見方が変わる、ヴィンテージロレックス コンビという選択。

2026.08.07
最終更新日時:2026.08.07
Written by 編集部

 


正直に言うと、コンビのロレックスをちゃんと見るようになったのは、わりと最近のことです。

全鋼(オールスチール)のスポーツモデルには男らしいタフさがある。全金(オールゴールド)には問答無用の存在感がある。そのふたつの間に挟まれた「コンビ」は、どこか中途半端な立ち位置に見えていました。

でも、1960年代製造のジュビリーブレス仕様のコンビモデルを手元に置いて、細部をじっくり眺めていたとき、その先入観が少しずつ崩れていきました。金とステンが交差するリンクの光の拾い方やブレスレットの精度、そしてケースバックに刻まれた文字の意味を一つひとつ読み解いていくうちに、「これ、全然地味じゃない」と感じ始めたのです。

この記事では、そんな個人的な発見をもとに、ロレックス コンビ ヴィンテージの奥行きを丁寧に掘り下げていこうと思います。


コンビとはなにか。金とステンが出会った理由

ロレックスのコンビモデルとは、ステンレススチールとゴールドを組み合わせたモデルのことです。スポーツモデルの実用性とゴールドの華やかさを兼ね備え、長年にわたり人気を集めてきました。

1960年代には、ジュビリーブレスレットとの組み合わせなど、コンビならではの上品なデザインが数多く登場します。素材を組み合わせることで生まれる独特の存在感は、ヴィンテージロレックスならではの魅力のひとつです。


1960年代のロレックス コンビの魅力

1960年代は、ロレックスのコンビモデルが数多く展開された時代です。デイトジャストをはじめとするモデルを中心に、ステンレスと18Kイエローゴールドを組み合わせた上品なデザインが人気を集めました。

現代にも通じる普遍的なデザインと、ヴィンテージならではの風合いを兼ね備えていることから、1960年代のコンビモデルは現在も多くの時計愛好家に支持されています。

ブレスレットの刻印からわかること

ヴィンテージロレックスのブレスレットには、モデル番号や製造時期を示す刻印が施されています。これらを確認することで、ブレスレットの年代や仕様を知る手がかりになります。

ケースだけでなくブレスレットの刻印も確認することで、時計全体のオリジナリティやコンディションを判断しやすくなるため、ヴィンテージロレックスを選ぶ際の重要なポイントのひとつです。

ロレックス バブルバック フーデット PGコンビ 1942年製 Ref.3064

 

1942年製造のロレックスのバブルバック、Ref.3064です。自動巻きローターを収めるため裏蓋が膨らんだ独特の形状から、バブルバックの愛称で親しまれています。ラグを覆い隠すフーデットデザインとピンクゴールドのコンビネーションは、当時のヴィンテージ時計の中でも希少な仕様として知られています。 

 

ロレックス デイトジャスト コンビ 1993年製 Ref.16203

デイトジャストはロレックスを代表するモデルとして長年親しまれてきました。本機は1993年に製造されたリファレンス16203です。ステンレススチールとイエローゴールドのコンビネーション仕様は、当時のトレンドを反映しつつ、現在でも色褪せないデザインを持つヴィンテージ時計として人気を集めています。

 

ロレックス GMTマスター2 ルートビア コンビ 純正コンビブレス Ref.16713

1991年に製造されたロレックスのGMT-MASTERⅡ、Ref.16713です。ブラウンカラーを取り入れたデザインから、通称「ルートビア」として親しまれてきたモデルです。ステンレスとイエローゴールドのコンビネーションは、実用性に華やかなデザイン性を加えたヴィンテージ時計として人気を集めています。 

 

ロレックス コンビを選ぶ際のポイント

ヴィンテージのコンビモデルを選ぶ際は、見た目だけでなく状態やオリジナル性も確認することが大切です。

① ブレスレットとケースの整合性
ケースとブレスレットの年代や仕様が合っているかを確認しましょう。純正品かどうかも重要なポイントです。

② ゴールド部分の状態
ゴールド部分は研磨の影響を受けやすいため、エッジがしっかり残っている個体がおすすめです。

③ 外装のコンディション
ケースやブレスレットに過度な研磨や摩耗がないかを確認すると、オリジナルの雰囲気を判断しやすくなります。

④ ダイヤルの状態
文字盤の経年変化は個性のひとつです。自分が魅力と感じられるコンディションを選びましょう。

⑤ 全体のバランス
ケース・ブレスレット・文字盤の調和を見ながら、長く愛用したいと思える一本を選ぶことが大切です。

 


「コンビ、なんとなく地味」という先入観はどこから来るのか

先入観は、実物を見ていないことから生まれる場合がほとんどです。

コンビモデルは、ステンレスとゴールド、それぞれの素材が生み出す絶妙なバランスが魅力です。写真では伝わりにくいものの、実際に手に取ると金とステンレスが自然に調和し、上品で落ち着いた存在感を感じられます。特に1960年代のジュビリーブレス仕様は、しなやかな装着感と美しい輝きを兼ね備えた、ヴィンテージならではの一本です。

先入観だけでは分からない魅力があり、実物を見ることでコンビモデルへの印象が大きく変わる方も少なくありません。

1960年代のジュビリーブレス仕様のコンビは、この「調和」が最も研ぎ澄まされた時代の産物です。当時の職人たちは、金とステンが異なる金属であるという事実を隠そうとするのではなく、それぞれの素材の個性を活かして一体の美として仕立てることを目指していた。その意図が、今も物理的に手元に残っているというのは、なかなか感動的なことだと思います。


こんな方におすすめしたい

「フルゴールドはちょっと主張が強すぎる」と感じている方

オールゴールドのロレックスを見て美しいと思いながらも、「自分の普段のスタイルには合わないかな」と踏み切れない方に、コンビはちょうどいいバランスを提供してくれます。ゴールドの存在感はありながら、日常使いにも馴染む落ち着きがある。特に1960年代のコンビは「上品な自己主張」という言葉が似合います。

ヴィンテージロレックスを探しているが、よくあるスポーツモデルとは違う個性を求めている方

サブマリーナーやデイトナといった人気モデルは確かに魅力的ですが、「もう少し知られていない面を掘り下げたい」という方には、コンビのデイトジャスト系がおすすめです。専門家でも見落としがちなブレスレットの刻印や素材構成の妙を楽しめる、知的な探求心を満たしてくれる選択肢です。

時計を「長く使うもの」として選びたい方

コンビモデルは、ステンレスの耐久性とゴールドの美しさを兼ね備えているという意味で、実用と審美の両立という観点でも優れた選択です。1960年代のコンビが今日も現役で使える状態で存在していること自体が、この組み合わせの耐久性を証明しています。数十年後に次の世代に渡せる時計を選びたい方にとって、コンビという選択は非常に合理的といえます。

「資産性」よりも「物語のある時計」を求めている方

投資目的ではなく、その時計が持つ歴史や背景を楽しみたい方にも、コンビのヴィンテージは向いています。ブレスレットの刻印から製造年代を読み解き、ケースとブレスの歴史的な経緯を想像する。時計を通じて1960〜70年代のものづくりの現場に繋がるような体験は、価格では測れない豊かさをもたらしてくれるのではないでしょうか。


よくある質問

Q1. コンビのロレックスはオールゴールドと比べて資産価値が低いですか?

A. 一概には言えません。資産価値は状態・希少性・オリジナリティなど複数の要因によって決まります。コンビモデルは全金より流通量が多い場合がありますが、1960年代製造のフルオリジナル個体は希少性が高く、コンディション次第では高い評価を受けることもあります。「コンビだから価値が低い」という考え方は現在の市場では必ずしも通用しません。

Q2. コンビのジュビリーブレスを社外品と見分けるにはどうすれば良いですか?

A. 最も信頼性の高い確認方法は、クラスプ内側の刻印(ブレスレット型番とデートコード)を確認することです。783662510H などのロレックス純正番号があるか、刻印の書体や深さが不自然でないかを確認します。また、コマのフィッティング精度やゴールドの色調がケースと一致しているかも判断材料になります。

Q3. コンビのヴィンテージロレックスは普段使いに向いていますか?

A. 十分に向いています。ステンレス部分があることで、全金モデルよりも傷への不安が少なく、日常的なシーンでも使いやすいのがコンビの特長のひとつです。ただし、ゴールド部分は長期間の使用で摩耗することがあるため、定期的なメンテナンスと丁寧な取り扱いは必要です。「大切に使いながら、普段もしっかり身につける」というスタンスがコンビ時計の正しい向き合い方といえるでしょう。


まとめ

コンビのロレックスは、「全金でも全鋼でもない中間点」ではなく、それ自体として完結したひとつの美学です。

1960年代のジュビリーブレス仕様のコンビモデルを軸に見てきたように、コンビという仕様には時代背景・素材の組み合わせ・ブレスレットの設計・刻印の読み解きという複数の層があります。その一つひとつを丁寧に見ていくと、「なんとなく地味」という先入観がいかに表面的なものであったかに気づかされます。

 

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