ロレックス オイスターパーペチュアル Ref.1002・オイスターデイト Ref.6694 解説

2026.04.16
最終更新日時:2026.04.16
Written by 編集部

ロレックスの「オイスターパーペチュアル Ref.1002」と「オイスターデイト プレシジョン Ref.6694」は、いずれも34mmケースのオイスターモデルとして1960年代〜1980年代に長期にわたって製造されました。自動巻きのノンデイトモデルと手巻きのデイトモデルという対照的な構成でありながら、ロレックスのエントリーグレードとして多くの時計愛好家に親しまれてきた2本です。

この記事では、Ref.1002とRef.6694それぞれの仕様と特徴を、搭載キャリバーの違いを中心に解説します。

ロレックス オイスターパーペチュアル Ref.1002

Ref.1002 オイスターパーペチュアルの概要

自動巻きノンデイトの基本モデル

Ref.1002は、ロレックスのオイスターパーペチュアルラインにおけるノンデイトモデルです。1950年代後半に登場し、1980年代まで製造が続けられた長寿リファレンスのひとつです。

デイト窓を持たない完全なシンメトリーの文字盤に、スムースベゼル、アクリル風防、ねじ込み式リューズのオイスターケースという構成。ロレックスのラインナップの中で最もシンプルな3針モデルです。

項目仕様
リファレンス1002
モデル名オイスターパーペチュアル
製造年代1950年代後半〜1980年代
ケースサイズ34mm
駆動方式自動巻き
搭載Cal.Cal.1560(初期)/ Cal.1570(後期)
石数26石
振動数18,000振動/時
精度規格クロノメーター認定
デイト機能なし(ノンデイト)
風防アクリル
ケース素材ステンレス、14KYG、18KYGなど

搭載キャリバー:Cal.1560 / Cal.1570

Ref.1002には、製造時期によってCal.1560またはCal.1570が搭載されています。

Cal.1560は1960年に導入されたノンデイト用の自動巻きキャリバーで、26石・18,000振動/時の仕様です。後期にはCal.1570に移行しました。Cal.1570は1966年に導入され、サブマリーナやGMTマスターなどロレックスのスポーツモデルにも搭載されたキャリバーです。

いずれもクロノメーター認定を受けた高精度ムーブメントであり、文字盤6時位置には「SUPERLATIVE CHRONOMETER / OFFICIALLY CERTIFIED」の表記があります。これは上位モデルであるサブマリーナやGMTマスターと同等のムーブメントがRef.1002にも搭載されていたことを意味しています。

ロレックス オイスターパーペチュアル Ref.1002 ディテール

Ref.6694 オイスターデイト プレシジョンの概要

ロレックス最後の手巻きモデル

Ref.6694は、オイスターデイト プレシジョン(Oysterdate Precision)として1960年代に登場し、1980年代末まで製造されました。ロレックス最後の手巻き腕時計のひとつとされるモデルです。

3時位置にデイト窓を備え、文字盤には「PRECISION」の表記があります。「Precision」はクロノメーター認定を受けていないモデルに用いられるロレックスの品質表記です。

項目仕様
リファレンス6694
モデル名オイスターデイト プレシジョン
製造年代1960年代〜1980年代末
ケースサイズ34mm
駆動方式手巻き
搭載Cal.Cal.1225
石数17石
振動数21,600振動/時
精度規格プレシジョン(クロノメーター非認定)
デイト機能あり(ノンクイックチェンジ)
風防アクリル

搭載キャリバー:Cal.1225

Cal.1225は17石・21,600振動/時の手巻きキャリバーです。ブレゲ巻き上げヒゲゼンマイとKIF耐震装置を搭載しています。

振動数は21,600振動/時で、Ref.1002のCal.1560/1570(18,000振動/時)よりも高い振動数です。ただし石数は17石と、26石のCal.1560/1570より少ない構成となっています。

手巻きの特性上、毎日リューズを巻く必要がありますが、この操作を楽しむことこそ機械式時計の魅力のひとつといえます。

Ref.1002 と Ref.6694 の比較

主要スペック比較

比較項目Ref.1002Ref.6694
モデル名オイスターパーペチュアルオイスターデイト プレシジョン
駆動方式自動巻き手巻き
搭載Cal.Cal.1560 / 1570Cal.1225
石数26石17石
振動数18,000振動/時21,600振動/時
精度規格クロノメータープレシジョン
デイトなしあり(ノンクイックチェンジ)
ケースサイズ34mm34mm
製造年代1950年代後半〜1980年代1960年代〜1980年代末

違いのポイント

駆動方式の違い: Ref.1002は自動巻き、Ref.6694は手巻きです。自動巻きは装着しているだけでゼンマイが巻き上がる利便性がある一方、手巻きには毎日リューズを巻く楽しみがあります。

精度規格の違い: Ref.1002はクロノメーター認定を受けたムーブメントを搭載しています。一方のRef.6694は「Precision」表記で、クロノメーター認定は受けていません。ただし、実用上の精度差はメンテナンス状態によるところが大きく、整備された個体であればどちらも十分な精度を発揮します。

デイト機能の違い: Ref.1002はノンデイトの完全シンメトリー文字盤、Ref.6694は3時位置にデイト窓を備えたモデルです。Ref.6694のデイト機構はノンクイックチェンジ(ゆっくり日付を送る方式)のため、日付調整にはリューズを何周も回す必要があります。

ロレックス オイスターデイト プレシジョン Ref.6694

文字盤バリエーション

Ref.1002の文字盤

Ref.1002はノンデイトのシンプルな文字盤構成です。バーインデックスが基本で、シルバー、ブラック、シャンパンゴールドなどのカラーバリエーションが存在します。ケース素材がゴールドの個体にはゴールド系の文字盤が組み合わされることが多い傾向です。

文字盤下部には「SUPERLATIVE CHRONOMETER / OFFICIALLY CERTIFIED」の2行表記があり、クロノメーター認定の証となっています。

Ref.6694の文字盤

Ref.6694は「OYSTERDATE」および「PRECISION」の表記が文字盤に入ります。シルバー、ブラック、ブルーなどのカラーバリエーションがあり、製造年代によって文字盤のレイアウトや書体が異なります。

選び方のポイント

1. 自動巻きか手巻きか

日常的に身に着けることが多い方には自動巻きのRef.1002、手巻きを楽しみたい方にはRef.6694が向いています。ローテーションで複数の時計を使い分ける場合、手巻きのRef.6694は使わない日にゼンマイがほどけてしまうため、使用しない日が続く場合は再度巻き上げが必要です。

2. デイト機能の要否

日付表示が必要かどうかは実用面で重要な選択基準です。ノンデイトのRef.1002は日付調整の手間がなく、デザインもシンメトリーですっきりとした印象。Ref.6694はデイト付きで実用的ですが、ノンクイックチェンジのため月替わりの調整には手間がかかります。

3. 文字盤とケースの状態

ヴィンテージロレックスを選ぶ際には、文字盤のオリジナル性とケースの状態確認が重要です。サービスダイヤル(正規メンテナンス時に交換された文字盤)の個体も一定数存在します。ケースについては過度な研磨によってラグが痩せていないかを確認してください。

4. ブレスレットの確認

どちらのモデルも、純正オイスターブレスレットが装着された個体が多く見られます。ブレスの伸び具合や、エンドリンク(ケースとブレスの接続部品)の適合性を確認することが大切です。革ベルトに付け替えてドレッシーに着けこなすスタイルも人気があります。

こんな方におすすめしたい

ヴィンテージロレックスの入門モデルを探している方

サブマリーナやデイトナほどの予算はないが、ロレックスの自社キャリバーを搭載した堅実なヴィンテージモデルを手に取りたいと考えている方に、Ref.1002とRef.6694はどちらも有力な選択肢です。

自動巻きと手巻きで迷っている方

日常使いの実用性を重視するか、毎朝リューズを巻く機械式時計ならではの体験を重視するか。この2モデルの比較を通じて、自分の好みを明確にしたい方におすすめです。

デイト機能の要否を検討している方

ノンデイトのすっきりした文字盤か、日付表示のある実用的な文字盤か。Ref.1002とRef.6694の違いを理解することで、自分にとって必要な機能が見えてきます。

よくある質問

Q. Ref.1002とエアキング Ref.5500の違いは何ですか?

A. どちらも34mmのノンデイトモデルですが、Ref.1002はオイスターパーペチュアルの名称でクロノメーター認定ムーブメントを搭載しています。エアキング Ref.5500はCal.1520またはCal.1530を搭載し、文字盤に「Air-King」の表記があります。基本構成は共通する部分が多いですが、文字盤の表記とクロノメーター認定の有無が主な違いです。

Q. Ref.6694のデイト調整はどのように行いますか?

A. Ref.6694はノンクイックチェンジ式のデイト機構です。リューズを引き出して針を回し、午前0時を通過するたびに日付が1日進む仕組みです。月末から翌月への調整時は、日付分だけ針を回す必要があるため多少手間がかかります。

Q. Cal.1560とCal.1570の違いは何ですか?

A. Cal.1560は1960年に導入されたノンデイト用キャリバー、Cal.1570は1966年に導入された後継キャリバーです。どちらも26石・18,000振動/時の基本仕様は共通しており、Cal.1570はサブマリーナやGMTマスターなど幅広いモデルに搭載されました。

Q. Ref.6694の「Precision」表記は何を意味しますか?

A. 「Precision」はロレックスの品質基準を示す表記で、クロノメーター認定は受けていないものの、一定の精度基準をクリアしたムーブメントに付与されます。クロノメーター認定モデルには「Superlative Chronometer Officially Certified」と表記されます。

まとめ

ロレックス Ref.1002とRef.6694は、どちらも34mmオイスターケースを使用したエントリーグレードのモデルです。自動巻き・クロノメーター・ノンデイトのRef.1002と、手巻き・プレシジョン・デイト付きのRef.6694——構成は対照的ですが、いずれもロレックスの基本設計であるオイスターケースとねじ込みリューズを備えた堅牢な時計です。

デイトジャストやサブマリーナと同世代のムーブメントを搭載しながら、より控えめでシンプルな佇まいを持つこの2本は、ヴィンテージロレックスの本質に触れる入口として最適なモデルといえます。

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