中野ブロードウェイに「ファイアーキッズ2号店」がオープン! 国産モデル愛好家も注目

2023.05.15
Written by 福留亮司

時計の聖地でもあるブロードウェイ

 JR中央線中野駅北口を出ると、中野サンモール商店街が見える。そこをぶらぶらと歩いて抜けると、商店街に続いているかのようなビルディングが現れる。そこが「サブカルチャーの聖地」とも呼ばれる中野ブロードウェイである。

 その地下1階から4階までが複合創業施設となっており、そこに飲食店、生活雑貨屋、サブカルチャー関連のショップが300店ほど軒を連ねている。アニメ、漫画、音楽など、日本のポップカルチャーと呼ばれるお店が多いため、近年は外国人観光客も増えているようだ。

 そんな中野ブロードウェイには、「時計の聖地」という側面もある。買取店を中心に、時計店がなんと22店舗もあるというのだ。他業種もありながら一業種の店舗がこれだけ集まっているビルなんて、世界でも例をみないだろう。

 そんな激戦地に、去る3月21日、横浜のヴィンテージ時計店「ファイアーキッズ」が2号店を出したのである。純粋にヴィンテージ時計だけを扱うショップはここだけ、ということもあって、初日からお客さんが多数来店し盛況だったという話も頷ける。

 ショップは1階のメインストリートから中野駅から向かって右に入ったところにある。少し奥まっており通りも細いので、なんとなく本店がある六角橋商店街を想起させてくれて、そこを知っている筆者としては少し安心する。

アメリカンクラシックな什器

 ショップの内装は横浜本店と同じで、アメリカンクラシックという雰囲気だ。什器だけを見ると、ラルフ ローレンブティックのそれによく似ている。そこにヴィーンテージ時計が並べられているのだが、それと共にディスプレイとして昭和の日本的なモノが並べられているところが「ファイアーキッズ」らしい。これは創業者であり、現在顧問を務めている鈴木雄士さんが担当したそうだ。そこにはミニチュアスポーツカーや置き時計、黒電話などが並び、なんとも楽しい空間となっている。

 クラシックアメリカンな什器と欧州生まれのヴィンテージ時計、それにレトロジャパンの小物が並ぶことで、程よい加減で、格好良く、かつ、あたたかい雰囲気がつくりだされ、良い具合に中野ブロードウェイに馴染んでいるようだ。

 ヴィンテージ時計の在庫は約250本と多く、コンディションの良いものが揃っている。横浜本店同様に、ロレックス、オメガ、IWCなど、人気のヴィンテージ時計が多いのだが、この中野ブロードウェイ店には、セイコー、シチズン、オリエントなど、国産のモデルが多いのも本店とひと味違う特徴である。

 60回無利息ローンもやっており、雰囲気だけでなく金銭面でも購入しやすい体制が整えられている。スタートから1ヶ月半を経過したが、いたって順調であり、予想以上の成果をあげているという。「時計の聖地」でスタートしたヴィンテージ時計オンリーショップの躍進に、期待は高まるばかりだ。

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福留亮司

福留亮司

編集者・ライター。ファッション誌の編集に携わり、『エスクァイア日本版』副編集長を経てフリーに。2011年には『GQ Japan』シニアエディターを務める。現在、時計、ファッション、クルマなど、ライフスタイル関連を中心にフリーの編集、ライターとして活動。昨年より『ファイアーキッズマガジン』編集長に。

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