セイコーやエルメスなどレディース向けヴィンテージ腕時計5選
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
今回は、ヴィンテージ腕時計屋に入店して3日目の新人スタッフが「グッときた」レディース腕時計5選を、新人ならでは視点でヴィンテージ初心者にもおすすめなモデルを見ていく。
女性でも着けやすいダイバーズ。セイコーの『ダイバー100m』
まず1本目は、セイコーのレディースダイバーモデル『ダイバー 100m レディース 1968年製 ワンピースケース Ref.2517-0320』。
「ダイバーズって少しゴツいイメージがあったんですけど、小さめでこんなにキュートというか『スマートなものもあるんだ』と思ってびっくりしました」(三好さん)
「コロンとして可愛いですね。サイズ感も良いですよね」(クリスさん)
「ネイビーっぽい文字盤がマリーンな感じがして爽やかなので、夏の時期にあう気分もあって素敵だなと」(三好さん)
プロフェッショナルダイバー300mを思わせるワンピースケースは、他のレディースモデルにはない珍しい1本だ。
「ダイバーズは機能面とかで『使いきれるのかな?』と素人ながらに思ってしまうところがありますが、ロマンがあると思いますし、見た目、ファーストインパクトはすごく好きです」(三好さん)
「割と見た目って大事ですよね? 腕に乗せた時の装着感と、長く使っていくとなると見た目って大事ですよ」(クリスさん)
国産・個性派オリエントの上品な1本『オリエントスター』
次に紹介するのは、オリエント『オリエントスター ダイナミック 1960年代製 変わりケース 手巻き』だ。
「光の角度によって、白いドーム状の文字盤が傾きによって光が変わるところが『パールのようで素敵ですね』という話を先日しましたね。ホワイトとゴールドの良さを教えてくれました」(三好さん)
「もうプロの観点みたいになっていますね」(クリスさん)
「ビジュアルが率直に素敵だなと思いました」(三好さん)
「国産の代表的な『セイコー』や『シチズン』がある中で、オリエントも国産の時計。オリエントは個性派というか『My way』なところがありますね」(クリスさん)
創業初期から存在しており、現在でも高い人気を誇るフラッグシップモデルのオリエントスター。ケースや文字盤のデザインが個性的で目を引く1本だ。
メンズライクな腕時計を探している方に。チューダーの『プリンスオイスターデイト』
3本目は、チューダーの『プリンスデイト 1997年製 ダークブルー 純正ステンレスブレス ギャラ付き』。
「ネイビーとかブルーに近いかな? という色で。これだけ鮮やかなブルーとシルバーのコンビネーションが綺麗だなと」(三好さん)
「角度によっては濃いブルーにもなるんですけれども、良いですよね」(クリスさん)
ダークブルーの文字盤にホワイトレターが映える組み合わせで、レンジャーのような形状の針はロレックスにはない魅力がある。34mmと小ぶりなケースサイズは、少しメンズライクな腕時計を探している女性にもおすすめだ。
「レザーストラップとブレスだとどっちの方が好きですか?」(クリスさん)
「難しいですね、例えばこういうブルーとかホワイトみたいな色味だとブレスの方が好きなんですよ、暖かみのあるゴールドとかだとレザーが良いかな、と現時点での気持ちです」(三好さん)
裏スケルトンが美しいオメガ『コンステレーション』
4本目は「なんてロマンが詰まった機械なんだろう!」と感動したという、オメガ『コンステレーション 1986年製 裏スケルトン』を見ていく。
「時計の構造を教えていただいたりする時に、裏スケルトンのものを例として見せていただいたんですが、裏だけを見せるというデザインに痺れた1本です」(三好さん)
「また特に、周りのベゼルのローマ数字がロマンチックですね」(三好さん)
「やはりローマ数字とかになってくると、カルティエとかが多いんですよね」(クリスさん)
「ローマ数字は、ラインがすごく濃く出るじゃないですか? それでコントラストがアクセントになっていて『素敵だな』と、ローマ数字のものを見ると感じます」(三好さん)
クォーク全盛時代の薄型自動巻きモデルで、1986年製自動巻きクロノメータームーブメントを楽しめるスケルトンバック仕様の1本。
エルメスの存在感が抜群『ラウンドケース』
「エルメス色が強い腕時計」ということで、5本目はエルメスの『レディース ラウンド コンビ 1980年代製 手巻き 純正尾錠付き』だ。
「個人的にエルメスはスカーフとか洋服のイメージで、ヴィンテージがとても好きだったんですけど、時計でもこんなに『エルメス色の強いものを出しているんだな』と思ってびっくりしました」(三好さん)
「文字盤のこのロゴ具合が、やはりどう見てもエルメスですよね」(クリスさん)
「ワンポイントじゃなくてラインで入れているところが、パターンとしてロゴを配置してるという感じが素敵すぎます」(三好さん)
コンビラウンドケースに、文字盤は6・9時のインデックスと金の馬車マークが張り付けられた個性的なデザイン。ムーブメントは手巻き17石の機械を搭載し、馬車マークとエルメスの文字が記されている。
「少し小さめなんですけど、存在感もありますし、アクセサリーとしても着けてみたい時計ですね」(三好さん)
「付いているベルトも素敵ですし、光沢感のあるベルトに付け替えても美しいですね」(クリスさん)
腕時計の世界は「男性のもの」というイメージを持っている方も多いかもしれないが、手元を彩る重要なアイテムである腕時計は、女性にこそ楽しんでほしい。現行品でも良いが、比較的安価に手に入れやすいヴィンテージは、腕時計の入り口として最適ではないだろうか。