コスパ最強! 1970年代製IWCポートフィノ購入レポ

2024.04.27

Written by ハナコ

時計について勉強中のアラフォー女性“ハナコ”が、時計について語る「ハナコのWATCH LIFE」。第3回は、先日、私がコスパ最強のヴィンテージ時計をファイアーキッズで購入したのでその時の様子をご紹介します。

ファイアーキッズ横浜本店へ

東急東横線の白楽駅から旧綱島街道沿いに300メートルほど伸びる六角橋商店街。そのメインとなる商店街大通りに平行する狭い路地にアーケードがかかる商店街「ふれあい通り」では、昔ながらの青果店や衣料店、ユニークな品揃えの雑貨店などが営業しています。レトロな雰囲気を楽しみながらふれあい通りを進むと、ヴィンテージ時計専門店「ファイアーキッズ」がありました。店頭ではマスコットのアスカちゃんとジョージ君がお迎えしてくれました。

店頭在庫300本の豊富なラインナップ

ファイアーキッズの創業は1995年と歴史あるものの、店舗は2022年のリニューアルを経てクリーンかつ温かみのある空間にアップデートされていました。店のイメージは「古いヨーロッパの街並みにあるアンティーク時計店」とのことで、インテリアに使用されているマホガニー色が落ち着いた雰囲気を醸成しています。この日、ご担当いただいたのは野村さん。ヴィンテージ時計歴36年のベテランとのことで、ヴィンテージ時計初心者の私にとっては心強い存在。こちらの店舗には、1920年代~2000年頃のヴィンテージ時計約300本が並んでいるそうで、店内に入るやいなや、その時計の多さに圧倒されました。ラインナップとしては、5万円台の国産や10万円台のオメガ、40~50万円代のロレックスやマニアックなスイスメイドなどの取り扱いがありました。

居心地の良い空間で時計選びが楽しめる

こちらのお店では、老舗時計店にありがちな威圧感は皆無で、時計についてアレコレ聞きまくる私に対し、野村さんは優しく応えてくださいました。メーカーの歴史や時計の風合い、作られた時代背景など、時計に関することを終始柔らかいトーンでお話ししてくださる野村さん。そのトークに心酔した私は、思い切って野村さんのおすすめの時計メーカーを聞いてみました。すると、「私は昔からインターが好きですね。」との回答でした。私がぽかんと口を開けていると、野村さんがIWCの70年代以前のものには“オールドインター”という愛称があり、時計愛好家の間では通称“インター”と呼んでいるということを教えてくださいました。

30万円台のコスパ最強IWC

すっかり、“インター”が欲しくなった私は、IWCが並ぶ棚を眺めます。そこで、ビビッときたのが、1970年代製のIWC『ポートフィノ』でした。18金無垢のケースは、きらびやかなIWC陣の中でもひと際輝いていました。さっそく手に取ると、これまでの時計の概念を覆すほどの薄さに驚きました。野村さんによると、1970年代の時計トレンドは薄型で、各時計メーカーしのぎを削って薄型化に取り組んでいたとのことです。そういう背景もあり、この時代の時計の多くは、薄型を実現するために手巻きを採用していたそうです。私にとっては初の手巻き時計なので扱い方がわからずうろたえていると、すかさず野村さんがリュウズを回しながらぜんまいを巻き上げる旨を説明してくださいました。時計が動き出した状態でさっそく試着すると、その薄さもあり18金無垢の輝きがギラギラしすぎず控えめな印象でした。これならどんな服にも合わせやすいと思い、ものの10分程度で即決となりました。価格は30万円台前半。小さな傷はありますが全体的にきれいで、ムーブメントはもちろん良好。IWCの時計が18金無垢でこの価格は、圧倒的なコスパ時計ではないでしょうか。

ファイアーキッズは、コンパクトな店舗ながらもゆったりとした接客で居心地がよく、ついつい長居してしまいました。初めてのヴィンテージ時計購入でしたが、ベテラン野村さんにとことん話を聞くことができたので、迷うことなく運命の1本を購入することができ大満足です。コーディネートに合わせやすい、薄くて動作の邪魔にならないという点が気に入っており、おでかけの際はこの時計ばかり着けています。

ハナコについて

私は都内在住の2児の母です。20代で時計のおもしろさを知り、時計に興味を持ち始めました。そしてアラフォーとなり、気がつけば時計沼に片足突っ込んでいました。今はとにかく時計の知識を増やしたいと思っています。日々のストレスはお酒と旅行で発散させるタイプです。

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