初めてヴィンテージ腕時計を買うならセイコー。手頃な3タイプを予算別に紹介

2024.01.27
Written by 編集部

日本を代表する時計メーカー「セイコー」。安定した精度や技術力によって世界的な評価も非常に高く、ヴィンテージ市場でも人気のブランドだ。初めてヴィンテージウォッチを買う方や初めて機械式を使う方には、手頃な価格で状態の良い腕時計が揃っているセイコーをすすめたい。

希少金属が配合されたセイコーの『超硬ケース』

まずは「和製ダースベイダーです」ということで、黒光りするケースがダースベイダーの兜に見えるというセイコーの『LM 1971年製 グレーダイヤル超硬ケース Ref.5606-7200 純正ブレス』が登場。上位機種なのに9万8000円と驚きの価格だ。

「超硬ケースは何が配合されているんでしたっけ?」(髙橋さん)

「タングステンと言われていますね、希少金属なので高いはずなんですけど。LM(ロードマチック)はグレードも高いですし」(野村店長)

「インデックスもキラキラしていてカッコいい」(髙橋さん)

3面のカットガラスや楕円形型のケースも美しい。希少な超硬ケースはセイコーではNSAと呼ばれており、傷や腐食に強く独特の質感をしている。

「この超硬ケースは、実は日本で磨いていたという。他のブランドは結構表面がブツブツしていたりとかがあるんですけど、ラドーとかセイコーはないんですよ。多分、研磨の技術がすごいから」(野村さん)

「日本の技術力を感じるケースですね」(髙橋さん)

「非常に硬いケースなので。一応話を聞いた情報によると、ダイヤモンドの研磨をやるところで磨いていたらしいです」(野村さん)

「今作ろうとするとコストが合わないかもしれないですね」と、最近は見かけることが少なくなったと言う「超硬ケース」。セイコーとしてはハイグレードなモデルとして出している。希少性と個体の良さ、コストパフォーマンスが揃った1本だ。

グランドセイコー初の自動巻き『62グランドセイコー』

次にご紹介するのは、グランドセイコー『1968年 Ref.6245-9001 自動巻き 62GS』。髙橋さんが「グランドセイコーっぽくない」と言うように、それまでの手巻きグランドセイコーとは全く違うケースデザインとなっており、4時の位置にリューズを配置している。グランドセイコー初の自動巻きだ。

「セイコースタイルともまた違うんですよね。普通のマチック クロノメーターの高級タイプと同じデザインなんですよ」(野村店長)

「エッジが立っていて状態が良いのもあるんですけど、カッコいいケースですね」(髙橋さん)

1960年代後半、ハイビート化の波が来たこともあり、約2年間という短い製造期間の希少なモデルだ。

「セイコーは結構、手巻きが付いていないんですけど。マジックレバー式という非常に巻き上げ効率が良い方式なので自信を持っている。『手巻きの必要ないよ』というアピール込みなんですよね」(野村店長)

「シンメトリーなケースです。針も良いですね、インデックスも綺麗だし」(髙橋さん)

「針がグランドセイコーらしいポイントですよね」(野村店長)

この腕時計はパッと見てマチック クロノメーターと分かりづらいが、レア感のあるグランドセイコーのモデルが24万8000円と、比較的購入しやすい価格だ。

クレームはついたが人気のモデル『44キングセイコークロノメーター』

3本目は「クロノメーター検定ではないクロノメーター」という不思議な説明から始まったキングセイコーの『筆記体クロノメーター 前期型 Ref.49999 ライオンメダル 44KS』。12時の位置に筆記体で「クロノメーター」と表記された人気の前期型だ。

「社内検査だけでクロノメーターと書いたので、クレームがついて44グランドセイコーになるというわけなんですけど、30万円アンダー(26万8000円)でこんな良い時計が買えると」(野村店長)

「キングだけどライオンのメダリオンで。ケースも薄くて良いですね」(髙橋さん)

「今は44GSと普通のグランドセイコー盤は同じ機械ですけどね、値段は50万円台なので、そう考えると『同じ機械でこのお値段は安くないですか?』というモデル」(野村店長)

スイス公式クロノメーター検査協会による厳しい検査に通過すると、クロノメーターと認定されるが、44KSはセイコーが公式検査協会のルールに従い独自に検定したクロノメーター。製造期間はわずか2年間のレアモデルだ。「グランドじゃなくてキングでしょ」と、周りと差をつけたい方におすすめの1本だ。

「これも状態が良いですよね」(髙橋さん)

「最近、メダルに穴が空いていたりとか多いので、そういう意味ではこのくらい綺麗な個体は少なくなってきたかなと」(野村店長)

セイコーは「機能面も本当に安心して使えるものが多く、初めてのヴィンテージウォッチにすすめたいメーカー」だと髙橋さんは話し、油切れしていても動く率が高かったのはセイコーだったと野村店長もディーラー時代を振り返る。

良い腕時計が買いやすい価格で手に入れることができるセイコーだが、5〜10年後にはもう少し高くなっているかもしれないと言う。種類にも幅があるので、気になる方はぜひチェックしてみてほしい。

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