50代は要チェック!時計屋が選ぶ「バースイヤーウォッチ」4選
出演:クリス×宮崎
先日40代におすすめの「バースイヤーウォッチ」を紹介したが、今回は50代の方にチェックしてほしい時計を4本ピックアップ! 1965〜1974年の間に発売されたヴィンテージ時計を紹介する。ファイアーキッズでは“ホットゾーン”となる取り扱いの多い年代だ。
著名なジェンタ氏が手がけた、オメガ コンステレーション
1本目は、著名な時計デザイナー、ジェラルド・ジェンタ氏の代表作である、オメガ『コンステレーション 1968年製Ref.168.028 クロノメーター 純正ブレス』を紹介する。
「特徴はケースとブレスレットを一緒に設計しているところですね。ジェラルド・ジェンタ氏は一体型のデザインをたくさん出していると思うんですけれど、ラグが短めで少しスポーティーな印象のある時計です」(宮崎さん)
「あとは、ラグジュアリーというかエレガンスもありますよね。もともとコンステレーションの12角から始まり、進化していきます」(クリスさん)
「文字盤はリネン。デイデイトが付いていて、ホワイトゴールドのコインエッジベゼル。ホワイトゴールドなので上位グレードの一本です」(宮崎さん)
「国産も大好きですが、このデイデイトはベストモデルだと思います。曜日と日付の間がガッツリ区切られていない感じが格好良いなと思います」(クリスさん)
「オメガマークも立体的な頃なので、そこもグッとくるポイントですね」(宮崎さん)
ファイアーキッズの売れ筋ランキングでも上位に入るオメガのコンステレーション。生まれ年の時計かつ、当時特有のデザインを取り入れたい方にはピッタリの時計だ。
グランドセイコーの代名詞的なモデル 61GS
2本目はグランドセイコー『61GS 1968年製 Ref.6145-8000 10振動自動巻き』。国産好きのクリスさんが「格好良い!」を連発する。
「セイコー初のハイビート自動巻き。61GSセイコースタイルケース格好良い! GSマーク格好良い! バックメダリオン格好良い! 針とインデックス具合が格好良い!」(クリスさん)
「当店でも上半期ナンバーワンの時計」(宮崎さん)
「一番生産期間が長かったモデルです。たくさんあるのでレア度は低いと思われる方が多いですが、生産期間が長いということはそれだけ人の目に触れるので、61GSはグランドセイコーの顔」(クリスさん)
1970年に開催された大阪万博では、61GSを入れたタイムカプセルを埋めたという話がある。クリスさんは「代表的なイベントで選ばれた一本。素晴らしくないですか? グランドセイコー=61GSかもしれません」と興奮気味だ。
1969〜1970年にデビューした、チューダー オイスタープリンス
続いて紹介するのは、チューダー『オイスタープリンス デイトデイ 1970年製 Ref.7017/0 ブレス付き』。
「なぜ“デイデイト”じゃなくて“デイトデイ”なんですか?」(クリスさん)
「“デイデイト”と同じにしたくなかったから……。これも同じように曜日と日付が付いているモデルですけれど“デイトデイ”。ロレックスのブレスレットが付いていて、リューズもケースも全部ロレックス。例えば、デイデイトのホワイトゴールドやプラチナは結構高いじゃないですか。でもこれは56万8千円。なおかつケース径が37mmでちょっと大きいです」(宮崎さん)
「現行の時計に慣れていらっしゃる方でもすぐに溶け込める一本ですね。ジュビリーブレスも最高です」(クリスさん)
立体的なインデックスはスロープのように斜めにカットされており、クリスさんは「セクシーだ!」と形容する。そして、もう一つの魅力は最初期モデルであること。モデルのデビュー自体が1969〜1970年といわれているため、50代の方のバースイヤーウォッチとしてはこの上ない。
珍しいペンダントウォッチ。リコー 大阪万博記念モデル
最後に“ちょっとだけ”紹介するのは、前述した1970年の大阪万博にて発売された、リコー『大阪万博記念モデル 1970年製 ペンダント GP グレー文字盤』と、色違いとなる『大阪万博記念モデル 1970年製 EXPO70 ペンダント ロジウムメック グリーン文字盤』だ。
その名のとおり、ペンダントとして使える珍しい時計。グレー文字盤の方は革ベルト(別売り)を付けてリストウォッチとしても使え、グリーン文字盤の方は社外製のコードでループタイとして楽しめる。
ヴィンテージ時計を購入する際には、自分のバースイヤーから探してみるのもいい。その時計を所有する意味が増し、さらに特別な一本になるだろう。