時計屋が本気で欲しがるヴィンテージウォッチ。ジャンルの異なる4本が集結

2023.09.29
Written by 編集部

フォロワーさんが所有するヴィンテージ時計をInstagramに投稿してもらい、FIRE KIDSスタッフに自慢の1本を披露する「ヴィンテージ魂コンテスト」。数多く応募をいただいた中から、時計屋が本気で欲しがる4本を紹介する。

「実用としては間違いない」アウトドア向け、カシオ『PRT−50』

1本目はカシオの『プロトレック PRT-50』。1990年代半ばに登場して以来、アウトドア愛好家の強い支持を得ているプロトレックシリーズ。登山をはじめとした様々なアウトドアシーンにマッチしたタフな腕時計は、実用性が高く、暑いシーズンにもおすすめだと語る。

「一番印象的というか、日頃お店でも見る機会が少ないですし、特にNATOベルトをつけているところがよくないですか? 夏って感じですよね」(クリスさん)

「昔、アウトドア系の腕時計はソーラー電波に憧れて買いましたよ」(野村店長)

「自分も実はハイキングが好きなので、セイコーのアルピニストのプロスペックスっていう、ソーラーと体のデータが取れるタイプを使っています」(クリスさん)

「本当に実用としては間違いないし、異常に暑い日なんかはアウトドアシリーズはいいよね」(野村店長)

エニカ『自動巻きモデル』はギョウシェダイヤルが目を引く

次に紹介するのは「これはパーンと目に入ってきますね!」とクリスさんが話す、エニカ『自動巻き Cal.1560a』。文字盤に用いられる模様の一つで、見た目の美しさや視認性を高めるために施されることが多いギョウシェダイヤルが印象的。

「周りがギョウシェで、飛び数字、でもインデックスも中にピュッピュッと入ってくるインデックスじゃないですか」(クリスさん)

「楔ね。インカブロックは50年代。やっぱりギョウシェって特徴的だよね。このアルファファンドとかも50年代な感じだし、針の先を赤く塗ってるところとか本当におしゃれだよね。こういうのは、40年代の手法なんだけど、50年代と40年代の組み合わせみたいな感じがまたいいよね」(野村店長)

少し潰れた平らなフォントや、ダイヤルの焼け具合もヴィンテージ時計ならではのレアな雰囲気が漂う。野村店長の見立てでは、ケースサイズは31mmと性別を問わないモデル。

「こういう時計はお店に入ってきたりしますか?」(クリスさん)

「入ってくるよ。渋いものって値段とかじゃなく格好良いよね。本当に凝った作りで面白いよね」(野村店長)

非防水の角プッシャーでも欲しい、ユニバーサルジュネーブの『トリコンパックス』

3本目は、製造期間が1940年代から1970年代とロングセラーのモデル、ユニバーサルジュネーブの『トリコンパックス』。

「中野店にもトリコンパックスはありますが、あれはプッシャーが丸っこいですよね。これも格好良いですね」(クリスさん)

「角プッシャーは抜群にかっこいい。人気なのはやはり、丸プッシャーの外にタキメーターがついているベゼルのやつの方が人気はあるんだけど、僕はこっちの方が好き」(野村店長)

「防水性もちょっとありますか?」(クリスさん)

「ないです、まるっきりないです。完全非防水。フランクミューラーと一緒で完全非防水です。角プッシャーは構造的にパッキンが入れられないのよ」(野村店長)

丸と角、プッシャーの型への想いが溢れる野村店長。トリコンパックスは、4つのインダイヤルが並びながらもすっきりとしたデザインで、数字12の位置にムーンフェイズが配置されている。

「抜群にかっこいい、最高ですよ。これ40年代とかでしょ? 40年代の時点でこのコンパクトなサイズ感に、トリプルカレンダー ムーンフェイズ クロノグラフが入っちゃうわけですよ、すごいよね」(野村店長)

「クロノグラフの名門ですよね」(クリスさん)

「昔々、大きい懐中時計でそういったものはあったんだけど、腕時計のこのサイズに入れるってすごいよね。本当に欲しくなるね、こういうの見てるとね」(野村店長)

創業当時から自社でムーブメントを開発してきたユニバーサルジュネーブ。特にクロノグラフで高い評価を得ており、必見のアイテムだ。

国内仕様は石の数が多い、セイコー『150mダイバー3rd』

最後に紹介するのは、「Turtle」とも呼ばれるセイコーのダイバーズウォッチ『150mダイバー3rd』。

「これは日本仕様だね。サードダイバーは輸出と国内仕様は違っていて、国内仕様の方が石の数が多いんだよね。曜日が英語か日本語か選べて、海外仕様のだとスペイン語か英語とかアラビア語とかがある」(野村店長)

「なんでTurtleって言うんですか?」(クリスさん)

「亀っぽいから? これは可愛いよね。日本で亀って言うと可愛いイメージがあるけど海外だとどうなの?」(野村店長)

「実は亀はちょっとデビルな感じの印象だけど、やっぱり格好良い腕時計ですよね」(クリスさん)

「可愛いよりは格好良い、確かにそう言われてみるとゴツゴツしてるもんね、うん格好良い」(野村店長)

カレンダー表記が日本語と英語の国内仕様で販売されたもの。ケースには丸みがあり、横から見ると亀のように厚みがあるボリューミーな名作ダイバーズウォッチだ。

フォロワーさんが最高の1本を自慢する「ヴィンテージ魂コンテスト」。毎日時計に触れているスタッフでもテンションが上がってしまう、ジャンル違いの貴重な4本をお届けした。

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