人と被らない「国産×個性」ヴィンテージ腕時計。『オリエント』のおすすめ3選

2024.06.01
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

腕時計は、知名度やステータス性のあるモデルを着けると「被る」可能性が非常に高い。周りと差別化したいけど、どのメーカーやモデルを選んだら良いか分からないという方も多いのではないだろうか。そんな方におすすめなのが『オリエント』。精巧で高度な技術力を誇る日本の腕時計メーカーの中でも、個性的で斬新なデザインを生み出している。今回は、高品質でありながらも手頃な価格で周りと「差がつく」モデル3本をチェックしていく。

質が強い時代の和製パテック『オリンピアカレンダー』

日本の時計メーカーであるオリエントは、1950年に東洋時計の日野工場を借り受け、腕時計の製造を開始した。1951年に社名を「オリエント時計株式会社」へ変更し、「輝ける星」をイメージした機械式腕時計『オリエントスター』を発表。以来、本格的機械式時計ブランドとして、多くの時計愛好家に選ばれ続けている。

「周りと差がつく」モデル1本目は、1960年代の手巻き『オリンピアカレンダー GF ミントコンディション』。パテック・フィリップやIWCっぽさを感じる外観も面白い。

「これ抜群だよね。裏シールも持っている状態でこのベゼルの感じ。剣針のような感じとか、パールドットの文字盤最高じゃないですか」(野村店長)

「見覚えがありますね。これはよく言われるのがパテックですか?」(松浦さん)

「和製パテックですかね。機械を見たらだめですが、この外観の部分で言えば素晴らしい」(野村店長)

1960年代製ということもあり、当時の日本はまだ固定相場制で人件費が安かったため、技術力という部分でいくと手がかけられている製品が多く、質感や作り込みという部分はかなり力を入れていた時代だと言う。

「物のクオリティーでいけば、ケースの金張りが剥がれたりとか、さすがに及ばないんですけど頑張っている作りの良さは感じられるかなと思います」(野村店長)

「ヴィンテージ好きは結構、そういうところに感化されますよね。注目度はあるモデルかなと」(松浦さん)

「しっかり日付を付けていたりとか、日付もレンズ付きでね良いよね」(野村店長)

他ブランドの良さを「全部載せ」した『キングダイバー』

2本目は「ヴィンテージ好きのポイントがギュッと凝縮」されているという、1960年代の『ウィークリー オート オリエント キングダイバー』を見ていく。40mmを超える大型のケースにインナーベゼルを備えたダイバーモデルだ。

「スーパーコンプレッサーっぽいケース、ジャガールクルトやIWCとかが使っていたケースのデザインかつアローハンド」(野村店長)

「アローなところはやはり刺さりますからね」(松浦さん)

「この時計の良いところは、ケース径が約42mmくらいあるんですけど、厚みが抑えられているから腕にした時はみ出ない感じ。意外とラグ短いしね」(野村店長)

2時位置のリューズはインナーベゼルを操作するのに使用し、6時位置の曜日は日本語で表記された珍しいデザインとなっている。

「カレンダーは曜日と日付の両方が入っていますね、デイデイト。しかもカレンダーが日本語という」(松浦さん)

「まだサブマリーナデイトが出ていない時代だよ。全部載せだね」(野村店長)

「ミラーダイヤルですし、しかも25石入っていると」(松浦さん)

「オリエントは結構石数を意識していますよね。石の数が多ければ多いほど高級品みたいな部分もあって、石の多さをアピールしている時代」(野村店長)

ダイバー機能はゼロと言っても過言ではなく、外観勝負のモデルだが、機械はペラトンにそっくりな巻き上げ機構を使っており、その時代の良いとこ取りなメーカーだと野村店長は話す。

まるでハミルトン。若者をターゲットにした『トリプルエース』

3本目は『1970年代製 ウィークリー オリエント AAA ベンチュラタイプ』。通称「三角時計」は、エルヴィス・プレスリーも着用したハミルトン『ベンチュラ』の影響を強く受けた左右非対称ケースという特殊なデザインが印象的だ。

「これもまたすごいですよね。よくこれを形にして、世に出しましたよね」(松浦さん)

「ベンチュラはやはり衝撃だったんだろうね。恐らくハミルトンとしては電磁テンプ式なので、スペシャル感を出すという部分でベンチュラはデザインがインパクトあったんですけど、これなんか普通に手巻きだもんね」(野村店長)

ボリューム感もあり、存在感抜群の1本。近未来、レトロフューチャー的なデザインや1960年代後半に出回るラダーブレスなど、その時代の良い部分を取り入れ、比較的手に入れやすい価格帯のモデルとして提供していたと言う。

「これは当時売れたんですかね?」(松浦さん)

「売れていないから意外と希少になっている。完全非防水だからこんな綺麗なの出てこないのよ」(野村店長)

「ヴィンテージあるあるなんですけれども、当時売れていないものが今貴重という風になりがちじゃないですか」(松浦さん)

「今見てカッコいい。これなんか当時6,800円だから、もう完全に若者のターゲットだよね」(野村店長)

初任給で言うと「3分の1〜4分の1、今の感覚で言うと3〜5万円くらいじゃないかな?」と野村店長。手が出せないほどグレードが高いわけではない部分も逆に面白く、オリエントの魅力だと話す。

「こうしてみるとオリエントは本当に三男坊ですね」(松浦さん)

「完全に独自路線いってるよね。はっきり言ってオリエント好きな人は変わった人が多いもんね」(野村店長)

ロレックスやセイコーなどの王道から入った人が1周回り、他に面白いものはないのかと探している人がオリエントの魅力に気付くのではないかとも話す。野村店長は「変態向け?」と言うが、万年カレンダーや文字盤が面白いものだったり、こんなの誰が考えたんだろうという時計が多く楽しいメーカーだ。

手頃な価格帯でありながらも、日本の手作りの品質の良さも感じられるオリエント。周りと被りたくない…! 個性が欲しい! という方はオリエントを深堀りしてみてはいかがだろうか。

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