【グランドセイコー】ファーストorセカンド、あなたはどっち派?

2023.12.18
Written by 編集部

出演:クリス×尾崎(販売スタッフ)

「グランドセイコーといえばファースト!」と信じて疑わないクリスさんは、尾崎さんから「僕が好きなのはセカンドなんですよね」と聞き目が点に……。今回は、グランドセイコーファースト派のクリスさんと、セカンド派の尾崎さんで、それぞれの推しポイントを語り尽くす。

ファースト vs セカンドのトークバトル!

『ファースト/1960年代 彫文字盤 Ref.J14070』と『セカンド/セルフデーター 1965年製 クロノメーター 57GS Ref.5722-9990』を比較しながらトークバトルが始まった!

「僕の印象なんですけれど、日本っぽいなと思ったのはセカンドです。ファーストは彫文字盤とか凝っているんですけれど、日本のセイコーのイメージが強いのはセカンド。野村派です」(尾崎さん)

グランドセイコー ファースト/1960年代 彫文字盤 Ref.J14070

“野村派”というとおり、ファイアーキッズの野村店長はセカンド派。それを聞いて少々押され気味のクリスさん……。しかし、好きな時計にファーストを挙げているクリスさんとしては引けない。

「ファーストの形や文字盤のふくらみは、スイス時計に多くみられますね。ただ多く見られるということは、それだけ支持があって“定番”です。ファーストは金張り80ミクロン。針はエレガントな山針です」(クリスさん)

「(セカンドは)裏も見てほしいんです。スクリューバックなんですよ」(尾崎さん)

グランドセイコー セカンドのケースバック(スクリューバック)

「スクリューバックは良いですね。言ってしまえばロレックスのオイスターの良さはスクリューバック。より使いやすい一本ですよね」(クリスさん)

「あとは無垢素材。ファーストでもあるんでしょうけれど希少なので。無垢素材のグランドセイコーとなると、セカンドの方が探しやすいところも含めて好きですね。あとはこの金のメダリオンが映えて好きなんです」(尾崎さん)

ファーストもセカンドも裏蓋にはライオンのメダリオンが施されている。クリスさんも「確かに格好良いですね」とこれまたセカンドに気持ちが傾きかけるが立て直す。

「やはり私はエレガントさとかセクシーな感じが好み。セカンドは時計としての精度とか実用性は素晴らしいです。でもケースを見るとラグが太い。これはエレガントですかね?」(クリスさん)

すると尾崎さんも「エレガントさはファーストの方が高いとは思います」とファーストの魅力を聞き入れた。

セイコーが思う美しい時刻は、10時8分42秒

余談だが、セイコーのカタログやウェブサイトに掲載される時計は、必ず同じ時刻に設定されている。それは「10時8分42秒」だ。

「僕らは時分針しか意識しないけれど、メーカーは秒針の位置まで意識している。それは見習いましょう」(尾崎さん)

「私はエレガントでもラフが好きなので、10時9分でいきます(笑)なので、あまり実用は気にしないタイプです」(クリスさん)

「時計屋スタッフあるあるですよね。“巻かない人”とかいっぱいいますよ。着けているのが大事なので、時間が合っているか否かは関係ないという人は多いですね」(尾崎さん)

スイスっぽいファースト。日本らしいセカンド

「ファーストはスイス時計を思わせる顔。セカンドは日本らしい顔。でも言ってしまえばセイコースタイルケースではないですよね? 日本らしいということでしたら61GSが良いんじゃないですか? 私は2番目に好きなのは61GSです」(クリスさん)

「正当性で言ったらおっしゃる通り。セカンドは、なるべく初期に近いものであることとスクリューバックであること。そして、この後セイコースタイルケースに続いていくんだなというニュアンスが感じられますよね。ちょっとずつ好みが重なったのがセカンドなんです」(尾崎さん)

セカンド/セルフデーター 1965年製 クロノメーター 57GS Ref.5722-9990

さまざまな流れを汲んだ時計も魅力的だが、クリスさんは個性が際立った時計が好きだという。

「時計は1本だけではなくたくさん持っているじゃないですか。なので、個性のある時計を持つのが良いと思うタイプです。もう一つは、デイトのありなし。セカンドはデイトなしはないですよね? なぜみなさん44GSが好きなのか——。そこはデイトがないからじゃないですか?」(クリスさん)

尾崎さんは「左右対称の見た目は美しいです。確かに店頭に立っていても『カレンダーなしを探しています』という方が多いですよね」とファーストの美しさを認めつつも、個人的にはセカンドのように少しばかり骨太な時計の方が好みのようだ。

「エレガントさも素敵ですけれど、僕は重厚なケースが好きなんですよ。それってやはりスクリューバックにもつながる。クリスさんとは逆に僕はラグの太さが好きなのと、面取りがサイドにしっかりと入っていて、ケースとラグのメリハリが感じられるスタイルが好きですね」(尾崎さん)

「太いからこそケースの面がハッキリと見られますもんね。個体の状態にもよりますけれど、我々が扱うセカンドはシャキッとしていて格好良いですよね。セカンド最高!」(クリスさん)

まさかのクリスさんから「セカンド最高!」の言葉が……。尾崎さんも思わず「おっ!ついに?」と驚きを隠せない。

セカンドのラグは見ての通りかなり太い

「セイコー最高! 国産最高!」の理由とは?

常々「セイコー最高! 国産最高!」と語るクリスさん。今回の企画は、尾崎さんに国産時計を好きになってもらう狙いがあったというが、尾崎さんももちろん国産時計の素晴らしさを感じている。

「我々はお客さまと違う視点で、商品を仕入れて販売するという目線がある。その目線で考えると、国産時計は本当に素晴らしいと思っています。日本で作っているのですから日本に一番良いものがある。舶来の時計にはできないことができるのは、働く人間として魅力的なジャンルですよね」(尾崎さん)

「中野ブロードウェイ店に来られる外国人観光客の方と話していると、国産時計ってこんなに魅力的なんだと感じますよね。私アメリカ人ですけれど(笑)」(クリスさん)

「セイコーを買うんだったら、日本に来るのが一番良いものが買えるに決まっていますもんね」(尾崎さん)

「1960〜1970年代の日本は『スイスに負けない!』みたいな勢い。しかもシチズンとかほかのメーカーは『セイコーに負けない!』という意気込みを感じる時代だったそう。最近は個性的なファッションを求めている方が増えているから、やはりヴィンテージだなと思うんです」(クリスさん)

「セイコーは1960年代に国内ではたくさん売れたと思うけれど、海外ではあまり売れていないんですよね。そういった時計が今海外の人たちに評価されて求められているのは嬉しいことですよね」(尾崎さん)

それぞれの時計が持つ魅力を認めつつも、やはり自身のこだわりは譲れずトークバトルは引き分けに! あなたはファーストとセカンド、どちらが好みだろうか?

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