手放して後悔?スタッフが思わず再購入した、チューダー“イカサブ”の魅力
出演:野村店長×高橋&クリス(販売スタッフ)
スタッフ高橋の思い入れのあるチューダー『サブマリーナー』
あの時、売らずに手元に置いておけば良かったな……というのは、時計好きにはよくある話だ。今回は販売スタッフの高橋さんが、一度は手放したものの出戻ってきた際に再び買い直した一本、チューダー『サブマリーナー』(1977年製 スノーフレーク ブルー イカサブ)を紹介する。
「なぜ一回手放したんですか?」(クリスさん)
「こちらを下取りに出して、別の時計を買いました」(高橋さん)
高橋さんがスタッフになる前に、ファイアーキッズへ下取りに出したチューダー『サブマリーナー』。その特徴的な短針の形状から日本では“イカサブ”、海外では“スノーフレーク”と呼ばれている。すごく良い個体だったため野村店長が「売ってほしい」と声をかけたようだ。その後、すぐに別のお客様が買われたが、今回戻ってきて再び高橋さん自身が買い直した、思い入れのある一本だという。
「かなり大事に使っていただいたみたいで綺麗なままで返ってきた。状態が変わっていたら迷っていたけれど、手放した時の姿のままでありがたい話です」(高橋さん)
「本当に日本人は丁寧に扱う人が多い。海外に仕入れに行くと余計にそう思います」(野村店長)
ブルーデニムに似合う一本
「ベゼルの退色具合も良いですし、ブルーなのでデニムを着る時に合わせます。このエイジングもブルーデニムが色落ちしたような雰囲気があって気に入っています」(高橋さん)
「当時はまだロレックスも青サブを作っていない時代ですからね。チューダーにしかない。格好良い!」(野村店長)
「本当はノンデイトが最高峰と言われていますけれど、なかなかこういうコンディションの個体は出てこないですね」(高橋さん)
クリスさんが「なぜまた再購入したんですか? 思い出を取り戻したのはわかるんですけれど、ほかにも時計があるじゃないですか?」と尋ねると、高橋さんは「切っても切れない縁があったのかなって……」と時計を愛おしそうに見つめながら語る。
「つまりチューダー最高!ということですね」(クリスさん)
思い入れのある時計ではあるが「一本だけ選ぶなら」と言われたならこれは選ばないとう高橋さん。やはりブルーが主役であることがその理由のよう。「デニムに合わせたい」と言ったように、ラインナップの一本としてあると重宝する時計だ。
「鮮やかなブルーとか綺麗なブルーももちろん良いけれど、あまり得意じゃなくて。ある意味チープな雰囲気で焼けた夜光と退色したベゼルの組み合わせがすごく良い」(高橋さん)
「Sandyな感じですね。砂みたいな。私はチープってあまり使わない言葉ですけれどわかる気がします。子どもが好きそうなアーストーンな感じ」(クリスさん)
めぐりめぐるヴィンテージ時計
「今度は手放さない!」と口にした高橋さんだが、「また大事にしてくれる方のところに行くかもしれません」とすぐに宣言撤回。
「買った時は、これはずっと使おうと思うけれどね」(野村店長)
「そうですよね。みんなそうですから。ヴィンテージは一時預かりじゃないですけれど、自分が預かっているくらいの思いで大切にしてあげるといい。こういう良い個体は残していきたいなと思います」(高橋さん)
ネイビーのシャツを着ていた野村店長が着けてみると、ネイビー×ブルーのワントーンコーデが出来上がり、とても似合っている。
「人が買うところを見るとすごく嬉しくなりますよね。自分が思っていた以上にその時計が魅力的に見える。本当に素敵ですよね」(クリスさん)
「みなさんも時計を買う体験をしてみてください!」(高橋さん)
「時計の持ち主が決まると嬉しい」(野村店長)
「最後に『ありがとう』と言われるのが最高に響くんですよね」(クリスさん)
ヴィンテージ時計は、受け継がれてきた歴史があるのも魅力。そして新品にはない雰囲気のある個体差も、持ち主の思い入れを強くする理由のひとつだ。