ30年以上古い時計に関わってきています。この2人以外にも時計好きで、時計の専門学校を卒業したものもおります。うちのお店の特徴としては、アンティークを扱うお店ですので、それに合わせた内装をイメージしているところです。1940年代、50年代をイメージした内装で、時計と雰囲気が合うような、楽しめる空間かな、と思っています。古い時計を扱うというところでは、メンテナンスなども不安になると思いますので、そこの部分も、職人さんをリシュモン・ジャパンに長年勤めていたトップクラスの技術者を顧問として迎えていまして、こちらでメンテナンスを行う形になっています。時計のクオリティという部分では、1年間保証をつけて、販売をさせていただいております。それから、うちでは買い戻しの保証もつけておりまして、原則、売ったお値段の8割で買い戻しをさせていただく、という形にしております。買った後の心配として、メンテナンスや買い戻しというものもありますので、安心してアンティークの世界に入ってきて欲しいな、と思っています。では、オススメの3本を用意していますので、その話をさせていただきたいと思います。
福留:お願いします。
100人に聞くと99人が知ってるメーカー
野村:まず1本目はオメガの『コンステレーション』ですね。Cラインというモデルですけど。知らない人がいないメーカーで、最初の1本としては、とくにオススメなんですけども、オメガというのが、100人に聞くと99人が知ってるというようなメーカーです。にもかかわらず、このお値段が19万8000円で手に入る。『コンステレーション』は、オメガの高級機になるんですね。ベゼルの部分がホワイトゴールドなんですが、非常にグレードの高いモデルで、なおかつクロノメーターという第三者機関のお墨付きがついた時計になっています。にもかかわらず、価格的にはお安く買える、と。特徴としてはデザイン。1960年代らしいデザインで、デザイナーがジェラルド・ジェンタという、世界一の時計デザイナーと言われている方がデザインした時計です。70年代以降、パテックですとかカルティエ、APなど、各メーカーで一流の時計を生み出したデザイナーの1960年代のデザイン。価格の割に蘊蓄もあるし、内容が非常にいい時計になります。初心者向けにも手を出しやすい価格なんです。オススメの1本になります。
福留:現行品は、わりと厳ついじゃないですか。60年代の特徴というのは?
野村:Cラインと呼ばれていて、「C」の字みたいな感じのケースデザインなんですけど、ラグの部分が出っ張らない感じなんですね。なので、腕に乗せたときにはみ出すような感じがしない。落ち着いた感じですね。このデザインが1960年代後半とか、70年代の特徴ですかね。
福留:野村さんの服装にも合う感じですね。
野村:そうですね。シャツなんかを着る場合に、非常に落ち着きがある感じですかね。本当に使いやすい時計だと思います。
非常に使いやすい時計
福留:5連のブレスレットはどうですか?
野村:これは非常に柔らかくフィットする感じがするので、装着感がいいブレスレットですね。こちらは純正ブレスレットですので、非常に使いやすいと思います。
福留:以前、野村さんはアンティークウォッチのいい状態のものは、防水性能が高く、堅牢なのが多いといってましたが、こちらはいかがですか?
野村:やっぱり『シーマスター』という人も多いのですが、『コンステレーション』は上のグレードの時計なので、『シーマスター』の一般的なモデルと同様で裏蓋やリューズ周りといったところも防水性能が高いので、比較的、防水性能はある方です。夏の汗とかは気にしないで使えるかな、とは思いますけど。
福留:あと、高精度ですよね。
野村:やはり、クロノメーターは厳しい試験を受けるために作られたものなので。もちろん、今現在の基準を維持しているかは微妙なところなんですけど、ある程度、精度は出しやすい機械なので、その辺は安定的ですね。
福留:綺麗な時計ですね。
野村:綺麗な個体だと思います。やはり、ブレスがあまり伸びないで残ってる個体って、丁寧に使われてきたという感じはしますね。
福留;これがジェンタの67年のデザインですよね。もう50数年経ってますよね。
野村:そうですね。これは70年製ですね。
福留:では52年ですね。
野村:52年前のものとは思えないほど、綺麗な状態ですね。防水性が高いとか、高価なものなので、大切に扱われている、といったところだと思います。
ロレックスのカタログの表紙になるモデル
福留:では、次の時計は?
野村:次は71年製ですね。みなさんお探しの『デイトジャスト』。もう、パッと見てわかりやすい時計です。この時計は、もう説明不要かな、というくらいなんですけど、やっぱり当時、非常に高価な時計だったんです。ロレックスのカタログの表紙になるような。誰がつけても、どんな服装でつけても格好いいという、一番使いやすいモデルですね。誰にでも、というような形のモデルだと思います。ロレックスが人気あるのは、パッと見て、ロレックスだとわかってくれる、というところが決定的に強いと思うんですけど。しているっていうことが一番わかりやすい時計ですね。
福留:わかってもらえるって大きいですよね。
野村:高いお金を払って誰にも理解を得られないって、寂しいものがありますので、やっぱりつけてもらう上で、人からどういう風に見えるか、という部分で一番わかりやすいモデルなので。使いやすい上に、壊れ難いですし、格好いいと。やっぱり洋服とか、着るものを選ばないというのは、いいところだと思います。サイズ的には先ほどのオメガより若干大きいのですが、これはつけたときの存在感も大きいかな、というところですかね。
福留:ロレックスはスゴイ人気じゃないですか。その理由はなんですかね?
野村:やっぱりロレックスの良さは、オイスターケースそのものだと思うんですけども。オイスターケースというのはデザインそのもので、牡蠣のように頑丈なケース。もう、これに尽きると思うんですけど、やっぱり、パッと見て、ロレックスだとわかりやすい。牡蠣のように頑丈なので、中の機械が、水だとか衝撃などから守られているので、コンディションもいいと。壊れにくいのは、オイスターケースに守られているというのが大きいですね。1回ロレックスを使うと、次もロレックスという方が多いのは、そういうところですね。
故障しても同じ故障を繰り返さない
福留:機械が守られているからなんですね。
野村:故障しないってわけではないんですけども、故障しても同じ故障を繰り返したりとか、そういったことはまずないというタイプですね。一度ロレックスをしてしまうと、次もやっぱりロレックスが欲しい、となるんです。とくに『デイトジャスト』というモデルは、これは1971年製なんですけど、当時の日本のカタログで20万円台前半くらいなんですよね。『サブマリーナー』の5513という代表的なもので11万円か12万円くらいなので、値段的には倍近いんです。にもかかわらず、いまはこちらの方が全然安い、という。当時、ある程度数が売れたモデルになりますので、その部分でもいまの価格で行くと割安なのかなと思いますね。
福留:当時の初任給はかなり安いですからね。
野村:1971年だと、大卒の初任給で4万円くらいだったと。そういった時代に20万円台前半は。
福留;5倍くらいですね。
野村:いまでいうと100万円くらいのイメージですね。それが50万円台とか。このモデルも59万8000円という価格で出しておりますので、かなり買いやすいかと思います。
視聴者からの質問:2000年生まれのロレックスはありますか?
野村:いま現在はないですね。今後、仕入れを頑張っているところですので、入荷したら、是非、インスタグラムとかであげていきたいと思っています。
福留:2000年も、もう22年前ですからね。
野村:そうですね、いつの間にか。僕らの歳になると、ついこの間のような感じになりますけどね。もう2000年くらいのモデルというのも、22歳とか、就職の記念に欲しいとかいう方も増えてくると思いますので、うちの方でも意識して仕入れをしていきたいな、と思っているところですので、是非、インスタを見続けてください。それで、最後です。ちょっとマニアックなんですけど、ジャガー・ルクルトですね。1960年代のダイバーズウォッチですね。なかなか迫力のあるモデルなんですけど、ジャガー・ルクルトが本格的なダイバーズウォッチで、なおかつアラーム付きという特殊なモデルになります。リューズが3つ付いているのが特徴なんですけども、一番上のリューズで、ゼンマイが巻けます。何のゼンマイかというと、アラームですね。
※アラームの音を鳴らす。
特殊すぎて売れなかったモデル
野村:アラームはダイバーズウォッチに必要なのか? と思うのですが、アラーム機能がダイバーズウォッチについているという特殊なモデルですね。特殊すぎて売れなかったと思うんですけど、当時、1714本かな?それしか作られていないという希少なモデルでもあります。いま2000本以下しか生産されてないモデルが、このコンディションで出てくるのは少ないかと思います。
福留:それくらいだと、現行では限定モデルですよね。
野村:限定モデルみたいな形で、いろんなメーカーがやってますけど。これも実質、生産期間が非常に短いモデルですね。
福留:よくありましたね。
野村:今回、リニューアルするにあたって、コレクターさんに無理いって出してもらったんです。そういった貴重な1本をご用意しましたので、ご興味のある方は見るだけでも面白い時計なので。音を聴くっていう、特殊な楽しみ方のできる、普通じゃないモデルなので。僕も久しぶりに聴いた感じなんですけど、こんな音だっけって。面白みのある時計ですね。僕の腕からはみ出すくらいの感じなので。
福留:これは何ミリあるんですか?
野村:これで43ミリあります。
福留:当時だと、やたらとデカいですね。
野村:やたらとデカいですね。いまの感覚で行くと、復刻モデルも出たんですけど、いまどきのサイズですね。なかなかオリジナルモデルは見る機会がないと思いますので、是非、お店の方で。こちらの金額の方が198万円となっております。かなりお買い得な価格設定じゃないかと思ってますので、お店の方に足を運んでいただければと思ってます。
海外では300万円台つけてもおかしくない!
福留:とんでもない額になってもおかしくない時計ですよね。
野村:そうですね。海外などでは300万円台をつけているお店があったりとか、結構、珍しいものなので、値段はあってないようなものですね。今回は、そのコレクターさんの協力もあって、その値段で出せるようになってますので。こちらは分解掃除済みで、1年間保証つきです。是非、ご検討ください。
福留:ヨーロッパだととんでもない値段をつけるかもしれないですね。日本は奥ゆかしいので。
野村:そうなんですよね。意外とスイス行けば安いかというと、一番高いという話もありますよね。この辺は、出てくるとお店の言い値という部分もあるんですけど、かなり良心的な設定にしたつもりです。
福留:かなり綺麗ですもんね。
野村:状態、いいですね。実際に使われているものなので、ある程度小キズとかあるんですけど、状態的にはかなりいいかと思います。
視聴者からの質問:お店にレディスのロレックスはありますか?
野村:ありますね。レディスは、いま『カメレオン』、『オイスター』、その辺を揃えております。是非、ご一緒でも、ひとりでも、女性は歓迎です。
福留:新作の時計を取材しているものからすると、女性の時計がどんどん大きくなって、女性の時計が34、35、36ミリが普通になってきているんです。アンティークウォッチはもともと小さいので、メンズで出ているものでも十分だと思うんです。
野村:メンズの時計を女性がつけていても格好いいと思います。そういった部分では、女性の方も是非お越しください。
ロレックスでスイスの時計産業は生き残った
視聴者からの質問:1980年代のロレックスはありますか?
野村:1980年代のロレックスは、あります。いろいろ、いま一生懸命仕入れているところなんですけど、80年代は機械式時計冬の時代ですけど、ロレックスはある程度売れているという部分もあって、ロレックスは出てきますかね。
福留:ロレックスのおかげで80年代は持ったというところもありますからね。
野村:ロレックスの『デイトジャスト』か、あとはスウォッチですね。それでスイスの時計産業は生き残ったといわれてますので、ロレックスの80年代のものも、いま、仕入れ強化中です。その辺も順次、入荷したものについては、インスタであげていこうと思っていますので、よろしくお願いいたします。お店の方は横浜、東急東横線の白楽駅。横浜駅からだと3駅ですね。だいたい5分くらいなんですけども、比較的、横浜から来やすい環境になってますので。東横線で渋谷からでも直通で来れますので、是非、お店の方に遊びにきていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。また、コメントもたくさんいただいております。ありがとうございます。では、感想を福留さんの方からお願いします。
福留:あらためて、良い時計かあるなと思いました。僕は、基本的にライフスタイルの編集やライターをやっていて、ここ20年くらい新作ばかり取材をしており、そこまで詳しくはないので、これから野村さんをはじめここのスタッフと一緒に、いろいろ楽しめたらな、と思っています。ちょっとハマりつつあるので。
野村:また現行の時計も、格好いいものがたくさんあると思うんですけども、アンティークはまた別でね、楽しめる世界だと思います。是非、お店に遊びに来ていただければと思います。
視聴者からの質問:IWC、オールドインターありますか?
野村:あります。僕らの年代の人はみんなインターって言うんですけど、若い方はIWCというようなんですけど。1940年代から70年代まで揃えてますので、是非、ホームページもチェックしていただければと思います。
福留:筆記体のインター、格好いいですよね。
野村:僕ら古い人間は、筆記体のInternationalですね。いまの若い方はIWCがほとんどだと思うんですけども。非常にいい時計ですので、IWCを語らせると長くかかってしまうので、今日はこの辺にしたいと思います。ありがとうございます。