ドレスVSラグスポ? 初入荷の人気ヴィンテージ腕時計2本を紹介
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
FIRE KIDSで初めて取り扱うモデルが2本入荷したということで、上品で主張しすぎないドレスウォッチと、エレガントさと機能性を兼ね備えたラグスポ(ラグジュアリースポーツ)のそれぞれの特徴について、野村店長と松浦マネージャーが解説していく。
特別感満載の希少コレクション。カルティエ『サントス デュモン』
まず1本目は、カルティエの『サントス デュモン 2000年製 Ref.W1528251 CPCP エクストラフラット プラチナケース 箱、ギャラ付き』。
「『CPCP(コレクション・プリヴェ・カルティエ・パリ)』です。これはプラチナ製なんですけど見てくださいこの薄さ」(松浦マネージャー)
「いやぁこれさ、Dバックルの方が厚いよ。Dバックルはホワイトゴールドで」(野村店長)
「イエローゴールドもあったりしますけど、今回はさらに良いプラチナ。今ちょうどドレスウォッチはかなり人気がありますよね。2000年頃はデカ厚ブームなんですよね、パネライとかがグッと来ていた時代なので、この時計は一部の本当のカルティエ好きな人が買うくらいで、正直その当時はそんなにトレンドではなかったんですよね」(松浦マネージャー)
「一般的にはG-SHOCKブームだからすごいの作ったよね。しかもクォーツじゃないというのがまた良いよね」(野村店長)
カルティエ・パリのプライベートコレクションという意味である『CPCP』は、1998年に開始した過去の名作を蘇らせた最上級ライン。販売数も少なく、すでに生産が終了していることもあり、希少性の高い人気モデルだ。
「外国の方も今カルティエへの問い合わせがすごく多くて、フランスの人も意外と母国のカルティエを探しているんだよね」(松浦マネージャー)
「2000年頃のフランスってあんまり景気が良くないから、腕時計は観光客の人が買っていくもので、フランス国内では売れてなかったと思う」(野村店長)
「コレクターも多いですからね。この個体はシャキッとしているし、僕らでもそんなにたくさん見る機会はない時計だと思うのでおすすめ」(松浦マネージャー)
「こんなに綺麗な個体は見たことがないし、箱にもこだわりを感じるよね。2000年頃から箱が大型化してきてラグジュアリー感を出しているよね、パネライからだね」(野村店長)
ギョーシェが施された文字盤に、カルティエらしいローマンインデックス。さらにはカルティエロゴの下に「PARIS」表記が入るのがCPCPの特徴だ。
「ラグスポと言えばこれでしょ」パテックフィリップ『ノーチラス』
2本目は「昔はこんな値段ではなかった」という、パテックフィリップの『ノーチラス 1994年製 Ref.3800/1JA アーカイブ付き』。
「当時は『パテックと言えばカラトラバ』だから、『こんなのパテックじゃない』って言われていたよね」(野村店長)
「正直ノーチラスはそんなに売れなかったですね。王道な96とか、アニュアルカレンダー、ワールドタイムとかの方が人気あったような気がするけど、ステンレスなのに今は金よりも高くなっていて」(松浦マネージャー)
「クォーツショックに入ってから誕生したモデルだから売れてないんだよね。でも値段が高くなって、腕に着けてみると『あぁなるほどな』というのはあるよね。着け心地は良いし、確かに『ラグスポと言えばもうこれでしょ』みたいな」(野村店長)
世界でもっとも有名な時計デザイナーであるジェラルド・ジェンタ氏がデザインした『ノーチラス』は、ディアムサイズのケースは大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感で、厚みも約8mmと非常に装着感が良い。
「パテックでちょっと良いものを狙うと、すでに1,000万円とか楽にいってしまうようなモデルがゴロゴロしているわけじゃないですか。これは値段相応で良いかもしれないですね」(松浦マネージャー)
「何となく腕に乗せてみると『あぁ値段も納得いくもんだな』『高いにはワケがあるんだな』と感じられることもあるよね」(野村店長)
イエローゴールドとステンレスのコンビに、ダイヤルはホワイトと爽やかな印象の1本。
決して安くはないヴィンテージ腕時計。価格的にもなかなかチャレンジすることが難しいモデルも存在するが、まずは「手に取って体感すること」をすすめたい。FIRE KIDSでは、購入する予定がなくてもふらっと立ち寄ったり、気になるモデルを試着するだけでも歓迎しているので、ぜひ気軽に試してみてほしい。