スタッフが選ぶ！値上がりが予想されるヴィンテージ時計3選

出演：高橋×佐藤

今後、価格高騰が予想されるヴィンテージ時計をピックアップ！　IWC、キングセイコー、そして番外編としてカルティエから1本ずつ紹介する。

無骨で重量感のある、IWC ドッペルクロノグラフ

1本目はIWC『ドッペルクロノグラフ 1993年製 Ref.3711-003 ギャラ付き』。

「ものすごい重量感。昔フリーガークロノは持っていたんです。父親から借りて使っていました。でも改めて触ると大きさが違いますね。ブレスレットも似ているけれど、厚みはこちらの方がありますよ。ヘッドは相当重いです。そして、スプリットセコンド機能付き」（高橋さん）

スプリットセコンドとは、メインとなる秒針での計測に加え、同時にラップタイム計測が行える機能のこと。

インデックスと針にはトリチウム夜光が使われている。価格は98万円だ。

「けっこう高いけれど、これからもっと上がる可能性がある」（佐藤さん）

「たぶん個体数はそんなに多くないと思う。注目されれば上がっていくかな。これも無骨でミリタリーっぽい感じがする。がっちりした体型の人が着けたら格好良いですよね。艶消しのブレスはどうですか？」（高橋さん）

「無骨な感じが素敵ですよね。5連のコマが大きめのブレス。金の塊みたいな感じです。1990年代のインター（IWC）は総じて格好良いものが多い気がします。インヂュニアも上がっていますもんね」（佐藤さん）

20万円アンダー！ キングセイコー 45KS

続いて紹介するのはセイコー『キングセイコー 45KS 1970年製 Ref.4502-8010』。

「詳しいと思うのでぜひ教えていただきたい」という高橋さんの声に、ちょっと困った様子の佐藤さん。すると、YouTube撮影を見守っていた中野ブロードウェイ店マネージャーの松浦さんが助け舟を出す。

「最近グランドセイコーが“うなぎのぼり”じゃないですか。そのなかで両翼を担うブランド。最近メーカーが復刻させたりしているけれど、まだまだ価格的に買いやすい。これから楽しめる時計ということでのチョイスですね」（松浦さん）

「国産のこういう時計は、日本人はどんどん買いづらくなっちゃうかもしれないですね」（高橋さん）

「グランドセイコーが上がりすぎちゃって買えないよ……という人には良いんじゃないですか」（佐藤さん）

価格は15万8千円と買い求めやすい。20万円アンダーで手に入る高級機械式国産時計だ。グランドセイコーよりも人と被りにくく、個性が出せる点もおすすめできる。

「針やインデックスもオニキスみたいで格好良いですよね。精悍な印象です」（佐藤さん）

グランドセイコーが高騰している影響で、キングセイコーも高騰必至。横で聞いていた松浦さんは「グランドセイコーよりも見つかるけれど、今後は綺麗な状態のものが入ってくるのは難しくなってくる」と話す。

文字盤の下には製造工場である亀戸（第二精工舎）のマークが入っているのも、ファンの心をくすぐるポイントだ。

番外編：今が買い時？ カルティエ パシャC

最後に番外編としてカルティエ『パシャC オートマチック1990年代 ホワイトダイヤル』を紹介する。

「パシャだけはまだ上がっていない。半年前にもお話ししたけれど、これから必ず来るかなと！」（高橋さん）

「カルティエは軒並み上がっていますもんね。そのなかでパシャだけ上がっていないのは不思議な感じもします」（佐藤さん）

「レアなやつが欲しいです。金無垢とかグリットがついたやつとかありますよね？ 中世ヨーロッパの雰囲気」（高橋さん）

カルティエの時計のなかでは比較的若いシリーズだが、定番モデルの一つに挙げられる。そのなかで、まだ価格が安定しているのは珍しい。

「ぽろんと取れるリューズガードも格好良いですよね」（佐藤さん）

「さすがジュエラーなだけあってお洒落です。ブレスはけっこう無骨で、モデルによって全く違うんですけれどね」（高橋さん）

紹介したのは、もっと注目されていてもおかしくはない3本——。超人気モデルの価格高騰が続くなか、目の肥えたファンが“買い時”に気づくのも時間の問題だ。