オメガやセイコーなど普段使いにおすすめな予算15万円以下のヴィンテージ腕時計5選

2025.02.08
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

敷居が高そうなイメージがあるヴィンテージ腕時計だが、品質やデザインが優れていながらも、コストパフォーマンスが良いモデルは数多く存在する。今回は、FIRE KIDSスタッフの中根と宮崎とともに、ヴィンテージ初心者や普段使いにおすすめな「15万円以下で買える」名品5本をチェックしていく。

シンプルで初めての1本にもおすすめ。オメガ『シーマスター』

1本目はシンプルだが抜群に使いやすい、オメガの『シーマスター 1963年製 Ref.166.003 シルバーダイヤル』。価格は14万8000円。初のヴィンテージ腕時計は『シーマスター』という人が、FIRE KIDSのスタッフにも多いという人気のモデルだ。

「買いやすいですし、誰もが知っているオメガ。尚且つヴィンテージの見た目、傘形の文字盤だったり、針が尖ってたりとか、雰囲気含めて欲しい要素が全部詰まっているような」(宮崎さん)

「三針モデルでデザインもすごくシンプルですし、1本目にもおすすめです。場所や着けるタイミングを選ばないというのも良いですよね」(中根さん)

「入っているムーブメントの流通量が多いので、メンテナンスも楽ですし。シーマスターはいろんな種類があって、ブレスレットにすると雰囲気がまた違いますし、1950年代製だと文字盤がもっとマットな仕上がりだったり、金額的にはそこまで変わらないものが多いので、好みのモデルを探すのも面白いと思います」(宮崎さん)

すっきりとしたラウンドケースに、アップライトバーインデックスとΩマークとシルバー文字盤はシンプルだが、飽きの来ない組み合わせで非常に便利な1本だ。

グレー文字盤にクロスラインが印象的なロンジン『ウルトラクロン』

次に紹介するのは、ロンジンの『ウルトラクロン 1969年製 Ref.9071 1 10振動自動巻き Cal.431 グレーダイヤル』。ジェラルド・ジェンタ氏デザインのCラインケースが特徴的な、こちらもFIRE KIDSで人気のモデルだ。

「こちらは10振動なんですよ。振動数が高い方が時計の正確さが増して、精度が出やすかったりするんですけど。もう1つの側面としては薄型化できるというのがあって、ウルトラクロンに関しては薄型化に対して効果を発揮している10振動のモデルです」(宮崎さん)

「普通のモデルであれば、大体5振動か8振動くらいがメジャーですよね」(中根さん)

文字盤はクロスラインの入ったグレーダイヤル。ムーブメントは、当時としては画期的な薄型の自動巻き10振動でハイビートのCal.431を搭載している。

「着けると分かるんですが、すんなり馴染んでくれるんですよ。薄くてカッコ良いですよね」(宮崎さん)

「グレーの文字盤とクロスライン、これはやはりお洒落ですよね。特別感もあります」(中根さん)

古着好きにはたまらない。ミドー『マルチフォート』

3本目は、「ファッションとして」腕時計を楽しみたい方向けという、ミドー『マルチフォート オートマチック 1940年代製 ツートンアラビアダイヤル スモールセコンド 手巻き』。価格は11万8000円。

「僕もそうなんですけど、お洒落の一部として時計を使いたい方、古着を好んでいる方は、時計もヴィンテージだと相性が良いと思うんですよね個人的には」(宮崎さん)

「ヴィンテージ感が抜群に溢れていますね。スモセコでこのツートーンは良いです。昔の時計って結構文字盤のデザインが凝っていますよね」(中根さん)

「外周のレールウェイもそうですし、ヴィンテージ好きが欲しい要素が詰まっています」(宮崎さん)

1940年代としては先進的な自動巻きで、耐震装置を搭載し、幅約28㎜と小型化に成功したモデルだ。夜光塗料のアラビア数字や注射針が特徴的な1本。

着用シーンを選ばない万能なセイコー『キングセイコー』

4本目は、日本が誇るセイコーの『キングセイコー ハイビート 1974年製 Ref.5626-7113 56KS シルバーダイヤル』だ。

「グランドセイコーは諏訪精工舎の最高峰モデルで、キングセイコーは亀戸精工舎の最高峰モデルとして出ているトップモデルなわけなんですけど、こちらはまだ14万円と手が出しやすいんです」(宮崎さん)

「グランドセイコーだと、ファーストとかになると100万円以上のモデルもあるじゃないですか? キングセイコーはそこまでいかないんですね」(中根さん)

「そうですね、ただ少しずつ金額差は縮まっている傾向があります。この56KS、サイズもそうですし非常にシンプルなので、これこそシーンを選ばない1本なのかなと思います」(宮崎さん)

セイコースタイルのケースにデイデイト機能、スクリューバックケースを備えた実用的なモデル。ヴィンテージ腕時計の入門機としても最適だが、腕時計の存在感を抑えて「何となく今日は落ち着きたいな…」というような日にもおすすめの1本だ。

手の込んだ造りなのに15万円。シチズン『クロノマスター』

最後に紹介するのは、こちらも日本を代表する時計ブランドであるシチズンの『クロノマスター 1967年製 Ref.H005 3002-Y 手巻き 鷲メダル』。価格は15万円だ。

「国産の手巻き時計って良くないですか? 裏蓋の鷲のメダリオンもめちゃくちゃカッコよくないですか」(宮崎さん)

「キングセイコーとかグランドセイコーと対抗している感がすごいありますね」(中根さん)

「正面から見た時のバランスも非常良いなと思っていて。サイズや針の長さ、インデックスだったり、クロノマスターの表記と6時位置にある鷲のロゴだったりとかが、シンプルながらも説得力のある見た目になっていて最高です」(宮崎さん)

クロノメーター級の高精度を売りにした高級機。非常に数の少ないノンデイト手巻き式で、5振動のロービートムーブメントも魅力的だ。

ヴィンテージ腕時計は、「高ければ良い」「古ければ良い」というわけではなく、品質やデザイン性が高くても価格を抑えたモデルは多い。現行品だと100万円以上するようなモデルでも、上手に探せば状態が良いものを10万円台で買うことも可能だ。自分の条件に合ったヴィンテージ腕時計を探す過程も楽しみの1つ。ぜひお気に入りの1本を見つけて欲しい。

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