オメガ シーマスター プレボンド|1980年代ジェンタデザインの魅力を解説
「シーマスター」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、映画「007」でジェームズ・ボンドが着用したシーマスター プロフェッショナルでしょう。しかし、1993年にボンドウォッチが登場する以前にも、オメガは魅力的なシーマスターを世に送り出していました。それが通称「プレボンド」と呼ばれる1980年代のシーマスター120m/200mです。
ジェラルド・ジェンタ氏が手掛けたと言われるデザインを持つこのモデルは、近年ヴィンテージ市場で再評価が進んでいます。
この記事では、プレボンドの定義から各モデルの特徴、選び方までを解説します。
「プレボンド」とは何か

ボンド以前のシーマスター
「プレボンド」とは、1993年の映画「007 ゴールデンアイ」でジェームズ・ボンドが着用したシーマスター プロフェッショナル以前のシーマスターを指す通称です。特に1980年代のシーマスター120m/200mがこの呼称で知られています。
シーマスターの変遷
| 年代 | モデル | 通称 | 特徴 |
| 1948〜 | シーマスター(初代) | — | オメガ初の防水モデル |
| 1957〜 | シーマスター300 | — | プロフェッショナルダイバーズ |
| 1970年代〜 | シーマスター コスミック | — | カジュアルライン |
| 1980年代 | シーマスター 120m/200m | プレボンド | ジェンタデザインの影響 |
| 1993〜 | シーマスター プロフェッショナル | ボンドウォッチ | 映画007で世界的に有名に |
プレボンドのデザインと特徴
ジェラルド・ジェンタが手掛けたとされるデザイン
プレボンドの最大の魅力は、そのデザインです。ジェラルド・ジェンタ氏が手掛けたと言われるダイバーズウォッチで、コンステレーションCラインと同じジェンタの手によるデザインであるという点が、このモデルの価値を大きく高めています。
シーマスター200m クロノメーター

シーマスター200mは、クロノメーター認定のCal.1109を搭載したダイバーズウォッチで、実用と精度を両立した仕様です。代表的なリファレンスとしてRef.368.1062があり、SSケース、36mmサイズで展開されました。
ヴィンテージ個体のなかには、経年変化により文字盤表面にブルーやグリーンのスポットが生じたものも確認されており、こうした変化もヴィンテージウォッチならではの楽しみのひとつです。
1988年頃のモデルにはCal.1111が搭載され、Ref.368.1042というリファレンスも確認されています。同じプレボンド200mでも、年代によってキャリバーやリファレンスが異なる点に注意が必要です。
付属品について
1986〜88年製のプレボンドには、オメガのギャランティーや説明書、当時の代理店保証書が付属する場合があります。製造から30年以上が経過しているため、付属品が揃っている個体は少なく、購入時に確認しておきたいポイントです。
シーマスター120m:もうひとつのプレボンド

プレボンド200mとの違い
シーマスター120mにも複数のバリエーションが存在します。1986〜88年頃のモデルは、端正なデザインにネイビーブルーの文字盤を組み合わせた仕様で、クロノメーター認定のCal.1109を搭載しています。Ref.168.151、37mmケースサイズです。
1999年頃のモデルでは、文字盤に波目模様が採用されています。クロノメーター認定のCal.1120を搭載し、ケースサイズは35mmです。
2000年頃のホワイトダイヤルモデルは、ホワイト文字盤に波模様を施したデザインが特徴です。自動巻きクロノメーターのCal.1220を搭載し、カレンダー早送り機能を備えています。
プレボンド vs ボンドモデル 比較テーブル
| 項目 | プレボンド 200m(1980年代) | プレボンド 120m(1980年代〜) | ボンドモデル(1993〜) |
| デザイン | ジェンタの影響 | シンプル・端正 | ラウンドベゼル・スポーティ |
| ケースサイズ | 36mm | 35〜37mm | 41mm |
| 防水 | 200m | 120m | 300m |
| クロノメーター | あり | あり | あり |
| 主なキャリバー | Cal.1109 / Cal.1111 | Cal.1109 / Cal.1120 / Cal.1220 | Cal.1120 |
| ブレスレット | 純正ステンレス | 純正ステンレス | 純正ステンレス |
| 知名度 | 低い(通好み) | 低い | 非常に高い |
プレボンドの搭載キャリバー詳細
| キャリバー | 搭載モデル | クロノメーター | 特徴 |
| Cal.1109 | シーマスター200m / 120m | 認定あり | 1980年代のプレボンド主力キャリバー |
| Cal.1111 | シーマスター200m | 認定あり | Cal.1109の後継 |
| Cal.1120 | シーマスター120m(1999年〜) | 認定あり | 高精度自動巻き |
| Cal.1220 | シーマスター120m(2000年〜) | 認定あり | カレンダー早送り機能付き |
選び方のポイント
ポイント1:200mか120mかを選ぶ
- シーマスター200m(プレボンド):ジェラルド・ジェンタ氏が手掛けたと言われるデザインを重視する方に。ジェンタデザインの影響が最も色濃いモデル
- シーマスター120m:スッキリとしたデザインを好む方に。波目模様の文字盤など、シーマスターらしいデザインが特徴
ポイント2:文字盤カラーで選ぶ
以下の文字盤カラーバリエーションが存在します。
- ブラック:スタンダードで汎用性が高い
- ネイビーブルー:海をイメージさせるシーマスターらしいカラー
- ホワイト:端正で上品な印象
ポイント3:ブレスレットとリューズの状態
プレボンドは純正ステンレスブレスレット付きの個体が多く存在します。ブレスレットの伸びや金属疲労を確認しましょう。また、特にリューズのねじ込み機構が正常に動作するかは防水性能に直結する重要なポイントです。
こんな方におすすめしたい
ジェラルド・ジェンタのデザインに興味がある方
プレボンドは、ジェラルド・ジェンタ氏が手掛けたと言われるデザインを持つシーマスターです。ジェンタデザインの影響を受けたダイバーズウォッチとして、独自の存在感があります。
ボンドモデル以前のシーマスターを探している方
1993年のボンドウォッチ以前に展開されたシーマスターは、知名度が控えめなぶん人と被りにくい選択肢です。
クロノメーター認定の実用的なダイバーズウォッチを求める方
プレボンドは200m/120m防水とクロノメーター認定を兼ね備えた実用的なダイバーズウォッチです。日常使いにも対応できるスペックを備えています。
1980年代のオメガに興味がある方
1980年代のオメガはクォーツショックの影響下にあった時期ですが、プレボンドのような魅力的な機械式モデルも展開されていました。この時代のオメガを知りたい方におすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q.プレボンドのデザインはジェラルド・ジェンタが手掛けたのですか?
A. コンステレーションCラインを手掛けたジェラルド・ジェンタ氏の影響を受けたデザインであるとされています。
Q.プレボンドのオーバーホールは可能ですか?
A. 可能です。搭載キャリバーはCal.1109やCal.1111など、ETAベースの汎用自動巻きキャリバーが多く、メンテナンス対応が可能です。
Q.プレボンドは日常使いできますか?
A. 200m防水/120m防水のスペックを持ち、クロノメーター認定の精度を備えているため、日常使いに十分な実用性があります。ただし、製造から30年以上経過した個体もあるため、防水パッキンの状態は確認が必要です。整備済みであれば安心して使用できます。
Q.シーマスター120mとシーマスター200mの違いは何ですか?
A. 防水性能の違い(120m vs 200m)のほか、デザインの方向性が異なります。200mモデルはジェンタデザインの影響を受けた特徴的なフォルムが魅力で、120mモデルはシンプルで端正なデザインが特徴です。
Q.プレボンドの付属品は揃っていることが多いですか?
A. 個体によります。ギャランティーや説明書、代理店の保証書が付属する個体がある一方、付属品なしの個体も多数あります。付属品の有無は購入時に確認しましょう。
まとめ
オメガ シーマスター プレボンドは、ジェームズ・ボンドのシーマスター以前に展開された「もうひとつのシーマスター」です。ジェラルド・ジェンタ氏が手掛けたと言われるデザインの血統、クロノメーター認定の高精度、200m/120mの実用的な防水性能。ボンドモデルほどの知名度がないからこそ、人と被りにくいオメガを求める方にとって魅力的な選択肢です。
■ ジェンタデザインを重視する → シーマスター 200m(Cal.1109 / Cal.1111)
■ 端正な1980年代モデル → シーマスター 120m(Cal.1109搭載 Ref.168.151)
■ 波目模様の文字盤 → シーマスター 120m(Cal.1120 / Cal.1220)

