シーン別に選ぶヴィンテージ腕時計。女性が“着けてほしい”6本とは?

2025.06.01
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

ビジネス、デート、友人との外出など、日常で腕時計が果たす役割は大きい。今回はヴィンテージ歴36年のFIRE KIDS顧問の野村と、歴2年ながら熱量なら誰にも負けないクリスが、「女性が男性に着けてほしい時計」をテーマに、それぞれの視点で選んだヴィンテージ腕時計について語り合った。

【ビジネス】セイコー マチック vs オメガ シーマスター

まず、ビジネスシーンに合わせたいヴィンテーズ腕時計ということで、FIRE KIDSスタッフの高居さんが選んだ2本は、スーツに映える品格あるモデル。

1本目は、1961年製の『セイコー マチック』の派生モデル『ブルーヨット』だ。SDダイヤルに落ち着いたブレスが上品で使いやすい。2本目は、1962年製のオメガ『シーマスター』。タペストリーダイヤルが個性を際立たせる。

クリスさんは即答でオメガを選び、「直感で選びました。日本のビジネスシーンでは控えめが良いと言われますが、自分のパッションを表現する時計って、むしろ好印象だと思います」と語る。

一方、野村さんは「セイコーは嫌いな人がいない。ビジネスという意味では、見た目の主張が強すぎず、着けやすい。しかもブルーヨットって『聞いたことないよ』というモデルで、すごくレアなんだよね、希少性という観点でも優れている」と、その実用性と希少性からセイコーを推す。

どちらも控えめながら個性を感じさせる、ビジネススタイルにぴったりの2本だ。

【デート】キングセイコー ファースト vs グランドセイコー ファースト

1963年製の両モデルは、女性目線で“彼に着けてほしい時計”として選出された。『キングセイコー』は金張りケースと細めのラグがエレガント。『グランドセイコー』は立体感のあるインデックスと柔らかなフォルムが魅力だ。

「デートこそ、自分の愛を届ける場所。だからこそ、自分が心底惚れている時計を着けたい」と、クリスさんは迷わず『グランドセイコー』を選んだ。

対して野村さんは、『キングセイコー』派。「亀戸モデルだし、このサンレイダイヤルの明るさとスッキリ目なフォルム。グランドセイコーはちょっと鈍臭いところがある(笑)」と冗談交じりに語りつつ、ディテールへのこだわりを見せる。

【友人との遊び 】オメガ シーマスター XVI vs ロレックス GMTマスター

友人と遊ぶ時に着けたいヴィンテージ腕時計として選ばれた2本はこちら。1956年製オメガ『シーマスター XVI』は、メルボルン五輪記念の金無垢モデル。対する1985年製ロレックス『GMTマスター』は、赤青の“ペプシベゼル”が際立つ名作だ。

「金無垢、しかも特別バージョンですね。16回目のオリンピックを記念するモデルです、これはもう最高ですよ」と、話題性も抜群のオメガ『シーマスター XVI』を選ぶクリスさん。

一方、野村さんはロレックス推し。「1985年製って、今年40歳の人にとってはバースデーウォッチにぴったり。しかもRef.16750は意外と数が少ないから、探すのが大変なんだよ」と話す。ちなみに野村さんは、黒ベゼルからわざわざペプシカラーに交換したというこだわりぶり。自身の経験を踏まえた選択だった。

キャリアの長短はあれど、時計への向き合い方はどちらも真剣だ。クリスさんのように“直感と情熱”で選ぶのも、野村さんのように“歴史と背景”を重視するのも、どちらもヴィンテージ腕時計の正しい楽しみ方だ。大切なのは、「どっちが今の自分にフィットするか」という視点だと、今回の対話が教えてくれた。

writer

ranking