1970年代生まれにおすすめのヴィンテージ時計は?

2024.01.24
Written by 編集部

1970年代は変革と革新の時代で音楽、ファッション、文化が躍動し、社会も大きな変化の渦に巻き込まれていました。時計業界も革新的な展開を遂げ、ブランドごとに独自性を際立たせ、ファッションやアートの影響を受けながら、個性的で時代を反映した時計が誕生しました。そこでどのような時計が登場したのか、当時のカルチャーとともに解説します。

1970年代はどんな年?

1970年代の日本は経済発展と社会変革の時代でした。団塊ジュニア世代が誕生し、大阪万博が開催され、高度経済成長期の余韻が残りながらも、1973年と1979年のオイルショックが経済に大きな打撃を与えました。急激な都市化が進む一方で、公害問題が深刻化し、環境への懸念が高まりました。

政治と外交では沖縄返還(1972年)や日中平和友好条約締結(1978年)などが注目を浴びました。この時代は経済的な挑戦とともに、社会、文化、政治の各面での変動と葛藤が織り交ぜられた複雑な時期であり、日本が新しい時代に向けて歩み始めた節目となりました。

世界では1970年代は冷戦が続く中で様々な変革が起きた時代でした。ベトナム戦争が終結し、冷戦構造に変化が生まれました。テクノロジー分野ではコンピュータ技術の進化、文化面ではヒッピー文化が衰退し、パンク・ロックやディスコが興隆し、ディスコ音楽がダンスとファッションに影響を与えました。アメリカではウォーターゲート事件が大統領辞任につながるなど、これらの出来事は多岐にわたり、1970年代は社会、政治、経済、文化の各分野で重要な変革があった時代でした。

1970年代に流行したもの

1970年代の日本で流行したものは多岐にわたり、社会、ファッション、音楽、エンターテインメントなどさまざまな分野で注目を集めました。この時代はディスコ音楽とダンスが世界的に流行し、ダンスカルチャーが隆盛を迎えました。1978年にジョン・トラボルタ主演の「サタデーナイト・フィーバー」が公開されたことで、日本でも爆発的にダンスクラブでのディスコ・ダンスが大流行しました。ファッションもカラフルで派手なスタイルが広まりました。ワイドカラーシャツ、ワイドレッグのパンツ、プラットフォームシューズなどが主流となりました。

音楽では尾崎清彦の「また逢う日まで」やちあきなおみの「喝采」などの歌謡曲や、八代亜紀の「舟唄」や北島三郎の「与作」など演歌を中心に、アイドル文化が花開き、キャンディーズやピンク・レディーなどの女性アイドルグループが人気を博しました。アイドルの歌やファッションが当時の若者たちに大きな影響を与えました。

テレビドラマでも充実しており、時代劇の「必殺」シリーズや「桃太郎侍」、「3年B組金八先生」や「太陽にほえろ」などが大ヒットし、これらの作品が社会現象となりました。これらの作品に出ている俳優や女優たちも人気を博しました。

またマンガやアニメも黄金期を迎え、手塚治虫や赤塚不二夫などの巨匠が活躍しました。「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」が登場し、ロボットアニメがブームとなりました。また、超能力ブームでユリ・ゲラーのスプーン曲げを真似する子供や、UFOなどのオカルト番組も流行しました。

経済的に豊かになったことから自動車の普及が進み、カーカルチャーが栄えました。スポーツカーの人気が高まり、モータースポーツへの関心も高まり、ポルシェやランボルギーニなどのスーパーカーブームが到来しました。

これらは1970年代の日本で広く受け入れられ、流行した要素の一部です。この時期は多様な文化が交錯し、新しいトレンドが生まれるなど、社会的な変化が見られる豊かな時代でした。

1970年代のヴィンテージ時計

1970年代は時計業界においてクォーツショックという激震が起きた時代です。クォーツショックは、機械式時計産業に革命をもたらした現象で、クォーツ技術を利用した電子時計が急速に普及し、正確性と低コストの利点から機械式時計の売り上げが急減しました。これにより、多くの伝統的な時計メーカーが厳しい時期を経験しましたが、高級機械式時計は評価が高まり、コレクターズアイテムとしての価値も蓄積されました。クォーツショックは時計業界において大きな転換点となりました。

ロレックス エクスプローラーII

ロレックス『エクスプローラー II』は、1971年に登場した冒険家向けの腕時計です。GMT表示機能があり、異なるタイムゾーンの時間を同時に把握できます。暗闇でも視認性が高い発光ディスクを備え、夜間や低照度の場所での使用に適しています。頑丈で防水性があり、ステンレススチールのケースとブレスレットが採用されています。

初代や初期のモデル、限定モデルは、製造数が限られていたため、市場において希少と見なされています。これらの初期のヴィンテージモデルはコレクターズアイテムとして高い評価を受けています。

IWC インヂュニア

1970年代のIWC『インヂュニア』は、時計デザイナーのジェラルド・ジェンタによる改革を経て、新しい外観と技術的進化を遂げました。オリジナルから引き継いだ強化された防磁性と、八角形のベゼルが特徴的なデザインが際立ちます。Cal. 8541と呼ばれる新しい自社製ムーブメントの搭載により、高い精度と信頼性が実現されました。その堅牢な性能と洗練されたデザインは、現代のIWC『インヂュニア』にも受け継がれています。

オーデマ ピゲ ロイヤル オーク

クォーツショックのあとの1972年に誕生したオーデマ ピゲ『ロイヤル オーク』は、ジェラルド・ジェンタによる革新的なデザインで時計業界を席巻しました。八角形のベゼルや組み込まれたブレスレットはアイコン的な存在で、スポーツウォッチの概念を変革しました。これは初めての高級時計でステンレススチールを使用し、スポーティな外観と洗練されたデザインが融合しています。

超薄型の自動巻きムーブメントは高精度で、その薄さは時計技術の傑作です。また、八角形のベゼルは八つの六角形のネジで留められ、『ロイヤル オーク』の象徴的な外観を生み出しています。この時計は、高い製造品質と独創的なデザインにより、高級時計市場での地位を確立し、時計史において不朽の存在となっています。

まとめ

いかがでしたか?1970年代の日本はカルチャーの多様性と革新が融合した時代でした。ポップカルチャーが急速に発展し、経済成長とともにライフスタイルも変化し、若者文化がアイデンティティを形成しました。時計業界ではクォーツショックが起きるなど転換点を迎え、新たなデザインやテクノロジーが登場しました。是非とも1970年代のヴィンテージ時計の世界への探求心を呼び起こし、自らのスタイルに合った時計を見つけてみましょう。

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