ロレックス『GMTマスター』の独特のコンビケースは根強い人気を誇る

2023.07.31

文=戸叶庸之

ロレックスのプロフェッショナルモデルを代表格である「GMTマスター」。その歴代モデル において異彩を放つRef.1675/3について解説する。

華やぎのあるコンビケースが人気のロングセラー

『エクスプローラー』『サブマリーナー』に続く、ロレックス第3のプロフェッショナルモデルとして1955年に発表された『GMTマスター』。ファーストモデルRef.6542の代から、ゴールドモデルのRef.6542/8が展開していたことからも分かるように、華やかなイメージがとても似合うモデルだ。

歴代モデルのなかでも1959年から1979年まで約20年間製造されたロングセラーであるRef.1675は、ヴィンテージロレックスの定番として根強い人気がある。そこから派生したRef.1675/3は、『GMTマスター』では初となるステンレススチールと18Kイエローゴールドのコンビケースが特徴だ。

ロレックス『GMTマスター』 Ref.1675/3 自動巻き(Cal.) 1971年代製 ステンレススチール×18Kイエローゴールドケース 39mm径 ¥2,780,000 (税込)

ゴールドモデルのRef.1675/8と異なる2トーンのベゼルインサートなど、独特のカラーリングが際立つデザインは人気が高い。マニアから“フジツボ”と呼ばれるアプライドインデックスを持つダイヤルはブラウンとブラックがあり、材質は年代によって異なる。ちなみに製造期間は1960年代後半から1979年頃までと言われている。

Ref.1675/3の要となる重要なパーツであるブレスレット。こちらの個体にはジュビリーブレスレットが取り付けられている
信頼の高い自動巻きムーブメントCal.1570は、精度と耐久のそのどちらにおいても優れている

購入を検討する際は、ダイヤルやケースのコンディションは当然として、パーツの整合性に目を向けたい。ベゼルの配色やブレスレットの違いで時計の印象は見違えるほど変わる。それゆえ、気分に合わせて年代のパーツと交換してみるのも一つの手だろう。

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