成人祝いに贈られたオメガ『シーマスター』。人生初の腕時計は父親から

2024.11.25
Written by 編集部

時計好きに「あなたの時計、見せてください」という企画。今回、腕時計を見せてもらったのは、広告制作会社にて約20年間、TVCMを中心に映像制作プロデューサーとして数多くの作品を手掛けた後、現在はHOPE株式会社の代表取締役を務める大越 祐介(おおこし ゆうすけ)さん。近年は、プロデュース経験を生かし、ECサイト構築・運営、アパレル、飲食店プロデュース等の事業開発にも携わり活動の幅を広げている。

「高級、ヴィンテージ、カジュアルを含めて、これまでに30〜40本は買っています」という大越さん。腕時計の魅力に取りつかれたきっかけは、20歳という人生の節目に、はじめて父親に買ってもらったオメガの『シーマスター』だと言う。

大学合格&成人記念に贈られたオメガから腕時計にハマる

「本格的に腕時計に興味を持ったのは、20歳の頃ですね。2浪の末の大学合格祝いと…成人記念を兼ねて父に『シーマスター』を買ってもらってから腕時計の魅力に取りつかれて、いろいろ調べるようになったのがきっかけです」

父親と一緒に腕時計を探しに行き、ロレックスかオメガで悩んだが「その当時なんかオメガが格好よくて」という大越さんは、スピードマスターやシーマスターが流行ってたということもあり、オメガの『シーマスター 120m』に落ち着いたのだそう。父親の「これ格好いいんじゃない」という一言も後押しになったと話す。

『シーマスター 120m』Ref.2511.81.00

「父は、受験で地元の成人式に参加できずにいた私のことを、いたたまれないヤツだなと思っていたらしいですけど、後日その腕時計を着けているところを見て、『20歳のくせに、オレよりもいい時計しやがって…』と、ちょっと嫉妬したそうです(笑)でも、愛が詰まった腕時計ですよね」

海を連想させるブルーカラーと、波の装飾が施された文字盤が特徴的な『シーマスター』。ダイバーズウォッチらしい顔と光の加減で変化するブルーグレーの色味に惹かれたと言う。

「大学生の時は毎日着けてましたね。『毎日麻雀ばっかりやってる、高級腕時計を着けた謎の2浪…』みたいな感じに見られてました(笑)でも社会人になってCM制作の仕事をはじめて数年した頃、ステンレスベルトを物理的に重く感じるときがあって、もう少し軽く着けたいのと、革ベルトの方が格好いいんじゃないかと思って付け替えたんですよね」

最初は黒や焦げ茶のベルトに変えてみたがしっくり来なかったため、濃紺の革ベルトを試してみたところ、ブルー文字盤に「合うじゃん」となり、深海っぽいイメージが深まったことで更に気に入り、その後も数年使い続けたと話す。

36mmの少し小ぶりなケースが手首に収まりやすく、普段使いからフォーマルまで、さまざまなシーンに合う1本。新生活をスタートする学生や社会人など、人生はじめての腕時計にぴったりかもしれない。

30本以上手にしてきたが手元に残したのは4本

父親から贈られた『シーマスター』をきっかけに腕時計に興味を持った大越さんは、これまでに高級、ヴィンテージ、カジュアル含めて、30〜40本の腕時計を手にしてきたと言う。腕時計は、ファッションやTPO、その日の気分に合わせて着ける派なので「つまりは、いっぱい時計を集めてしまうんです」とも話す。

「あとは身に付けたときに、自分の気持ちが引き締まったり、高揚したりする感じがあるかどうかですね。いろんなジャンルを数十本買いましたけど、結局今は、自分の気持ちが上がる4本を手元に残しました」

ちなみに、大越さん初のヴィンテージ腕時計は、社会人5年目くらいに給料が上がったタイミングで買った手巻きのロレックスだ。

腕時計を探す時は「ネットで検索したり、中野ブロードウェイに行ったりですかね。いまでこそ中古時計屋が増えたので実際に見に行くことが多いです」と、納得の1本を見つけるまでには、慎重に情報を収集する。

今欲しい腕時計を尋ねると、所有したことがない「A.ランゲ&ゾーネ」を挙げた大越さん。手にしていないブランドはやはり気になると話す。「40歳も過ぎて年齢的にも金が似合ってくる頃かなぁ」ということで、ロレックスかカルティエの金無垢モデルも候補に入っているそう。

人生の節目に父親からプレゼントされた『シーマスター』からスタートした時計沼。腕時計は、永く身に付けることができ、大切な人への贈り物としても人気がある。買ってもらってから20年以上過ぎ、出番はそう多くはないが、それでもずっと手元に残してある大事な1本だ。

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