オメガ コンステレーション 12角解説|Cal.561・564搭載の最高峰ドレスウォッチ

2026.04.07
最終更新日時:2026.04.07
Written by 編集部

ヴィンテージオメガのなかで「オメガ史上最高峰のデザイン」と評されるモデルがあります。通称12角と呼ばれる、コンステレーションです。

12面に切り出されたダイヤルが生み出す光の反射は、独特の存在感を放ちます。この記事では、パイケース・コンステレーションのケース形状の特徴、搭載キャリバー、素材バリエーション、そしてダブルネームモデルまで解説します。

12角とは何か

オメガ コンステレーション 12角 パイケース

12面体のダイヤル

ダイヤルが12の面で構成された多面体形状にあります。一面ごとに角度が付けられた平面で構成されています。この構造により、光が当たる角度によって異なる反射を生み出し、立体的な輝きを見せるのが特徴です。

「12角コンステレーション」という通称は、この12面のダイヤル形状に由来しています。

ケースサイズとバリエーション

パイケース・コンステレーションのケースサイズは、標準的な個体で34〜35mm程度です。加えて、ケース径36mmの通称「ビッグケース」も展開されました。Ref.168.001はビッグケースの代表的なリファレンスで、当時のドレスウォッチとしてはやや大ぶりなサイズ感が特徴です。

搭載キャリバー:Cal.561とCal.564 その他もあり

パイケース・コンステレーションには、オメガの500番台キャリバーのなかでもクロノメーター認定を取得した上位キャリバーが搭載されています。

Cal.561

項目スペック
巻き方式自動巻き
石数24石
振動数19,800振動/時
登場年1961年
クロノメーター認定あり
カレンダー送りシーソー式(21時〜24時の間で作動)

Cal.561はオメガ500系クロノメーターキャリバーのひとつです。カレンダーの送り機構はシーソー式を採用しており、21時から24時の間にカレンダーが切り替わる仕様です。パイケース・コンステレーションの金張り(GF)モデルやステンレスモデルに搭載されています。

Cal.564

項目スペック
巻き方式自動巻き
石数24石
振動数19,800振動/時
登場年1961年
クロノメーター認定あり
カレンダー送りリューズ2段引きによる早送り

Cal.564はCal.561と基本設計を共有しつつ、カレンダーの早送り機構を備えたキャリバーです。リューズを2段引きすることで日付を素早く送ることができます。

Cal.561とCal.564の違い

両キャリバーの基本スペック(24石、19,800振動/時、クロノメーター認定)は共通しています。最大の違いはカレンダー送りの機構にあります。

項目Cal.561Cal.564
カレンダー送りシーソー式(21時〜24時)リューズ2段引き早送り
操作性時針を回してカレンダーを送るリューズ操作で直接日付を送れる

Cal.564のリューズ2段引き式は、月末の日付修正時に時針を何周も回す必要がないため、実用面で優れています。一方、Cal.561のシーソー式はより古典的な機構で、ムーブメント自体の構造がシンプルです。

素材バリエーション

オメガ コンステレーション 12角 素材バリエーション

ケース素材のバリエーションが豊富に展開されました。

ステンレススチール(SS)

最もスタンダードな素材です。Ref.168.001のビッグケース(36mm)にはステンレスケースにステンレスのライスブレスレットが組み合わされた仕様があります。耐久性に優れ、日常使いにも適した素材です。

ゴールドフィールド(GF/金張り)

ステンレスの母材に金の層を圧着した素材で、18金無垢よりも手に取りやすい価格帯として展開されました。正面から見るとゴールドの輝きを見せる一方、ケース側面にはステンレスが現れるコンビネーションの仕上がりが特徴です。裏蓋はステンレス製で、天文台メダリオンが刻まれています。

18金イエローゴールド(18KYG)

18金イエローゴールド無垢のケースは、コンステレーションのなかでも上位グレードとして位置づけられています。オニキスをはめ込んだインデックスなど、金無垢ケースにふさわしい高級仕様の文字盤が組み合わされることがあります。

18金ホワイトゴールド(18KWG)

18金ホワイトゴールド製は、素材そのものの希少性からコレクターの注目度が高い仕様です。裏蓋の内側に素材を示す刻印が確認できます。バーインデックスにドルフィンハンドを組み合わせた仕様で、Cal.564クロノメーターを搭載しています。

裏蓋の天文台メダリオン

オメガ コンステレーション 12角 裏蓋の天文台メダリオン

コンステレーションの象徴である天文台(Observatory)メダリオンは、パイケースにも受け継がれています。裏蓋に刻まれたこの天文台のレリーフは、クロノメーター認定を取得したムーブメントを搭載していることの証です。

コレクターの間では、メダリオンの残り具合が評価ポイントのひとつとされています。メダリオンがしっかり残っている個体は、ケースの研磨や摩耗が少ないことを示す指標でもあります。

ダブルネームモデル:チューラー(TURLER)

パイケース・コンステレーションには、スイスの高級宝飾メーカー「チューラー(TURLER)」とのダブルネーム仕様が存在します。

ダブルネームとは、文字盤上にオメガのロゴとともに販売店や宝飾メーカーの名前が併記されたモデルを指します。チューラーはスイス・チューリッヒに本拠を置く老舗宝飾店で、オメガとのダブルネームモデルはその取り扱い店舗のみで販売された限定的な仕様です。

ダブルネーム仕様の個体は通常モデルと比較して流通数が限られており、コレクターズアイテムとしての希少価値が高いとされています。

インデックスと針のバリエーション

パイケース・コンステレーションの文字盤には、いくつかのインデックスと針の組み合わせが確認されています。

要素バリエーション
インデックスバーインデックス、オニキスインデックス
ドフィーヌ針、ドルフィンハンド
文字盤仕上げクロスライン模様入り文字盤、プレーンダイヤル
表記CHRONOMETER / OFFICIALLY CERTIFIED

バーインデックスにドフィーヌ針の組み合わせは、コンステレーションの代表的な仕様です。素材や年代によって組み合わせが異なり、これもコレクターが注目するポイントのひとつです。

よくある質問

Q: Cal.561とCal.564のどちらが搭載されているかはどこで見分けられますか?

A: カレンダー送りの方式で判別できます。リューズを2段引きして日付を早送りできればCal.564、シーソー式(21時〜24時の間で送る)であればCal.561です。また、裏蓋を開けてムーブメントのキャリバー番号を直接確認する方法もあります。

Q: パイケースのビッグケース(36mm)とはどのモデルですか?

A: Ref.168.001が代表的なリファレンスです。通常の34〜35mmに対して36mmのケース径を持つのが特徴です。

Q: ダブルネームのチューラーモデルはなぜ希少なのですか?

A: チューラー(TURLER)はスイス・チューリッヒの老舗宝飾店で、ダブルネームモデルはその取り扱い店舗のみで販売された限定的な仕様です。通常モデルと比較して製造数が少ないため、コレクターの間で希少価値が高いとされています。

まとめ

オメガ コンステレーション 12角は、12面体のダイヤルが生み出す独特の造形美と、Cal.561・Cal.564というクロノメーター認定キャリバーの精度を兼ね備えた、コンステレーションのなかでも特別な存在です。ステンレスからゴールドフィールド、18金イエローゴールド、18金ホワイトゴールドまで素材のバリエーションも幅広く、チューラーとのダブルネームやビッグケースのRef.168.001など、コレクター心をくすぐる仕様が多数展開されました。

裏蓋の天文台メダリオンとともに、オメガの黄金時代を象徴するドレスウォッチとして、今なお愛好家の間で高い評価を受けています。

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