値崩れしない? 値上がりする可能性が高いヴィンテージ腕時計3選

2024.06.06
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

「値崩れしないか」これは高級腕時計を購入する際に気にする方が多い、重要なポイントの1つである。既に希少価値が高く現金化しやすいモデルは数多くあるが、今回は相場が上がってきているものやこれから市場価値が上がっていくモデルをチェックしていく。

希少価値の高い彫り文字盤。セイコー『グランドセイコー』

1本目に紹介するのは、セイコーの『グランドセイコー1st 彫り文字盤 1961年製』だ。1stモデルの中でも、「Grand Seiko」の文字が彫刻刀で削れたようになっている、通称「彫り文字盤」と呼ばれる希少文字盤で人気の1本だ。

「元々アップライトがメインで出ていたと思うんですけど、彫り文字盤は製造期間も短いじゃないですか。プラス金張りのケースということで、これからどんどん数的にはコンディションの良いものが少なくなっていくのかな」(松浦さん)

「希少品なのは間違いないので、これから上がるのか、この現状維持なのか注目していきたいですね」(髙橋さん)

松浦さんは「僕の時代では100万円を超えるとか考えられないですよ」と、現在の相場に驚く。昔はコンディションが整っているものでも30万円ほどだったようだ。

「今見るとすごく良い時計だなと思うんですけど」(髙橋さん)

「金張りや裏のメダリオンが汗などの影響を受けて、コンディションが少し残念だったりとか、メダリオンが無くなっていたりとかというのもあるので。平均的にある程度質が整ったものを揃えるのが厳しくなってきてますね」(松浦さん)

「上がった時計ですね」(髙橋さん)

ケースは14KGFで裏蓋のメダリオンも経年劣化で外れてしまうものも多いなか、コンディションを保った良い個体だ。文字は銀色、針は山形と初期の特徴が見られる。

人気のホワイトローマンダイヤル。カルティエの『サントス』

続いては、カルティエの『サントス コンビ SMサイズ オートマチック 1980年代』。メンズのLMを紹介したいところだが、すぐに売り切れてしまうこともあり、今回は代わりにレディースモデルで解説していく。

「たぶんファッショニスタ系の方が火付け役になって、価値が上がったという感じですよね」(髙橋さん)

「カルティエをきっかけに、ドレスウォッチ全般を求める方が増えたような気がします。ドレス系の時計や革ベルトの時計、四角い時計とかにカッコ良さを感じ取れたというのは、僕の場合はカルティエからだと思います」(松浦さん)

エナメル仕上げのホワイトダイヤルはひび割れがなく、人気のホワイトローマンはカルティエらしい文字盤だ。

「昔サントスは10万円とか? クォーツとそんなに差がないくらいですかね。『何ならクォーツの方が良いや』くらいだったのに、これも化けましたよね」(髙橋さん)

「何がそのポイントかって、この年代のこの文字盤って割れるじゃないですか。割れていない個体を探すと、極端に少なくてやはり50〜60万円する」(松浦さん)

「基本的には割れていないものを扱うようにはしていますが、これからはそうも言っていられなくなるかもしれないですね」(髙橋さん)

オメガ『30mmキャリバー』耐久・メンテナンス性が高く入門機としてもおすすめ

3本目は「上がってるというよりかは、これからまだまだ伸びしろがある」というオメガの『30mmキャリバー 1954年製 ツートンダイヤル 飛びアラビア』。ヴィンテージ感のある飛び数字のツートンダイヤルで、内周に夜光が入る珍しいタイプだ。

「1950年代以前のものは玉数が多いとはいえ、良い顔で良いコンディションの個体は市場からは減ってきていると思うので。1940年代の30mmキャリバーは、どのショップさんも結構な値段を付けていらっしゃるので、これからこの1950年代も上がる可能性が高い」(髙橋さん)

「ビックケースではないんですけれど、サイズも良いですよね」(松浦さん)

「機械も大きいじゃないですか、詰まっているというか」(髙橋さん)

「あまり流行にも流されないかなと、ベーシックな大きさですね」(松浦さん)

市場価値が上がるパターンとしては、既に人気のあるモデルの価値が上がり切ると「他に買えるものないかな」と探し始める人が増え、そうするとまた別のモデルに注目が集まっていくという流れだ。

ヴィンテージ腕時計屋のスタッフ4名に、今回紹介した『グランドセイコー』『サントス』『30mmキャリバー』の3モデルだったらどれがほしいか? と訊ねると…『グランドセイコー』と『30mmキャリバー』で引き分けの結果に。

「少しいやらしい話、お金の匂いがしますね、正直可能性を感じます(笑)」と、オメガの『30mmキャリバー』を選んだ髙橋さん。高級なヴィンテージ腕時計を購入する際は「値崩れしない」「市場価値のある」個体を探すのも重要なポイントだ。完全に値上がりしてしまう前に、今回取り上げたモデルも参考にしながらお気に入りの1本を見つけてほしい。

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