ロレックスの価値は暴落しない?ロレックスが支持される二つの理由
出演:野村店長×松浦(販売スタッフ)
有名な時計といえば? きっと一番に名前が挙がるのはロレックスだ。今回はなぜロレックスが支持されているのか、人気の理由を解説する。
理由その1|現金化しやすい時計である
「いくつか理由はありますが、昔から換金がしやすいものとして扱われていますよね。昔はヤ○ザなんかがロレックスをするイメージがあった。どこに逃げても現金化できるものとしてロレックスをしていた」(野村店長)
映画『レインマン』(1988)では、トム・クルーズがロレックスのデイデイトを換金するシーンがある。それほどロレックスは“お金の代わりになるもの”というイメージが定着している。
「ロレックス=動きがいい、みたいな感じはありますよね」(松浦さん)
「全世界どこに行っても現金化しやすいよね」(野村店長)
「昔の白黒の映画を観ると、そういう業界の人たちはオメガを着けているイメージがありましたが、ロレックスに変わったきっかけはあるんですか?」(松浦さん)
「日本国内でロレックスが売れるようになったのは1970年代以降で、特に売れるようになったのは1980年代。日本ではオメガの地位が高かったよね」(野村店長)
「聞きましたよね。良い時計はオメガ、ロンジン、インターだと」(松浦さん)
「日本ではトップメーカーはずっとオメガだった。ロレックスは正規代理店ができたのが遅かったのもあって、日本国内で広まるのに時間がかかった。世界的にはもう少し早い段階からロレックスの地位の方が高かったかもしれない」(野村店長)
理由その2|求める人が絶えない一生物である
ロレックスは換金しやすいことに加え、一生物であることが人気の理由として挙げられる。
「特にオイスターケースのものは壊れにくいし価値が落ちにくい。例えばオメガだとドレス系のモデルが多いけれど、ロレックスは基本的にオイスターケースだから値崩れしにくいよね。換金のしやすさと一生物。そしてなんと言っても欲しい人が常にいる」(野村店長)
「下支えみたいなものが一つありますよね」(松浦さん)
「時計を知らない人でもロレックスは知っているし、それだけロレックスが欲しいという人がいる。僕みたいに嫌いな人の方が実は多いかもしれないけれどね(笑)」(野村店長)
「それは少し偏見があると思うんですよ。僕は、ロレックスが嫌いなんじゃなくて、ロレックスを身につけている方に抵抗感があるのかなと思っています」(松浦さん)
「それは少なからずあるかもね。昔は、ヤ○ザとか不動産屋とか『ボロ儲けしていて庶民とは違うな』みたいな人が着けているイメージが強かった。ベンツと一緒。昔ベンツに乗っている人は同じようなイメージがあった。日本人はそういうマインドがあると思うんだよね。熱狂的に支持する人たちと、そういうのは嫌だという目で見る人たちと。巨人ファンとアンチ巨人みたいな感覚」(野村店長)
「日本人は集中する傾向もありますし、そこに対して抵抗感を持つ人もいます。ただ王道としてのロレックスはある。そうなると価格は下がりにくいですよね」(松浦さん)
普段からロレックスへの抵抗感を示している野村店長だが「何を買っておけばいい?」と聞かれれば、好きか嫌いかは別として「ロレックス」だと言えるという。松浦さんもお客様から「最初の一本は何にしたらいいですか?」と相談されるなかで、「ロレックスから入ってみたらどうか?」とアドバイスする場面は多いようだ。
「僕らの世代だと、段階を踏んでオメガから入る人が圧倒的に多かったけれど、今ファイアーキッズでも60回無金利をやっているから、どうせ買うのなら……みたいなことはある。今は腕時計をしない人、Apple Watchでいい人、着けるなら良いものをしたい人と二極化している。それが結果的にロレックスに流れている理由の一つであると思う」(野村店長)
「買うキャパがあったら、ロレックスに集中しがちというのは確かに言えますよね。おのずと価格はキープされて下がりにくい」(松浦さん)
「本当に時計が好きな人だったら、オメガとかセイコーとか。それこそマイナーなブランドから入っても楽しいと思います」(野村店長)
ヴィンテージの価格が下がらない理由
資産価値のあるロレックスだが、特にヴィンテージは価格が下がることはない。松浦さん曰く、昔は安かったベーシックモデルも今ではそれなりの価格が付けられているという。その理由についても解説する。
「世界の人口が増え続けているからね。それだけ欲しい人が増えているわけだから、生産量が少ない古い時計は価格が崩れにくい」(野村店長)
「時計全体に言えるけれど、中古時計として扱われたものがヴィンテージという枠の中に入ることで、資産価値として見られているのもあるでしょうね」(松浦さん)
「あるよね。新品系は投機目的があり一撃で上がったり下がったりするけれど、ヴィンテージの場合は少ないよね」(野村店長)
「先々を考えればどうしても数は少なくなっていくわけじゃないですか。そこに人がパッと集まると価格は上がっていきますよね」(松浦さん)
「投資で失敗したくない場合は、海外の相場も見ておくといい」(野村店長)
「ロレックスの話じゃないけれど、セイコーがそうじゃないですか?」(松浦さん)
「セイコーでも大量に輸出しているモデルがあって国内外の価格差はそんなにないけれど、グランドセイコーやキングセイコーの国内向け高級ラインは輸出していないから『日本の方が安い』となるよね」(野村店長)
また、影響力のある人がロレックスを愛用していると発信することで、特定のモデルに人気が集まり急激に価格が上がることもしばしば……。松浦さんは、ロレックス以外のメーカーでこのような現象が起こることを期待している。ほかのメーカーが注目されれば、それだけ時計の世界・市場が広がるからだ。
ロレックスは挑戦しやすい時計。一度は手にする価値アリ!?
最後に松浦さんが「ロレックスにはまだ伸び代がありますか?」と尋ねる。
「例えば、バブルとかセミバブルとか、あの辺の年代のものは日本の方が確実に安いよね。日本の方が良い個体が集まっていた。ヴィンテージは国内の方が狙い目かな」(野村店長)
「どうしても新品は流通量とか定価とかに左右されやすいですからね。今は落ち着いてきているみたいですけれど、一時期サブマリーナーも高騰した」(松浦さん)
「サブマリーナーは一瞬価格が下がるのかな?みたいな雰囲気があったけれど、人気があるから落ちないよね」(野村店長)
「下支えがあって価格がキープされる時計は、ほかにないんじゃないですか?」(松浦さん)
野村店長は「1回買ってみるのもあり。その結果『ロレックスじゃないな』と思えば売ればいい。売れるという安心感があるからこそ挑戦しやすい時計」だと総括する。
特定のメーカーやモデル、デザインに執着がなければ、一度はロレックスを手にしてみるのが正解かもしれない。
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