1980年代生まれにおすすめのヴィンテージ時計は?

2024.01.28
Written by 編集部

1980年代、冷戦の緊張感やテクノロジーの急速な発展が社会を変え、都市はまばゆいネオンの輝きに包まれ、音楽は心を魅了しました。新たなトレンドが生まれ、アイコニックなスタイルやサブカルチャーが続々と誕生しました。80年代は無邪気で陽気なエネルギーが満ち溢れ、未来への期待感が高まった濃密な時代でした。この濃密な時代に、どのような時計が登場したのか、当時のカルチャーとともに解説します。

1980年代はどんな時代?

1980年代の世界は冷戦の影響下で複雑な情勢でした。冷戦の緊張が続く中、1980年代初頭にはアメリカとソ連の対立が一層激化し、核兵器競争が進みました。しかし、ソビエト連邦のミハイル・ゴルバチョフが登場し、ペレストロイカやグラスノスチといった改革を進め、冷戦の緩和が始まりました。

同時に、中東ではイラン・イラク戦争が勃発し、地域の不安定要因となりました。ソ連のアフガニスタン侵攻も地域の緊張を高めました。一方で、1989年にはベルリンの壁崩壊が起き、東西ドイツの統一に向けた流れが生まれました。

1980年代の日本は経済バブルとして知られ、急激な経済成長が起きました。日本企業が世界で注目を浴び、テクノロジー分野でのリーダーシップを築きました。家電製品や自動車の輸出が拡大し、国際的な競争において日本が先頭に立つ時期でした。

同時に、日本のポップカルチャーが世界に広がりました。アニメやマンガが国際的なファンを獲得し、日本のユニークな文化が海外で人気を博しました。都市部ではファッションと若者文化が急速に進化し、原宿や渋谷が新しいトレンドの発信地となりました。

一方で、1980年代末から1990年代初頭には経済バブルの崩壊が始まり、不況が訪れました。株価の急落や不良債権問題が経済に影響を与え、景気後退が進行しました。これにより、1990年代には経済の停滞と構造改革の必要性が浮き彫りとなり、日本経済は大きな変革の時期を迎えました。

1980年代に流行したもの

1980年代は多彩なトレンドが興った時代でした。音楽では、マイケル・ジャクソンやマドンナが全盛期を迎え、音楽ビデオが一大ムーブメントに。ファッションはカラフルで斬新なデザインが主流で、シンセティックな素材や肩パッド、ネオンカラーが広く受け入れられました。

テクノロジー分野では、パソコンが家庭に普及し、家庭用ゲーム機も隆盛を極めました。映画ではスター・ウォーズ、バック・トゥ・ザ・フューチャー、エイリアンなどがヒットし、テレビ番組も新しい形態やスタイルが登場しました。

日本でも日本のテクノロジー産業が飛躍的な成長を遂げました。任天堂から、携帯用ゲーム機であるゲームウォッチの発売が開始され、ファミリーコンピュータやスーパーファミコン、エポック社のカセットビジョン、セガのSG-1000などが家庭に登場し、ゲーム文化が根付きました。同時にルービックキューブなどデジタルではない玩具もブームを起こしました。

また、アニメとマンガの隆盛を迎え日本のアニメやマンガが国内外で広く愛され、特にロボットアニメや少女漫画が人気を博しました。少年誌「週刊少年ジャンプ」では「ドラゴンボール」「キャプテン翼」「キン肉マン」「北斗の拳」といった作品が連載され、人気を博していました。

ファッションでは、DCブランドが社会的なブームとなり、若者から中年層まで広がりました。また、竹の子族など原宿や渋谷中心の若者文化発信地で、ネオンカラー、アクセサリーの重層などが流行りました。バブルが始まると女性のファッションとして、身体のラインを強調するボディコンが流行しました。

音楽では少年隊や光GENJIなどの男性アイドルグループが大ブームとなり、シンガーソングライターやバンド、シティーポップも多彩な音楽シーンを築きました。中島みゆき、アン・ルイスなどが活躍し、松田聖子、中森明菜、小泉今日子など女性アイドルも勢いを増しました。

テレビでは音楽シーンの広がりから「ザ・ベストテン」や「ザ・トップテン」「ミュージックステーション」などの歌番組が人気でした。バラエティーでは「笑っていいとも!」「俺たちひょうきん族」、とんねるずやウッチャンナンチャンのブレイクのきっかけとなった「お笑いスター誕生!!」も始まりました。ドラマ『世にも奇妙な物語』や『西遊記』などが人気を博し、NHK連続テレビ小説「おしん」の平均視聴率は52.6%、最高視聴率は62.9%と驚異の視聴率を記録しました。

1980年代のヴィンテージ時計

ロレックス GMTマスターII

『GMTマスター』の後継機として、1983年に登場したロレックス『GMTマスターII』は、アイコニックな「ペプシ」デザインが特徴的で、時代を超えて未だに色褪せず、洗練されたスタイルを保っています。また、デュアルタイムゾーン機能に、短針のみ1時間単位で動かす機能が追加されたことで、第3の時間帯も容易に管理できるようになり、国際的な旅行者やビジネスパーソンにとって非常に実用的です。

耐久性にも優れ、ステンレススチール製のケースとブレスレットは頑丈で、厳しい状況下での使用に耐えます。時計コレクションにおいても、1980年代の『GMTマスターII』は歴史的な価値があり、特に初期モデルや限定版は高いコレクターズアイテムとなっています。

IWC ポートフィノ

1984年に初登場したIWC『ポートフィノ』は、洗練されたデザインが特徴のクラシックな時計です。円環形のケースとシンプルなダイヤルが組み合わさり、控えめながらも存在感があります。当初は比較的控えめなサイズで登場し、高い精度を誇る自動巻きムーブメントを搭載。日付表示や秒針などの追加機能も一部モデルに備え、汎用性があります。

IWCの卓越した職人技術と高い品質基準が反映され、『ポートフィノ』はその後も進化を遂げながら、シンプルな美しさと実用性を備えた傑作として定評を得ています。

カルティエ パシャ

パシャという名前は、エル・ジャウイ公(太守)に由来し、その要望をもとに誕生したことに由来しており、1943年に登場していました。高級ラインとして1985年に復活したのカルティエ『パシャ』は、ラウンドケースに特徴的な六角形のねじ込みリューズを組み合わせ、水中での使用に対する機能性とファッショナブルなスタイルを融合させました。

時計としてだけでなく、アクセサリーとしてのステータスやファッションの一環としても広く受け入れられ、その魅力はのちの『パシャC』や『パシャシータイム』にも受け継がれました。『パシャ』のモデルは多くが廃盤になりましたが、現在は『パシャ・ドゥ・カルティエ』として伝統的なモデルが復活しています。

まとめ

いかがでしたか?1980年代は、躍動感に満ちた華やかな時代でした。音楽、ファッション、テクノロジーが同時に加速し、未知なる可能性が広がっていた。カラフルなディスコの光、サイケデリックなサウンド、斬新なファッションが街を飾り立て、自由と創造性が息づいていました。その80年代のエネルギーを身に纏う方法として、洗練された高級時計が最適です。是非とも個性を際立たせるファッションの一部としてヴィンテージ時計を身に付け、80年代の躍動感を手元に感じてみましょう。

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