グランドセイコーの名品『61GS』とは? ヴィンテージ腕時計屋が実際に購入した1本をご紹介

2024.10.04
Written by 編集部

時計マニアが集まるFIRE KIDSのスタッフが、ヴィンテージ時計の魅力を伝えるYouTubeコーナー。毎回異なるテーマで、厳選されたモデルをご紹介する。

高い精度や技術力、美しいデザインは世界的な評価も高く、ヴィンテージ市場でも人気の腕時計ブランド「グランドセイコー」。今回はスタッフが実際に「即買い」したという、生産数が少なく滅多に見かけることがない金無垢モデルについて解説する。グランドセイコー推しの方、必見だ。

生産数が少なくレアな金無垢『61GS』

スタッフのクリスさんが「ずっと欲しくて」実際に購入したというモデルは、『グランドセイコー 61GS 1970年製 18金無垢 ノンポリッシュ Ref.6145-8000』だ。

「カッコいい! やはり金無垢だからかずっしりしていますね」(新海さん)

「グランドセイコーは金無垢の数が少なくて、初の金無垢が57GSですね。セカンドと言われている57GSの金無垢ケースが存在しています。そこから45GSの金無垢ケースはセイコースタイルではなくて、天文台みたいな打ちっ放しケース的な感じであれはあれでカッコいいんですけどね」(クリスさん)

「セイコースタイルケースに金無垢で美しいですよね、これは最高です。シルバーダイヤルに金無垢ってすごくピュアな感じがして。個人的には黒金はあまり好みではなく、透明感がある雰囲気が好みで、良くないですかこれ?」(クリスさん)

「黒と金でコントラストをはっきりさせるのではなく、あえてグレーのベルトで全体的な透明感を出しているということですね、素敵です」(新海さん)

セイコースタイルと呼ばれる独自のデザインに、特別感のある金無垢ケースは存在感が抜群だ。グランドセイコーの金無垢は生産数自体が少なく、希少性も非常に高い。

「ベルトは、ジャン・クロード・ペランの竹斑のクロコをつけています。さらにノンポリッシュなんですよ。ラグの垂れている部分の多面カットがしっかりしていますよね」(クリスさん)

「シャッキシャキですね。綺麗なイエローゴールドです」(新海さん)

「オーバーホールでケース洗浄する前は、金焼けで少しピンクゴールド感があったんですけど、このピカピカの金最高ですね」(クリスさん)

『61GS』の価格帯と着用シーンについて

価格についても言及があり、通常の『61GS』は1970年代で大体3万5000円から4万円だったと言うが、金無垢の61GSはいくらだろうか。

「当時のV.F.Aは10万円。グランドセイコーはやはりV.F.Aが頂点というイメージですよね」(クリスさん)

「金無垢ですもんね、その半分の5万円ですか?」(新海さん)

「実は19万円。当時は別のターゲットの方々に向けて作っていたんでしょうね。今となっては割とレアな1本かと思います。ロレックスの赤サブよりレアです」(クリスさん)

元々「セイコースタイル」が欲しかったクリスさん。また、肌馴染みが良い金を好んでいることもあり、あるとき状態が良く希少性の高い1本が目の前に現れたため「即買い」したと言う。

「国産時計に限らず、皆さまも通常よりビビッときたものに関してはいっちゃった方がいいですよ(笑)」(クリスさん)

「どういったシーンで着けようと思って購入されたんですか?」(新海さん)

「日常用です。既にグランドセイコーファーストやロレックス バイセロイなどのヴィンテージ品をオールシーンで愛用しているんですけど、毎日という感じではなくて。むしろファーストの場合は彫文字盤ですごく綺麗な状態でいただいたものなので、次世代へ残していきたい」(クリスさん)

旅行や人に会うときなど、シーンに合わせてヴィンテージや現行品の腕時計を着けていたと話すが、やはり「日常用のヴィンテージも欲しい」ということで「セイコー愛」の強いクリスさんは今回、初のセイコースタイルを手に入れたと言う。

日本が世界に誇るグランドセイコー。高い技術や洗練されたデザインに惹かれる…という方は要チェックの高級ブランドだ。

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