40代に着けてほしい!スタッフおすすめ「バースイヤーウォッチ」5選

2024.08.11

出演:野村×宮崎

ヴィンテージ時計は、自分の生まれ年である“バースイヤーウォッチ”を求める方が多い。ということで、今回は“バースイヤーウォッチ”として40代の方におすすめの時計を5本紹介する。

「生まれ年の時計は自分の背中を押してくれるイメージです」(宮崎さん)

「みんな時計が欲しくて買う理由を求めているの。『生まれ年だから買う』というね。自分に言い訳ができるから(笑)」(野村さん)

40代の方は1975年〜1984年生まれであり、時代としてはクォーツ全盛期に入ってくる。そのため、機械式時計は比較的見つけにくいが、売れ続けているモデルであれば探せなくもないという。40代の方が機械式の“バースイヤーウォッチ”と出合えたら、それは運命かもしれない! それでは1本目から見ていこう。

1975年生まれの方に! セイコー クロノグラフ

1本目は、“角目”と呼ばれるセイコー 『クロノグラフ 1975年製 Ref.6138-0030 ブルーダイヤル』。

「世界初の自動巻きクロノグラフとして発売されたRef.6139に12時間計を追加して、手巻き機能を搭載しているモデル」(野村さん)

「角目のインダイヤルが格好良いですね」(宮崎さん)

「もうデジタルが出始めるんだよね。それもあり『どっちが正確なストップウォッチなの? デジタルだよね……』という時代に差しかかってくるので、本当に末期の自動巻きクロノグラフ」(野村さん)

発売当時は入学祝いとしての需要があった。現在52歳の野村さんより、5〜10歳上の方たちが入学祝いでもらっていた時計だという。機械の設計自体はクォーツが世に出る前の1960年代後半になされており、一生物として使えるように考えられている時計だ。

「鮮やかなブルーにオレンジの針。すごくスポーティな感じがしますよね。タキメーターが付いているので、車が好きな方にはおすすめです」(宮崎さん)

「1970年代は若者でも車を買えるようになってくるんだよね。それもあり、腕時計でもストップウォッチ機能が欲しい時代なのかな。1975年は良い機械式の時計がギリギリ残っている時代ですよね」(野村さん)

価格は26万8千円だ。

1978年生まれの方に! セイコー サードダイバー

2本目はセイコー『ダイバー 国内仕様 1978年製 Ref.6306-7001 純正尾錠付き』。

「これ1980年くらいまであるけれど、輸出仕様はもう少し後まであると思う。これは国内仕様。曜日が日本語表記付きのタイプ。輸出用と違うのは石の数が多いこと」(野村さん)

「よく聞くのは植村ダイバーや寅さんじゃないですか。それらとの違いはどこにあるんですか?」(宮崎さん)

宮崎さんからの問いに対し、野村さんが「機械が安っぽくなったことかな」と笑っていると、撮影を見守っていたセイコー好きのスタッフ、クリスさんが口を挟む。

「横からベゼルを見てください。寅さんとか300mダイバーはここまでハードコアなベゼルは付いていないですよね。最高です! この厚みのあるガラスも最高ですね」(クリスさん)

「でも腕に乗せるとスッキリとした感じ」(宮崎さん)

「セカンドより安いけれど本格。あとはなんと言ってもねじ込みのューズ。セカンドまではねじ込みじゃないから。それでデイデイトで価格も安い(14万8千円!)でしょう。プロのダイバーの間では、クォーツよりも自動巻きの方が信頼できるという声も多く上がっていたらしく。ほかのモデルは自動巻きをやめてクォーツになっているけれど、150mダイバーはけっこう最後の方まで自動巻きを作っていた」(野村さん)

裏蓋はメダリオンのように彫りの深い模様が入っているのもポイントだ。

「普段着けていたら見えないけれど、こういうところも満足度が高いですね。大きい印象があったけれど、着けてみるとケースサイドが削ってあって腕乗り良いです」(宮崎さん)

1979&1980年生まれの方に! IWC ラウンドケース

続いて紹介するのは、ジャガールクルトのムーブメントを搭載したIWC 『ラウンド デイト 1979〜1980年製 ジャガールクルトムーヴ Ref.3205 Cal.3254』。

「前の2本とは違う印象で格好良いです」(宮崎さん)

「オールドインター好きからすると『ジャガールクルトのムーブか……』という気もするし、普通の時計好きからすると『ジャガールクルトのムーブなんだ!』と感想が分かれるよね。インターも開発費をクォーツに全振りしたので、他所から買ってきたものをベースにしている」(野村さん)

「シンプルでシーンを選ばないデザインですよね。サイズは33〜34mm。ジャガールクルトのムーブメントを使っているので薄型でシャツの中に収まってくれる」(宮崎さん)

「シンプルイズベストじゃないけれど、大人な感じだよね」(野村さん)

「29万8千円で一生物の時計です」(宮崎さん)

見た目も控えめなゆえに通好みの時計といった感じ。その良さは「時計屋さんにしかわからないかも」という野村さん。さりげなく良い時計を着けたい方にはおすすめの一本だ。

1983生まれの方に! ロレックス GMTマスター

4本目はロレックス 『GMTマスター 1983年製 ペプシベゼル Ref.16750』を紹介する。価格はグッと上がり278万円だ。

「Ref.16750、フチなしの最後の方ですね」(野村さん)

「ヴィンテージのロレックスを探している方は、けっこうフチなしにこだわっていると思うんです。1983年生まれの方はフチなしのラストイヤー。運命ですね!」(宮崎さん)

「ロレックスで探すなら、デイトジャストで探さないとダメかな。ずっと売れている時計は何?となると、やはりデイトジャストなの。こういうGMTとかパイロット需要もあるので、最低限は売れていることもありギリギリ探せなくはない」(野村さん)

「くるくる回すのが愛おしいと思う派と、面倒くさいと思う派がいますよね」(宮崎さん)

「老眼がひどくなってくると、どうでもよくなってくるけれどね(笑)。でも以前は日付を合わせないと気が済まなかった。普通に考えると便利」(野村さん)

「見た目はヴィンテージで、中身は新型の機械が入っています」(宮崎さん)

野村さん曰く、生産期間の短さや便利さを考えると、その分高くなってもおかしくはないという。メーカーへ修理に出すとサービスダイヤルに変わっているものもあるため、同モデルは年々希少化していくことが予想される。

1984生まれの方に! オメガ スピードマスター

ラスト5本目は、野村さんが「1984年は珍しいよ!」と語るオメガ 『スピードマスター プロフェッショナル 1984年製 5th 下がりr Ref.145.022』。

「これは今年40歳になる方の記念になります。そして、宇宙に行った時計として広く知られているみたいですね。泣く子も黙るスピードマスターの生まれ年。希少価値も高いです」(宮崎さん)

「1984年の頃は売れていない時期だと思うので、珍しいモデルです」(野村さん)

価格は79万8千円。現行では100万円を超えてくるモデルだ。

「この年代だと探せる時計があまりないけれど、探しやすいのはロレックスのエアキング、デイトジャスト、オイスターパーペチュアルデイト。その辺のモデルは比較的出てくるかな。あとは、どうせ買うなら良いものが欲しいのであれば、スポーツモデルを狙うのも手です」(野村さん)

ファイアーキッズのウェブサイトでは、西暦や昭和○○年と入力してソートをかけることができる。生まれ年の時計を探している方は、ぜひウェブサイトも活用してみてほしい。

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