20代〜50代別・最初に買うべきおすすめヴィンテージ腕時計
時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。
初めてのヴィンテージ腕時計を選ぶとき、誰しもが悩む。「どれを選べば失敗しない?」「自分の年代で似合うモデルは?」と、判断基準がわからず立ち止まってしまう方も多いだろう。今回はFIRE KIDSのスタッフ4人が、20代〜50代それぞれの世代に向けた“最初のヴィンテージ腕時計”をテーマにトークを展開。自らの経験や愛用モデルも交えながら、世代ごとのおすすめ時計を語ってもらった。
【20代】オメガ『シーマスター』の安心感と絶妙なサイズ感
最初におすすめされたのは、1965年製のオメガ『シーマスター Ref.166011』。メンテナンス性と知名度、そして手頃なサイズ感が揃った1本だ。

20代のスタッフ代表としてパルティマさんは、「初ヴィンテージでまず重視したいのは、安心して使えること。オメガなら有名ブランドですし、シーマスターは35mmと小ぶりで20代でも似合います。ライスブレスの着け心地も魅力ですね」と話す。
岩本さんも「このブレスの吸いつく感じが最高。実際に着けてみないとわからない良さがあります」と、共感を示す。
「20代でヴィンテージを買うなら『これにしておきな』というくらい良い時計です」と、野村さんも太鼓判を押す。個体ごとの経年変化が楽しめるのも、ヴィンテージならではの魅力だ。
【30代】堅実さとこだわりが同居した『57GS』
社会的な立ち位置が変わり、時計にも品格や実用性を求める30代には、『グランドセイコー セルフデーター 57GS セカンド前期 Ref.5722-9990』が推された。

岩本さんは、「この年代は『ちゃんとした時計』を持ちたくなる頃。57GSのセカンドは、手巻き・クイックチェンジ・スクリューバックと機能的で、使い勝手がめちゃくちゃ良いです」と話す。
「新品のGSに近い雰囲気があるし、復刻されるほどの名作だね」と野村さん。あえてセカンドを選ぶのが玄人っぽくて良いのではないだろうか。
製造時期による細かな仕様の違いも魅力の一つで、「クロノメーター表記の有無」「振動数の差」など、こだわり派の30代には刺さるポイントが満載だ。
【40代】堂々たる存在感と多様性を楽しめるロレックス『デイトジャスト』
40代の中根さんが選んだのは、ロレックス『デイトジャスト Ref.16014』。1979年製のブルーダイヤルモデル。

「ステンレス素材なので仕事でもプライベートでも使えますし、自分はブルーの文字盤に惹かれました。ロレックスは被ることも多いですが、文字盤の色で個性を出せるのも良いですね」と、中根さんはヴィンテージならではの経年変化が楽しいと話す。
40代という年齢は、若い頃には挑戦しづらかったモデルが、自然と似合うようになる時期でもある。野村さんも「20歳でデイトジャストを買ったけど、本当に着け出したのは30代後半」と語る。
経年によるダイヤルの変化、そして「ちょっとギラつきが似合う年齢」だからこそ、ロレックスの魅力が際立つのだ。
【50代】IWC『ラウンドケース』で自分より“年上”の時計を楽しむ余裕
最後に紹介されたのは、IWCの『ラウンドケース 1953年製 18金YG Cal.852搭載』。堂々たる金無垢ケースとツートンダイヤルが特徴の1本。

野村さんは、「50代の方にこそ、『自分より年上の時計』を試してみてほしいんです。金無垢は若い頃は抵抗あるかもしれないけれど、年齢を重ねると自然に似合ってくる」という。
IWCは、永久修理を謳うメーカーでもあり、長く使える作りの良さも強み。文字盤は光の加減で表情を変えるツートン仕様で、着けるだけでなく「眺めて楽しむ」喜びもある。
岩本さんも「これこそ『ザ・インター』。めっちゃ顔が良い、文句なしに良い時計です」と絶賛する。
今回紹介された4本は、いずれも歴史と信頼性を兼ね備えたモデルばかりだ。「初ヴィンテージで『知る楽しさ』を味わえるのも魅力。買ってから歴史を調べて、どんどん深みにはまっていく。いわゆる“ヴィンテージ沼”ってやつですね」と4人は話す。
初めてのヴィンテージ腕時計は、ただのファッションアイテムではなく、人生に長く寄り添い、自分らしさを育ててくれる相棒のようなものだ。
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