【入門編】ロレックス・オメガ・セイコーを代表するダイバーズウォッチとは?

2023.08.05
Written by 編集部

出演:野村店長×クリス(販売スタッフ)

シンプルで使いやすいロレックス『サブマリーナー』

夏といえばダイバーズウォッチ。その名の通り、海に潜るダイバーが着ける時計として作られた。一般市場に売り出された初のダイバーズウォッチはオメガの『マリーン』で、当時の広告もダイバー向けに掲載されていたという。今回は入門編として3本のダイバーズウォッチを紹介する。

1本目は、ロレックス『サブマリーナー』(1978年製 マークⅠダイヤル フチなし Ref.5513 国際サービス保証書付き)。クリスさんが「どこから見ても着けているとわかります」と語るダイバーズは、野村店長も『サブマリーナー』の中で一番好きだという。シンプルなノンデイトでドーム風防が特徴だ。

比較的美しい状態で、ブレスレットには緩みもそこまで見られない。日本ロレックスにてメンテナンス履歴があり、針の夜光が変わっているようだ。そのため198万円と少し割安となっている。

「オリジナルにこだわる人もいるけれど、丁寧に扱われていたもの」(野村店長)

「オリジナルにこだわるのもわからなくないけれど、これは“LOVE”が感じられるものですよね」(クリスさん)

「大昔にロレックスの技術部長の人がRef.5513を使っているという記事を読んだ。ロレックスの技術部長がこれをチョイスするんだ!と感心した記憶がよみがえった」(野村店長)

「それだけシンプルで万能性がある」(クリスさん)

「防水性が高いから中の状態が悪いものはないし、日付の合わせも必要ないし抜群に使いやすい。もう以上! これ無しでは語れない。今のダイバーズウォッチの99%はこれの影響を受けていますよね」(野村店長)

サイズも価格も控えめなオメガ『プレボンド シーマスター 200m』

2本目は、オメガ『プレボンド シーマスター 200m』(ギャラ、説明書、保証書付き 1988年製 1991年ギャラ)。

「好き! 何が好きって、歳をとってから『サブマリーナー』をしているとデカイなと思うけれど、この時計は収まりがいい。ジャラルド・ジェンタがデザインしたといわれていて装着感が良いんですよね」(野村店長)

「一見パテックフィリップの『ノーチラス』みたいなブレスの感じが良いですし」(クリスさん)

野村店長は発売当初に手に入れたかったようだが、高くて買えなかったという。

「1970年前後の『シーマスター』を買った時は2〜3万円くらいだったと思うけれど、その頃に10万円台。高校生の頃なので手が出せなかった記憶もあって、今になって欲しくて先日買っちゃいました。良い時計ですよ」(野村店長)

裏蓋もフラットで、デザインはクォーツ用に考えられたものではないかという。当時は薄型であることが最低条件。『サブマリーナー』と比較しても『プレボンド シーマスター』は薄くできている。

「みんなスマホを使っているのにガラケーを使っているような。今さら自動巻き?みたいな時代だったので、自動巻きをチョイスした前の持ち主は変わった人だったんでしょうね」(野村店長)

「『サブマリーナー』と比べたら小ぶりでフラットですけれど、針が太いのでBold感は出ていますよね」(クリスさん)

ムーブメントはエタ社のものでメンテナンスもしやすく、「精度も出るし、巻き上げも良いし、価格も安い。これは26万8千円だからね」と野村店長。ヴィンテージダイバーズ初心者にもおすすめだ。

マッチョに似合う?“ツナ缶”セイコー『600mダイバー』

ラストは国産ダイバーズ、セイコー『600mダイバー』(Ref.6159-7010 1976年製 ツナ缶ファーストモデル チタンケース)。その見た目から“ツナ缶”の愛称で親しまれている。

クリスさんは「サイズ感的にもヤバイ、見た目的にもヤバイ、装着感もヤバイ。最初に見た時はヤバイ↓と思いましたけれど、今はヤバイ↑ですからね」と興奮気味だ。

「クリスみたいに腕の太い人が着けると格好良いね。僕は腕が細いのでこれはナシと思っていたけれど、着けてみるとアリなんじゃないか?というね」(野村店長)

「チタン製。デカイけれど軽くてザ・ダイバーですよね」(クリスさん)

出っ張りがあるため外装のネジがボロボロだったり、ぶつけた感じがあったりするものが多いようだが、これは綺麗な1本である。夜光も同じ頃のセイコーダイバーズと比べても良い色に変色しているという。黄緑がかった感じになるものが多いなか、茶の変色で雰囲気が出ている。

当時、夜光塗料には放射性物質のトリチウムが使われていた。もちろん人体には影響がないが、ヴィンテージ時計の夜光がまだ光っているが大丈夫かと問い合わせがくることもあるようだ。

野村店長は廃業する時計屋から夜光塗料をもらったことがあり「いまだに光るもんね。40年前くらいの夜光塗料。放射線出しているんじゃないかなって怖いんだけれどね」と苦笑いする。

「夜光はもう光らないけれど、個体のインパクトは光り続けますよね、永遠に」(クリスさん)

その見た目のインパクトが先行してあまり話題にはならないが、ムーブメントも良い。10振動でハイビート。グランドセイコー(61GS)とほぼ同じだという。ベルトはラバーなので夏でも安心して使え、ラグがないため野村店長のように腕が細めの人でもはみ出ることなく着けられる。ボリュームがあるので着ける時は腕まくりしている方が似合うだろう。

「夏日焼けしようかなと思うけれど、シミになるからね」(野村店長)

「これを着けて日サロへどうぞ(笑)これは本当に体を鍛えている人に良いんじゃないですか?」(クリスさん)

「昔勤めていた時計屋で買った人はプロレスラーだった。抜群に格好良かった! 1976年製の『サブマリーナー』を探している人がいるけれど、こっちにした方が良いですよ」(野村店長)

「(1976年生まれの方は)今47歳。47歳のボディビルダーの方はぜひ!」(クリスさん)

「的がせまいね(笑)」(野村店長)

3本の中で野村店長のお気に入りはシンプルなロレックス『サブマリーナー』。クリスさんは存在感抜群のセイコー『600mダイバー』が好きだという。今回もクリスさんの決まり文句「セイコー最高!」の言葉で締めくくられた。

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