腕時計の名称って? パーツ・基礎知識を初心者向けに優しく解説

2024.04.13
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

見た目と直結していない名称だったり、日本語や英語だったりと、初心者の方は難しく感じることが多い腕時計のパーツ。今回は、腕時計の基礎知識講座「パーツ」について解説する。超初級編ということで、腕時計購入を検討している方や初心者の方はぜひ参考にしてほしい。

これだけは押さえておきたい! 腕時計の基礎知識講座「パーツ」

ヴィンテージ腕時計好きなら押さえておきたいパーツごとの呼び名について改めて解説していく。

1)インデックス

「刻みだね。一般的には、1時間ごとにこれを貼り付けて何時かというのを読み取りやすくするための目盛りみたいなものです」(野村店長)

2)ケース

「一般的には『ミドルケース』っていうのかな? 時計本体の側のことを『ケース』という風な言い方をしていますかね。ムーブメントや文字盤が収まっている本体のことです」(野村店長)

3)針

「針は針です(笑)基本的には長短針・秒針が付くものが多いですけれども、これが文字盤上の目盛りを指すことによって時刻を読み取ることができるというタイプですね」(野村店長)

一般的には「長針」「短針」「時間を指す針」「分を指す針」という形で分かれているのが基本だが、針がたくさんあったり、ストップウォッチ機能が付いたり、クォーツだと速く回転する何分の1秒系のものがあったりと、針にはモデルそれぞれの役割があると言う。

4)ダイヤ(文字盤)

「インデックスや針が収まるところの字の板のことですね。文字盤とも言います」(野村店長)

5)ベゼル

「文字盤周りのケースにくっついている部分のことですね。文字盤の外周、風防を押さえるためのパーツです。このベゼルと言われる部分を回転させるタイプとか、色んな種類がありますよね」(野村店長)

6)リューズ

「時刻調整やゼンマイを巻き上げるパーツです。基本ほとんどの時計に時刻調整用・ゼンマイ巻き上げ用でくっついていて、中には手巻き機能の付いていない自動巻きとかそういったものもありますが、基本的に時刻調整用です」(野村店長)

「何でリューズって言うんですか?」というスタッフ宮崎さんの質問にクリスさんが答える。「ポケットウォッチから来ていて、ポケットウォッチって上にリューズが付いていて付いていて竜の頭に似ていることから」という説もあり、海外ではCrown(王冠)と呼ばれることが多いと話す。

7)風防

「文字盤を覆っているカバーです。基本的には透明なものですね」(野村店長)

ドーム状のものだったり、素材がガラスやプラスチックだったりと形状や素材はモデルの時代や特性によって変わる。文字盤を読み取りやすくするための傷付けない為の重要なパーツ。

8)バックル

「ブレスレットや革ベルトの留め金の部分のことをバックルと呼びます。ズボンを留めるベルトのバックルみたいな感じの呼び方ですかね」(野村店長)

9)ラグ

「ベルトを固定する為の部分ですよね。その出っ張りの部分を『ラグ』と呼びますね、足みたいな意味ですよね。特殊なものもありますけど、基本的には4本足です」(野村店長)

10)ベルト

「腕時計を腕に巻く部分のところですよ。腕時計機構以外の部分を『ベルト』と言います」(野村店長)

「革を『ベルト』で、金属を『ブレス』という言い方ですか?」という宮崎さんの質問に、「基本的には『ブレス』は金属のことを指してますかね」と野村店長は答える。ただ、金属製のものを「ベルト」と言っても問題はなく、「革ベルト」のように素材の名称を頭に付ける場合が多いとも話す。

11)「デイ」「デイト」

「『デイ』は曜日、『デイト』は日付です」(野村店長)

「『デイデイト』とか『デイトジャスト』とかモデル名の中に組み込まれているパターンがあると思うんですけど、これは『その時計にはその機能が付いている』という意味なんですか?」(宮崎さん)

「どちらもロレックスの商品名だね。『デイデイト』はもちろん日付・曜日付き。デイデイトの場合だと『ステンレスはない』とか、モデル名で色んな意味があったりはしますね。ただ、それもロレックスだけでロレックス以外のメーカーだと、日付・曜日両方付いていても『デイデイト』と書いてないものもいっぱいあるし、モデル名=ではないかな」(野村店長)

カレンダー付きが流行っていた1960〜1970年代の影響もあり、逆に付いていないタイプの「ノンデイト」も生まれ、最近はカレンダーなしの方が人気があるとも話す。

12)ムーブメント

「ケースの中に入って守られている、動力の機械のことです」(野村店長)

機械式だと「手巻き」と「自動巻き」2種類があるが、電池で動く「クォーツ」も「ムーブメント」と呼ぶと言う。他にも発電式など色々なタイプがあるが、中の機械のことを指しており、時計すべての機構をつかさどる最も重要な心臓部分のこと。

今回は、腕時計のブランドやモデルの種類よりも前に必ず押さえておきたい基本の名称をご紹介した。腕時計のパーツはある程度覚えておくと購入時やメンテナンス時に役立つこと間違いなし。ヴィンテージ腕時計を楽しむ第一歩となるだろう。

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