ディズニーから万博記念モデルまで。他人と被らないユニークな国産時計

2025.04.08
Written by 編集部

出演:クリス×中根×三好

ヴィンテージ時計は他人(ひと)と被りにくいが、その中でも特に被りにくい国産時計を紹介する。見ているだけでもワクワクするユニークな時計が揃った。

キャラクターが可愛い、セイコー ディズニータイム

まず紹介するのは、セイコーの『ディズニータイム』から、ダンボ、ミッキー、シンデレラの3本だ。いずれも1960年代製の手巻き時計である。

「これは何用で作られたんですかね?」(中根さん)

「ケースサイズ的に見ても、ターゲットは子どもたちじゃないですか?」(三好さん)

「高級品の作りではないので、安めの時計だったんじゃないかな……という感じはします」(中根さん)

「ケースがステンレスバック。よく見ると良いですよね。しっかり面取りされていて、さすが国産って感じです。中のキャリバーは375で7ジュエル。精度を求める時計ではないけれど楽しい一本。よく見ると針が青やピンク、秒針もまた違う色。すごいカラフル!」(クリスさん)

「時計デビューとして着けたくなる一本です」(三好さん)

針のカラーもキャラクターデザインに合わせてセットされており、見た目にも楽しい。文字盤のアラビア数字もキャラクターによって若干異なるデザインだ。

「時計に限らず、1960年代のディズニーグッズは顔に個体差があるじゃないですか(笑)よく見ると可愛いです」(三好さん)

「今のミッキーともちょっと顔が違いますもんね」(中根さん)

「ヴィンテージなので色味も作りたての色じゃない。それがファッションに取り入れやすくなっているかもしれない」(クリスさん)

ラフなアメカジにはもちろん、外しのアイテムとして革ジャンのようなハードなスタイルにも似合う一本だ。

インパクトのある、シチズン マリンスター

続いて紹介するのは、シチズンの『マリンスター』。1968年製Ref.H005 3001-Tのオレンジダイヤルとグリーンダイヤルの2本だ。いずれもネオンカラーが光り、インパクトがある。

「これは被らない。すごい色ですよね」(中根さん)

「パラウォーターケースでしっかり作られていますよ。実用的な時計としても良いんじゃないでしょうか?」(クリスさん)

「しっかり水に強い性能ですね」(三好さん)

「面取りも表と側面だけじゃない。間にポリッシュワークも入っていて、よく見ればエレガントにも感じる」(クリスさん)

「ローマン数字ですしね。ポップすぎない感じでちょっと不思議です。中根さんはどうですか?」(三好さん)

「格好良いですよね。これは他にはない!」(中根さん)

オレンジダイヤルの方は、インパクトのある太い純正ベルト付きだ。

「私このベルトを『プールバッグの素材』と呼んでいるのですが、これが劣化せず、ひび割れもせずに残っているのは凄いことだと思います」(三好さん)

「ある種、コレクターズアイテム的なところもありますよね」(クリスさん)

色鮮やかな、シチズン ユニオート

次も同じくシチズンから『ホーマー パンジー』と『ユニオート レッドダイヤル』の2本をピックアップ。いずれも1963年製のC.G.P(金メッキ)ケースだ。赤い『ユニオート』は未使用品で当時のタグも付いている。

「これはNOS、New Old Stockですね」(クリスさん)

「日本ではデッドストックと呼ばれていますね」(中根さん)

ファイアーキッズの中では“青サブ好き”で有名な中根さんだが、実は色は赤の方が好きだという。ただし、コンビ+3色使いが好きなため「これにシルバーが入るともっと格好良くなる感じがしますね」と語る中根さん。また、クリスさんは「夕暮れの赤で懐かしさを感じますね」と表現する。

「以前にオリエントを『奇抜な時計』と紹介したんですけれど、こうして見てみるとシチズンも大概ですね(笑)個性的な時計を作っていると思います」(中根さん)

「そうですね。セイコーが行かないところを『行っちまえ!』みたいな。シチズンはこのパッションが格好良いですよね」(クリスさん)

「ターゲットとしては入門になると思うので、価格は抑えつつ、わかりやすさやファッションで楽しむ時計だと思います」(三好さん)

「そうですね。当時の価格が5,800円。グランドセイコーは数万円だった頃なので、お求めやすいけれどしっかり作られていて、楽しみやすさがパックされている時計です。狙い目だと思いますよ。おもしろい時計をお探しの方はぜひ!」(クリスさん)

「パンジーも黄色とかカラーバリエーションがあって、薄型でシンプルな時計ですね」(三好さん)

「花から名前を取るって良いなと思います。素敵!」(クリスさん)

今年こそ注目! リコー 大阪万博記念モデル

最後に紹介するのは、1970年に開催された大阪万博の記念モデル、リコーのペンダゴンケース時計だ。純正尾錠付きのグレーダイヤルと、GP赤文字盤の2本を見ていく。

「以前にも取り上げたことがあるけれど、実は違うカラーなんですよね。以前はすべて金のものと、シルバーにグリーンのダイヤルでした。これは赤の差し色が入っているタイプと、グレーダイヤルはインデックスがクリスタル味のある感じです」(三好さん)

「いろんなバリエーションがありますね。正直に言うと、似合う人が限られてきます」(クリスさん)

「今年の万博も時計は出すんですかね? そこが気になってきちゃった(笑)」(三好さん)

GP赤文字盤の方は社外製のゴールドチェーンが取り付けられており、ペンダントウォッチとして楽しめる。もちろん革ベルト(別売り)を付けてリストウォッチとしても使える仕様だ。今年開催される大阪・関西万博に、ぜひこの時計を着けて出掛けてみてはいかがだろう?

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