あなたは何問正解? 「リューズで見分ける」ヴィンテージ腕時計歴史クイズ7問

2024.03.24
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

今回は、腕時計好きの方なら誰でも知っているであろうメーカーを「リューズ」単体から推理するクイズを出題する。ほとんどの腕時計に付いている「リューズ」。文字盤3時位置の側面に配置されていることが多く、時刻合わせの際に使われる重要な部品だが、リューズだけを目にすることは少ないと思う。メーカーの歴史を知ることができるプチクイズも一緒に考えてみてほしい。

何問正解できる? ヴィンテージ歴36年の店長も迷うレア品も

スタッフのクリスさんが出題者、ヴィンテージ腕時計歴1年の佐藤さんと3ヶ月目の宮崎さんが解答者となり、初級から上級者向けまで幅広い年代のリューズを見ていく。あなたは何問正解できるだろうか。

1)どこのメーカーのリューズ?

A.「オーデマ・ピゲ」

「お持ちの方もいるんじゃないですかね。ベゼルの形状が八角形のデザイン、ロイヤル オークの名前の由来はどこから?」(クリスさん)

「ロイヤルと付くくらいだから、イギリスの王室の中ですか?」(佐藤さん)

「『船』です。ロイヤル オークという船・戦艦の名前から由来されたそうですね。一説によると、ダイバーが着けていたヘルメットからとったという説もあります。割とあの時代は窓が多かったんです」(クリスさん)

2)どこのメーカーのリューズ?

A.「ラドー」

クリスさんが「私がお店に入ってきた時に1本あったかなというくらいで、その時のリューズはこれじゃなかったと思います。これを当てたらすごいです」というリューズには「いかり」マークが刻印されている。

「1960年代に一番手となったブランド。ダイヤスターというモデルがラドーから出ていますが、そのモデルの特徴は?」(クリスさん)

「ケースがめちゃくちゃ硬い」(宮崎さん)

「超硬ケース正解です。ヴィンテージ歴3ヶ月、すごいじゃないですか」(クリスさん)

3)どこのメーカーのリューズ?

A.「サンドス」

「S」が刻印されていることから佐藤さんは「セイコー?(笑)」と答えてしまったが、歴史的にはビッグインパクトだったという「サンドス」。プチクイズは「ヘンリーサンドスはCymaと組んで○○Watch Co.となりましたか?」、答えは「TAVANNES(タバン)」だ。

「スイスにニューシャテルという場所があるんですけれど、天文台検定とかをやっていた、そこをベースとした会社です」(クリスさん)

「年代的には?」(佐藤さん)

「年代的にはすごく古くからあるんですけれど、現代でも関わりは持ってやっている会社ですね。『シーマ』は割と関わりがあったりします」(クリスさん)

4)どこのメーカーのリューズ?

A.「ヴァシュロン・コンスタンタン」

「雲上ブランドの中で一番カッコいい時計を作っている。ではヴァシュロンのマークは何と言いますか?」(クリスさん)

「ヴァシュロンマーク? 正十字マークですか?」(宮崎さん)

「マルタ十字です」(クリスさん)

キリスト教の騎士修道会のマルタ騎士団の象徴。元来は11世紀のイタリアの小共和国であるアマルフィの象徴である「マルタ十字」をモチーフにしている。4つの「V」形をした紋章が底部で結合し、突き出た8つのポイントと騎士団の8つの美徳をかけていると言う。(忠誠心・敬虔さ・率直さ・勇敢さ・名誉・死を恐れないこと・弱者の庇護・教会への敬意)

5)どこのメーカーのリューズ?

A.「ブライトリング」

「ブライトリングは何を主力としていたメーカーですか?」(クリスさん)

「パイロットウォッチです」(宮崎さん)

「コックピットウォッチ、あとはストップウォッチにもすごく力を入れていました。ブライトリングは普通の腕時計というよりかは、計算するためのアイテムみたいな思考で時計を作っていたそうです」(クリスさん)

6)どこのメーカーのリューズ?

A.「シーマ」

少し厳しめにクイズを見守ってきた野村店長も「当てたらすごい。自分も合っているかどうか分からない」という超難関クイズ。野村店長がこれまで見てきたリューズとは違う可能性があるレアなリューズだ。

「そうだね、今まで見てきたものとは違う気がする」(野村店長)

「現行品に近いかもしれないですね。けど我々が扱う中にギリギリ入ります」(クリスさん)

高い技術力と頑丈なつくりから、第二次世界大戦中にイギリスが軍用時計として採用したことでも知られるブランドだ。

7)どこのメーカーのリューズ?

A.「パテック・フィリップ」

「『キャリバー89』というと?」との問いに佐藤さんは「インター」と即答したが、実はパテック・フィリップもキャリバー89を出してるとクリスさんは話す。

「キャリバー89というのは、1989年に創業150周年記念モデルとして、33コンプリケーションがつまった当時のNo.1ですね。No.1コンプリケートの時計、ポケットウォッチを出しました」

1839年にスイスのジュネーブで創業された高級時計メーカー。常に最高の品質を求めて技術革新を続けており、精密な機械式ムーブメントを搭載し非常に高い精度を誇る。雲上ブランドの1つでもある。

機械内部と直接繋がっており、腕時計のなかでも重要な役割を担っているリューズは、様々な大きさや形状があるように、ブランドやモデルごとに異なる特徴を持つ。腕時計を選ぶ時のポイントにもなるので、パーツに着目してみるのも面白いかもしれない。

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