2ndウエムラダイバーなど“アウトドア”に合わせたいヴィンテージ腕時計3選
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
ヴィンテージ腕時計は、現行品と比べて繊細な構造のものが多く、丁寧な取り扱いが必要となる。しかし、過酷な環境での使用を想定した信頼性・堅牢性の高いモデルも存在する。そこで今回は、アウトドアシーンでも「ヴィンテージ腕時計を使いたい!」という方向けに、デザイン的にもおすすめの3本を推しポイントとともに解説する。
ダイバーズウォッチの代表格・ロレックス『サブマリーナー』
1本目は、ダイバーズウォッチの代表格・ロレックス『サブマリーナーデイト 2003年製 Ref.16610 箱、ギャラ付き』。アウトドアには川・海・山いろいろとある中で、まずは海を連想させるモデルということで選ばれた。
「やはりロレックスの良いところは、裏蓋がスクリューバックねじ込みリューズというところで、防水性が強いですよね」(久保さん)
「少し水がかかるくらいであれば全然耐えられますもんね」(中根さん)
1988年〜2010年の間に販売されたロングセラーモデル。夜光はルミノバで「SWISS MADE」表記に、サファイアガラス風防には6時位置に透かし王冠マークが入っている。
「サファイアガラスですし、年代も後年モデルなので、ヴィンテージだとしてもまだ安心かなというところで」(久保さん)
ロレックスの現行品にはない40mmサイズも希少性が高く、人気の1本だ。
北極横断を達成した名品。セイコー『2ndダイバー』
2本目は、通称「植村直己モデル」と呼ばれている、セイコーの『150mダイバー ウエムラダイバー 1974年製 Ref.6105-8110 2nd 後期』。
「名前の由来にもなっている植村直己さんという方が、探検家で有名な方なんでね」(中根さん)
「北極を横断した時に着けていた時計ですよね。そういったイメージも相まって、アウトドアの代表格かなって(笑)」(久保さん)
『地獄の黙示録』という映画で使われていたこともあり、海外では「キャプテン ウィラード」と呼ばれている。また前期型よりもボリュームのあるケースに改良され、特徴的なリューズガードになっている。
「強靭なケース、めちゃくちゃハードじゃないですか。これだったら今でも使えるんじゃないかと思ってしまうぐらい丈夫な時計かなと」(久保さん)
「お値段29万8000円なので、1本目のロレックスよりもアウトドアで使うハードルも低いですよね」(中根さん)
チタンで個性派路線。IWC『オーシャン2000』
3本目は、IWCが製造した名機と言われている『ポルシェデザイン by IWC オーシャン2000 1983年製 Ref.3500 箱、取扱説明書、純正ナイロンベルト付き』。ポルシェがデザインを担当し、西ドイツ海軍が採用したダイバーズウォッチとしても知られている。
「ブレスとケース、このチタン素材が他ではない部分ですよね。潜水に特化した時計として販売されていたので、安心感は比較的あるかなと。もちろん今は防水性は不安定ではありますけど、軽めのアウトドアシーンには向いてますよね」(久保さん)
「こちらも少し水が掛かるぐらいだったら問題はないので」(中根さん)
文字盤にPD、Porsche Design とIWCの表記がないシンプルな顔の初期モデルだ。
「やはりステンレスと違って、これを半袖の腕元に着けてたらすごく目立つと思うんですよ」(久保さん)
「ブレスもかなり特殊なデザインですもんね」(中根さん)
「インパクトがあるというところと。『あれ? 何の時計なんだろう?』と思われそうじゃないですか。自己欲求を満たすじゃないですけれども、楽しめる時計かなというのもあります」(久保さん)
今回紹介した3本は、当時ダイバーズウォッチとして販売されていたので、多少の水や衝撃には耐えられる可能性は高いが、それでも機能は経年劣化で低下していくため、適切な取り扱いは必須だ。繊細な構造を理解しながらも、軽いアウトドアシーンや日常使いのお供としてぴったりの1本を見つけてほしい。