憧れのモノから買い時のモノまで。スタッフが次に狙うヴィンテージ時計5選

2024.05.29

出演:野村×松浦×高橋×クリス×宮崎

今回はヴィンテージ時計歴1年未満から30年越えのベテランまで、5人のスタッフが集結! 次に手にしたいヴィンテージ時計を選んでもらった。憧れの時計からプロ視点で選ぶ今が買い時の時計まで、5本を紹介する。

宮崎さん|憧れのロレックス デイトジャスト

ヴィンテージ時計歴4カ月の宮崎さんが選んだのは『ロレックス デイトジャスト 1959年製 Ref.6605 シルバーダイヤル 剣針/89万8千円』。

「特徴は、クサビインデックス・剣針(アルファハンド)。1961〜1962年以前の時計だとベゼルが細かいので、そういうディテールが好きでチョイスした一本です」(宮崎さん)

1966年製の『オメガ シーマスター』を所有している宮崎さん。どことなく雰囲気が似ている一本だが、もともと『デイトジャスト』が欲しかったようだ。

「当時はアンティークとかヴィンテージとかよくわからなくて、先に『シーマスター』を買っておこうと手に入れた。『デイトジャスト』には憧れがある。細かいブレスの雰囲気が好きで心に残っている一本です」(宮崎さん)

松浦マネージャー|エレガントなパテックフィリップ レクタンギュラー

松浦さんが次に狙っているのは『パテックフィリップ レクタンギュラー Ref.3476 WG 1960年代製/198万円』だ。

「実は今まで選択肢になかったです。でもこの歳になったからか、腕にあててみると『良いんじゃないかな?』と思った。自分でも意外なチョイスです。今まではどうしても歳上の人とかおじさんが着けるイメージがあって、格好良さがわからなかった。ある日、薄型とかドレスとかそういった時計の格好良さがわかるようになった」(松浦さん)

「私、前々から言っていたじゃないですか。マット(松浦さん)はエレガントなピースが似合いますよ」(クリスさん)

「実際に俺が持っている時計にはこういうタイプはなくて、初めて格好良いと思えるようになった」(松浦さん)

すると、同じ角形のカルティエ『タンク ノルマル』が欲しいと高橋さんから声が挙がった。角形に目をつけるということは、潜在的に『タンク』への憧れがあるのではないかと推察する高橋さん。

「カルティエの『タンク』と比較しても圧倒的に機械が良いのに200万で買える」(野村さん)

「角形の格好良さはカルティエで知る……みたいなことはありますよね。これは、パテックで角形というレア感に惹かれたのかもしれないです」(松浦さん)

高橋マネージャー|ボーイズサイズのロレックス デイトジャスト

高橋さんが選んだのは、レディースの機械が入っている『ロレックス デイトジャスト 1975年製 18金無垢 ホワイトゴールド ボーイズ Ref.6827/9 グレーダイヤル/155万円』。

「野村さんにおすすめいただいた! 最初は違う時計を選んだけれど『これだろ』って言われて(笑)。最初に選んだのはホワイトダイヤルのオイスターパーペチュアル。諸事情によりこちらにしました。ホワイトゴールドでミッドサイズ。かつホワイトゴールドのブレス。このエレガントさと、やれたグレーダイヤルに惹かれました」(高橋さん)

サイズは30mmと女性が着けても素敵だ。

「見た目ではレア感がわからないけれど、これはすごくレアですよね」(松浦さん)

「この時計はバブル期に流行った雰囲気だけれど、時計自体はもう少し古い。日本人ではまだ買えない時代ですよね」(野村さん)

「インデックスの周りがやれているのも良いですよね。これでバキバキだと現行のレディースに思われがちでだれど、やれたインデックスによりヴィンテージ感が出たんですよ。これはレアです。ブレスの長さを見ると当時はメンズだったんです」(高橋さん)

イエローゴールドは見たことがあっても、みなさんこのサイズのホワイトゴールドを見るのは初めてのもよう。それだけレアな一本だ。

クリスさん|愛する息子に。グランドセイコー レディース

先ほどレディースっぽく見える時計を紹介したが、クリスさんがチョイスしたのは正真正銘のレディース時計『グランドセイコー レディース Ref.1964-0020 1970年製 手巻き 箱付き/11万8千円』。

「自分でも妻でもなくて、実は息子に良いかなと思ってチョイスしました。これ2種類のケーススタイルがあるんですね。V.F.Aを含めると3種類。女性のボディラインみたいなキュッとしている感じのケーススタイルと、45GSのようなセイコースタイルがある」

機械式であることや小ぶりなサイズ感、そして価格帯も息子さんへのプレゼントに最適だと思ったようだ。最後にはクリスさんおなじみの言葉「国産最高!」が聞かれる。

野村スーパーバイザー|使いやすさ重視。シチズン クロノメーター

ラストに登場したのは、みなさん「スーパーな一本」と声を揃える“シチクロ”こと『シチズン クロノメーター 1964年製 ノンポリッシュ 31石手巻き/59万8千円』。

「仕入れはほぼ自分がやっているので欲しい時計ばかりなんですよ。だから『狙い目は何かな?』と思って。今グランドセイコーが熱いじゃない? そういう時にグランドセイコーを買っても……という骨董屋さん的なマインドが残っている」(野村さん)

すると、みなさんから「逆張り!捻くれ者!(笑)」と投げかけられた野村さん。

「僕なんか捻くれまくっている(笑)。骨董屋さんは基本的に安い時に買って高い時に売る考えがある。ノンポリッシュでクロノメーター。機械の良さと外観の良さ、どちらもあるね」(野村さん)

野村さんは“シチクロ”の金張りを持っているようだが、大事にしすぎて使えていないという。ステンレスの方が安心して使えるため、普段使いとして狙っているようだ。

「ノンポリッシュだけれど傷はあるじゃない? このくらいのが一番使いやすい。良い時計だしプレミアも付いていない。今これを売り出したら100万円では売り出せないと思う。安くはないけれど59万8千円は狙える時計」(野村さん)

「これは間違いなく最高!」(クリスさん)

「プロ視点でのチョイス、ありがとうございました!」(高橋さん)

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